Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ゆぬたぬゆ

    SOUND VOLTEXのグレイスたゃがすきです

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 37

    ゆぬたぬゆ

    ☆quiet follow

    30秒ドロラフ2 #SDVX

    Tap to full screen (size:1500x988).Repost is prohibited
    💚💖☺💕💙🍼😊💓☺💘✨😍😇❤💓💖
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    aoino_a0

    DONEかなりの文字数を投稿できるようになったと聞いたので令和三年三月四日に発行した同人誌『おにいちゃん!!』より全文掲載。4.6万字。
    ニアノアちゃんが男性陣のことを『オニイチャン』と呼んで回っていたずらする話。呼称等GW参照捏造過多。
    おにいちゃんat.高等部教室棟廊下

     ぱたり、ぱたり、と靴底が力無く床を打つ音が空間に響いては消えていく。放課後、人気の無い広い廊下では、その音がいやに大きく聞こえた。
     靴音の軽さに反し、その主の足取りは非常に重い。普段は走るなと窘められるほど軽快なそれは、今はまるで枷でも括り付けられているかのように鈍いものだ。いつもの倍近くの時間をかけ、少年は一歩一歩廊下を進む。はぁ、と足取りと同じほど重苦しい溜め息が磨かれた床に落ちて消えた。
     行きたくねぇ、と雷刀は心の内で叫ぶ。音になるはずなどない慟哭は、ただ少年の胸を痛めつけるだけだ。
     今日の放課後、追試対象者限定の補習授業が行われる。追試の常習犯として教師間で有名な自分は、もちろん参加対象者だ。絶対参加、うっかり忘れようものなら後日説教と追加の個人補習が待っているのだから、対象者は参加する他ない。完全に記憶から抜け落ちうっかり参加し忘れてしまった回、一度だけ受けた個人補習は、厳しいと言う言葉では済まされないほど苛烈なものだったのだから尚更だ。あんなもん二度と受けたくねぇ、と経験者は口を揃えて言う。あれをもう一度受ける気概など、勉学を厭う少年には無い。与えられた選択肢は一つしかなかった。
    47432