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    kyosukekisaragi

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    kyosukekisaragi

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    ワンライお題:「離さない」

    虎杖への想いを自覚しつつ、友達という立場で学校生活を過ごすことに甘んじていた伏黒。しかし、ふとしたことから虎杖がモテることに気付き、虎杖に恋人ができた時のことを想像して恐ろしくなってしまう。
    伏黒は五条に頼み込んで、卒業後、虎杖に黙って海外任務に逃亡をはかったが――。
    後輩の結婚式で、伏黒くんが嫌々虎杖くんと再会しちゃうお話。

    #虎伏
    ItaFushi

    Silent escape. 披露宴開始の五分前というギリギリに滑り込んだ先に待っていたのは、伏黒が恐れていた通りの席順だった。
    「伏黒、久しぶり!」
     パーティー仕様なのか、前髪を少し上げた虎杖は、中に仕込んだ橙色のシャツも似合い、腹が立つ程に決まっている。三年前に会った時より、更に男振りが増したように見えた。
    「元気してた?」
     反面、顔を合わさなかった期間なんてなかったかの如く、虎杖の人懐こさは変わらない。太陽のような笑顔相手に、話しかけんな、とも、今最悪の気分だ、とも言えず、伏黒はぼそりと返した。
    「――それなりに」
     たった三人しかいない同級生なのだから、虎杖の隣に自分が配置されるのは予想はついていたものの。苦々しい気持ちで席に着く。これが嫌だったから、伏黒は披露宴の受付もギリギリに済ますように調整していた。宴が始まってしまえば、虎杖とそこまで話す必要がないと踏んだからである。伏黒は今日の一個下の後輩同士の結婚式について、何処までも打算的だった。

    ◇◆◇

     伏黒は虎杖のことが好きだった。虎杖は一緒にいて楽しくて、男の自分からしても格好良くて、爽やかで、話も上手くて、気遣いが出来て、良い奴で。命を預けあった相手だから、もう好きにならない訳がなかった。学生時代の伏黒は、虎杖への恋愛感情を大切に温め続けた。虎杖にさえ伝えなければ、平穏は保たれると信じ切っていた。
     事態が変わったのは、四年生になる手前のバレンタインである。虎杖が義理チョコに紛れていくつも本命チョコを貰っている姿を見て、伏黒は急に怖くなった。
     虎杖は、モテる。外見も内面も良いのだから、当たり前だ。いつか彼女が出来てもおかしくない。これまで散々苦労し、辛い想いをした虎杖だから、人並みの幸せを手に入れるべきだ。
     しかし、そこまで考えて、伏黒は愕然とした。もし虎杖に彼女が出来たとして。その仮定を浮かべた時に、自分は虎杖を心から祝福してやれないことに気付いたのだ。そして、そういう己の浅ましさに、恐怖を抱いたのである。
     それからの伏黒は、卒業後の進路について、兎に角虎杖を騙し続けた。特に住みたい場所とかないから、高専付けの寮に留まると言ったのだ。
    「じゃあ俺もそうする! 俺も別に一人暮らしに拘りないし、伏黒とお隣さんのままが良いもんね。食堂の飯も美味いし!」
     なんて虎杖も同じ進路を選んだようだったが、実際伏黒は卒業後、海外に飛んだ。一生で最後のお願いだからと、五条に頼み込んでいたのである。海外の長期任務を、皆に内緒で斡旋して欲しいと。で、無事三年間の逃亡が始まった。
     三年間もあれば、伏黒は虎杖以外の心の拠り所を見つけられると信じていた。が、実際はそう簡単に行くわけもなく。
     虎杖を想わない日はなかった。虎杖の連絡先はブロックしたが、過去の何気ないやりとりはしょっちゅう読み返したり。スマートフォンのアルバムに納められた、ありし日の虎杖の姿を追ったり。大切な思い出は消えることはなく、寧ろ虎杖への情は募るばかり。
     そんな中、五条に強制帰国を言い渡された。理由は単純。一学年下の後輩が同級生同士で結婚したので、披露宴に出席しろということだった。実際、長期に渡った任務も完了した頃だったので、次の任務を与えてもらう必要もあった。
     帰国したら虎杖に会ってしまう。黙って海外に逃亡したことや、連絡を断ったことを咎められるに決まっている。そう思いはしたものの、自分を招待してくれた後輩の面を汚す訳にも行くまい。渋々伏黒は帰国し、今に至るのだった。

    ◇◆◇

    「久しぶりに伏黒に会えて嬉しい。海外出てたって聞いたよ。どうだった?」
     予想に反して、虎杖は伏黒のサイレント逃亡を咎めることはしなかった。ニコニコと話しかけて来るだけ。三年間の空白を感じさせない会話のキャッチボールをとって来るところは、相変わらずのコミュ力おばけである。
     サイレント逃亡の理由について絶対聞かれると思っていた伏黒には、正直なところ拍子抜けだった。逃げておきながら、虎杖にとって自分はそれ程興味の対象にないのか、なんて若干の落胆。それでも心は強かで、純粋に虎杖と話せるのは嬉しかった。三年間、本当は虎杖に会いたかったし、声も聞きたかったのだ。もし伏黒に犬の尾が生えていたら、勢い良く左右に振られていたことだろう。
     宴が始まっても、合間合間に虎杖は話し掛けて来る。話の方向性は多岐に及び、学生に戻ったかのように楽しかった。かと思えば、「次の料理は何だろうね」なんて伏黒の手元の品書きを覗き込んで来て、近さにどきりとする。こういう無神経なまでに人のパーソナルスペースに潜り込んで来て、心を奪う虎杖の特性。三年振りに思い出されて、懐かしい感覚に伏黒の胸の奥がきゅうと疼いた。
    「二次会行くでしょ?」
     メイン料理が来たところで、虎杖が囁いて来た。
    「真希さんの代と、秤先輩の代と、一個下の代が来るよ」
    「俺は、良い」
     披露宴が終わったら、勿論伏黒は早々にホテルへと向かう予定である。三年間毎日恋焦がれていた男とは、もうこの場で十分に話した。虎杖の姿を脳にも焼き付けた。これからそれをよすがに、また長期任務を渡り歩いて逃亡する腹積もりである。
     伏黒にとって、これ以上虎杖と過ごすのは、猛毒だった。三年もブランクがあって、今宵は愛しい男を過剰摂取。あまり虎杖と長い間共に過ごすと、余計なことを口走りそうになるのも怖い。それなのに。
    「やっぱね。伏黒そう言うと思って、もう勝手に出席にして予約取っちゃった。俺、幹事なんだよね」
    「は?」
    「五条先生に聞いたら明日も任務ないって聞いたし、今夜くらい良いでしょ」
     どっと力が抜けた。
     ――全く、あの人は。
     頭が痛い。
     五条は伏黒の片想いを把握している。海外任務をしつこく強請った時に、理由を話す羽目になった為だ。それなのに、よりによって虎杖本人に、自分に結婚式の翌日の予定がないことを流すなんて。脳内で、「だって海外任務のことしか約束してないもん、僕」とぶりっ子する最強が浮かんで、小さく舌打ちした。
    「――駄目? 伏黒が来たら、楽しいと思ったんだけど……迷惑だった?」
     寂しそうに虎杖が眉を下げる。この善意百パーセントで訴えかけて来る虎杖に、伏黒は昔からめっぽう弱かった。惚れた弱みというやつなのだろうか。耳が垂れた大型犬のように見えて、可愛くていじましいのだ。結局、半ば自暴自棄になって、分かったよ、と了承した。

    ◇◆◇

     此奴は何なんだ、と伏黒は立ち上がって叫びたかった。
     殆ど強制参加を余儀なくされた、虎杖主催の結婚式の二次会。虎杖によって伏黒は一番壁際の席に追いやられ、唯一の隣をその虎杖に固められた。テーブルを連ねた遥か先では新郎新婦が来ていて、確かに二次会らしい空気があったが、此処の空気はただの飲み会という感じである。それは良いとしても、だ。正面に座る乙骨と狗巻の話を聞きながら、テーブルの下では軽く事件が起きていた。隣の男が、徒に伏黒の手や太腿に触れて来るのである。小突いてもやめないし、平然としている虎杖。俺の気も知らないで、と伏黒は腹を立てていた。
     さて、飲み会というのは、席移動が頻繁に行われるものである。伏黒のいるテーブルも正面は乙骨と狗巻から、いつしか人懐こい後輩たちへと変わった。尤も、後輩たちの目当ては専ら隣の男。何処で覚えて来たのか、「幹事お疲れ様です」から始まり、「乾杯の挨拶しましょうよ」とビールのグラスを差し出して来て、私立大学の文系学生のようなノリで虎杖を潰そうとする。皆、ノリが良く面倒見の良い虎杖のことが好きなのだ。やいのやいのと虎杖は後輩たちの相手に追われ、嬉しそうにしている。
     伏黒は虎杖が楽しんでいる姿を見るのは昔から好きだったが、同時にそこはかとない寂しさも感じた。虎杖を囲む後輩たちの中には、男だけではなく、バレンタインに本命チョコレートを虎杖に送った女子もいたのである。結婚式の二次会で再会してそのまま、なんてよくあるエピソードだ。明るい場の中に、自分だけが異質な想いを抱えて取り残されるような感覚を抱いた。
     ――やっぱり、俺はこういう席、向いてない。
    「伏黒?」
     立ち上がった伏黒を、丸い榛色が追って来る。伏黒はクラッチバックと、プチギフトや引出物にあたるカタログの入った紙袋を持ち上げた。
    「トイレ、行って来る」

    ◇◆◇

     手を洗った後、伏黒はそっと面を上げて鏡の中の見慣れた顔を観察した。成る程、酷い顔をしている。顔色はいつにも増して白いし、疲れているのが丸分かりだった。久々の日本、久々の虎杖、久々の喧騒は、伏黒の情緒を掻き乱していたようである。
     トイレを出て、伏黒はそっとレジへと向かった。宴の場に戻るつもりはなかった。幸い、このレストランの造りから、虎杖たちのいる部屋から此方は見えない。もう十分に義理は果たしただろう。二次会も一時間はいたのだから、許して欲しい。伏黒は自身の参加費+αを置いて黙って帰るつもりだった。それなのに。
    「あ、お会計全員分これで」
     レジに立った自分の後ろからぬ、と金色のクレジットカードを出す大きな手。寸前まで全く気配を感じさせなかったのは、宿儺を封印し、今や呪術界を牽引する特級術師の一人、流石七年も死線を潜り抜けて来たと言ったところか。誰が来たのかなんて顔を見なくても明らかで、ぎょっとした。
    「おい……!」
    「トイレなんて言って、荷物全部持って席立つなんてさ。何考えてるか、丸分かり」
     レジの店員に顔を向けたまま、虎杖が平坦に言う。会計を横取りされてしまった以上、このまま逃げ出す訳にも行かず、伏黒は判決を待つ被告人のような心持ちで突っ立っているしかない。
    「行こ。帰るんでしょ」
     会計を終えた虎杖が当たり前のように、手首を掴んで来る。そのまま、店のガラス戸を押し開けた為に、半ば連行されるようにして伏黒も出る羽目になった。流石にこのまま大人しく帰らせてくれるとは思わなかったが、まさか一緒に店を後にするという考えは頭になく、伏黒は焦った。
    「行くって……お前、幹事なんだろ」
    「会計済んだからお役御免だよ。抜けるって言って来たし」
    「――会費、払う」
    「別に良いよ。それより……」
    「っ……?!」
     がくん、と身体が引き寄せられる。出て来た店と隣の店の間の細い路地に、伏黒は引き摺り込まれた。

    ◇◆◇

    「っ、クソっ……! お前、何っ」
     とすん、と音がした。自分の手からクラッチバックと引出物の袋が落ちたのである。虎杖と同じだったようだが、最早それどころではない。伏黒の両手首は虎杖によって壁に縫い留められていた。ぐ、と覆い被さるように近づいて来る虎杖。優しい光が消えた、冷たい榛色に射抜かれる。暖かい陽だまりのような見慣れた虎杖はおらず、表情を失くした男に見下ろされる。猛虎に襲われるような恐怖で、伏黒は固まった。
    「また俺から逃げるつもり? 伏黒」
    「っ……」
    「――三年前の卒業式の後」
     言葉を発せずにいる伏黒をそのままに、虎杖は言った。
    「あの日、夜先輩方も一緒にまた集まろうって約束してさ。伏黒、頷いてたよね。部屋の片付けしたら行く、って」
    「……」
    「でも待ち合わせの時間になっても来ないし、心配して連絡しても出ないし、部屋はもぬけの殻。五条先生に聞いたら、長期任務で成田空港向かったとか言うからさ……伏黒は絶対俺のこと好きだって、思ってたのに」
     バレてたのだと分かり、一瞬で頭が真っ白になった。
    「伏黒に置いてかれて、俺どう思ったと思う? 連絡先も俺のこと、ブロックしてたでしょ」
    「ごめ……」
    「その癖、任務で一時期乙骨先輩と合流して、同じ貸家で仲良く暮らしてたとか。うっかり聞いちゃってさ……本当その時の俺、内心どうにかなるかと思った」
     ぐ、と唇を噛み締める目の前の虎杖。此方まで胸が苦しくなるような、痛ましい表情。何故そんな顔をするのだと伏黒の理解が追いつかないところで、
    「もう、離さないから」
     虎杖の顔が傾いた。
    「――?!」
     合わさった唇に、伏黒の全ての思考が停まった。
    「ンン、いた、ろりッ……ァ、んむ"ッ……」
     分厚い舌に咥内を侵され、熱を分け与えられる。伏黒にとって、初めての口付けだった。それがまさか、好きな男からされるなんて。信じられない程気持ちが良くて、多幸感に目尻に涙が浮かぶ。まるで麻薬。理性やまともな思考回路を手放し、脳がどんどん蕩けて行くようだった。ずっと溺れていたくて、もっともっとと自然と雛のように舌を伸ばす。ともすれば、ごり、と下半身に押し付けられるものがあって、伏黒は閉じていた目を見開くこととなった。
    「?! おまっ……何硬くしてっ……!」
     丁度虎杖が唇を離したので、声が出せた。火照った顔で睨むと、虎杖がまた下半身を押し付けて来た。
    「――伏黒とキスしただけで、こんなだよ」
    「馬鹿、だから何で」
     急に羞恥が湧いて来て、思わず顔を背ける。しかし、ぐい、と片手で顎を掴まれて無理矢理瞳を覗き込まれた。
    「伏黒こそ、何されるままにキス受けてんの」
    「それは……」
    「伏黒、そんなに流され易いんだ? 誰とでも?」
     虎杖が歪な笑みを浮かべる。自分の想いを告げる前から、本人に自分の恋心を否定された気になり、伏黒はかっとした。
    「俺はお前が、好きだから……!」
     やけだった。キスを大人しく受け入れた理由を口走ったのは。自分の告白で、少しでも虎杖が思うところがあれば良いと。しかし。
    「俺はお前が好きだから、今日やっと会えて離したくなくて……さっきまで伏黒をホテル連れ込んで身体だけでも俺のにしたい、ってずっと考えてた」
     同時に被せられた虎杖の科白の衝撃に、伏黒は続けるべき言葉を失った。
    「――本当は卒業式の後、飲み会前に渡そうと思ってたんだ、これ。俺と将来考えて欲しい、って。そう、言おうと思って」
     ぽつりとごち、虎杖が自身の首の後ろに手を回す。そうやって服の下から出したものを、虎杖は伏黒の手に握らせて来た。
    「伏黒をホテル連れ込んで、って自分勝手なこと考えてたけど。伏黒とキスして、伏黒の顔見たら、やっぱりそれじゃ意味ないって思って……気持ち悪いことして、ごめん」
     恐る恐る手を開く。きらりと鈍い光。そんな、まさか。歓喜の気配に、心が震える。伏黒の掌には、シルバーリングが通されたネックレスがあった。
    「それ、後で捨てて」
     虎杖が伏黒から離れる。落ちていた諸々の荷物を拾い、伏黒の分を差し出して来た。人に告白するだけしておいて、そのまま帰りそうな勝手な男の襟元を、伏黒は掴んだ。
    「手離せる訳ねえだろ! お前、自分ばっか話して! 俺の話、聞いてねえな」
    「へ」
    「俺が海外飛んだのは! いつかお前が誰かと一緒になった時を考えて、怖くなって逃げたんだよ……!」
    「えっ」
    「俺だって……! お前のことが好き、だから……クソ、二度も言わせんな」
     虚を突かれた顔をする虎杖に、一気に羞恥心が込み上げる。耐えられなくなった伏黒が、何か言えよ、と言おうと口を開いた途端、勢い良く抱き締められた。
     伏黒の肩口にぐりぐりと額を押し付けた虎杖は、くぐもった声で発した。
    「絶対、もう離してやんない」
    「――望むところだ」
    「伏黒、嘘じゃないんだよね」
    「うん」
    「三年も黙っていなくなっちゃうなんて、酷いよ」
    「悪かった」
    「でも良い。一番欲しいものくれたから、全部帳消し」
     涙に濡れた顔を上げ、虎杖が微笑む。
    「――夢みたい」
     本当に虎杖の言う通りだった。急に、色々な実感が湧いて来る。戻って来た陽だまりのような大好きな笑顔を前に、伏黒もおずおずと口角を上げた。これまでとこれからの話をしようと二人で手を取り合う。ネックレスは、虎杖に着けて貰った。
    「ペアのリングが家にあるんだ。俺も、着けるね」
     お揃いだよ、と幸せそうに囁く虎杖は泣きたくなる程可愛く、愛しかった。

    ◇◆◇

     路地を出た時、通行人に不審そうにされた。考えてみればそれもそうだ。正装した大の男二人が突然、店と店の間からぬっと出て来たら、確かに怖いだろう。しかし、そんな他人の目など、今の伏黒は構わなかった。ずっと手に入らないと思っていたものが、飛び込んで来てくれたのだ。しかも、ずっと側にいてくれるのだと言う。伏黒は、虎杖に手を引かれながら清々しい気持ちで都会の風を切って歩いた。
    「伏黒、大好きだよ」
     信号待ちで、そっと虎杖に耳元で囁かれた。ふわふわと温かい感情が己の中で湧き上がり、自分のがもっとお前を好きだと返す。真っ赤になった虎杖が面白くて、二人でまた少し笑った。
     今や、伏黒の見る世界は、隣の男と共にあることが約束されている。もう何も怖いことなどない。想いが通じた二人でなら、これから先、どんなことでも乗り越えて行ける気がした。
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