「おかわり」
半ば咀嚼を続けながら、器をぬっと差し出す。
「そなた本当によく食べるのう……。どこかの誰かさんにそっくりじゃな」
ほれ二杯目、これで最後じゃぞ、と呆れ顔で差し出された満杯の器を受け取り、ブラピの箸は再び小気味良くリズムを奏で始めた。
ブラピの認知には、母体であるピットの物の見方が色濃く影響している。
たとえば、温泉。あたたかくて、じわりと疲労を回復してくれるもの。
お肉は、おいしい。食べれば食べるだけエネルギーにも筋肉にもなるもの。
おかわりだってそうである。おかわりは、二杯までできるもの。でもやっぱり、できるならたくさんしたいもの。
いくらブラピが自分の存在それ自体をピットと関係ない独立したものと捉えようと、価値観の似通いはなんだかんだ避けられないものであった。
5995