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    mitotte_kazu

    @mitotte_kazu

    自機ルガオスとエタバン相手のヴィエラとかよそよその話とかNPCよその話とか置いとく場所。
    リアクションとても嬉しいですありがとうございます

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    mitotte_kazu

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    煙草の話を見かけたので喫煙🦍のとても短いお話
    ※🐇さんはいません

    紫煙 待ち合わせた時間より早く到着してしまい、どう時間を潰すか、とルガディンは周囲を見渡す。と、人集りが目に入り、近付いてみた。喫煙所のようで老若男女入り混じり、紫煙を燻らせていた。上着のポケットを漁り、残りの本数を確認しながらたまにはいいか、と一本咥える。マッチを持っていないことを思い出し、唇で煙草を挟んだままファイアを唱えようか考え込んでいると、隣で葉巻を燻らせていたロスガルに火を差し出された。礼を述べると柔らかく微笑まれ、会釈してから火の着いた煙草を咥え直した。
     ゆっくり吸い込み口内に広がる風味を堪能する。独特な少し甘い感じとスパイシーな香りだったか。マージョラム、と彼女が教えてくれた香草の名を思い出す。
     ヴィエラに指摘されて改めて確認したところ、一番多く用いられていた香草がマージョラムだった。香水なども嗜んでいるだけあって流石香りには敏感ということか、とルガディンは自身の無頓着さに苦笑する。彼女の買い物に付き合う中で多少の知識や彼女の好みは身に付いていったような気はしていた。豪奢な細工が施された香水瓶を見て同じように目を輝かせた彼女を思い出す。日頃の感謝の意を込めて何か贈るか、と残り少なくなった煙草の火を揉み消した。
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    mitotte_kazu

    PASTバレンタインなのでチョコ渡す🐇さんとチョコ食べる🦍の短い話
    片割 この海の街にもイベントの余波が来ているようで、浮ついた雰囲気が漂っていた。幸せそうな人を見るのは嫌いではないが、この空気の中独り歩くルガディンはどこか居た堪れなさを感じていた。
    それでもイベントのおかげで普段ならあまり手を出さないようなチョコレートが並んでいる店頭を眺めるのは楽しいものだった。買ったところで勿体なくて食べられないのは目に見えているし、貧相な自身の舌はどれを食べても美味しく感じるのだろう。折角だからと思いつつ平凡な板チョコレートを手に取る。と、掌からチョコレートが消えた。目線を掌から上げるとルガディンから取り上げたチョコレートを興味深そうに眺めるヴィエラがいた。

    「買うの?」
     握ったチョコレートをひらひら翳しながらヴィエラが首を傾げた。まぁ、とルガディンが頷くとふぅんと数回頷いた彼女がそれを棚に戻す。買うと言ってるのに、と棚のチョコレートに伸ばされた彼の手をヴィエラの手が掴んだ。ルガディンが何なんだと困惑している間に人気の少ない通りまで引っ張り出される。されるがままだったルガディンの離された掌にちょこんと小箱が載せられた。どこか見覚えのあるデザインの小箱をしばらく眺めてから、目の前のヴィエラに視線を向ける。にんまりと意味深に笑った彼女が覚えてる?と首を傾げた。ルガディンが数回頷いて開けても良いか了承を得ると、勿論、と微笑まれた。
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