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    NumanoSakana

    @NumanoSakana

    メギド MDZS グラブル
    R18作品に関しまして、18才以下を含め、18歳を迎えていても『学生』であれば閲覧を控えていただきますようお願い申し上げます。

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    NumanoSakana

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    ストレスについていけず雰囲気3歳児になってしまった江澄を皆で甘やかす話
    魏嬰→あーい 江澄→あちょ 藍湛→はごじゅ 曦臣→曦臣

    ##MDZS

    抱きしめてあげて古蘇の山に雪解け水が流れる頃、蓮華塢から古蘇の魏無羨宛に使者がすっ飛んできた。


    ストレスから江澄が3歳児に魏無羨じゃないとご機嫌じゃない模様


    明くる日、魏無羨が阿澄を起こしに部屋を訪れるとすでに起きていた子供は彼を見とめるなりひっしと抱きついてきた。
    「阿澄?どうしたんだ?おはようは?」
    「あのね、あちょね、こわいゆめみたの」
    「どんなふうに怖い夢?」
    「父上と母上と姉上とあーいとあと、沢山の人においていかれるゆめ。あちょ一生懸命待ってって走ったけど後ろにみんながいてね、待ってってあちょを捕まえるの」
    魏無羨はそれを聞いて全身に悪寒が走った。おじさんたちの死を知った絶望や師姉の最後が脳裏に甦る。江澄はずっとそんな夢を見続けて来たのだろうか。魏無羨には彼を置いていったつもりなど髪の毛ほどもなかったが、江澄は置いていかれたと思ったらしい。
    阿澄は夢をまた思い出したせいかぐっと堪えるような表情で俯いて寂しそうな顔でぽつりと溢す。
    「でもね、あーいがね、違うの」
    「俺が、違う?」
    阿澄は首を縦に振って答える。どう違ったのと促す魏無羨の声は少し震えていた。
    「んとね、おかおがね、違うの。でもね、あーいだってあちょわかるの」
    へんだねとまた溢して阿澄はなにか我慢するような表情で魏無羨の抱きついた足に顔を埋めた。魏無羨はその顔をみて胸が苦しくなる。この義弟は肝心なことはいつも我慢ばかりだ。
    「阿澄」
    優しい声に阿澄はゆっくりと面をあげる。
    「へんじゃないよ。夢での俺は阿澄を置いてっちゃったかもしれないけど今の俺はもうおまえを置いていったりしないよ、誓うよ」
    阿澄によく見えるように指を3本立てて誓う。すると少し安心したのか阿澄はにこっと笑って抱っこをせがんだ。


    意識が浮上する。
    数日前までの割れるような頭の痛みはすっかり無くなっており、この数十年の中で一番気分よく目覚められた。
    あまりに気分が良くてそのまま二度寝でも決め込んでしまおうかと思ったがなんとなく肩周りが重い気がする。
    阿凌がまだ小さかった頃上に乗っけて寝てしまった時のような重みに近い。
    どういうわけだと目を開ければ義兄が俺の肩を抱いて眠っていた。
    そういえば目が覚める直前まで見ていた夢の終わりに江澄が共寝をねだったのだ。夢の中での江澄は3つで周りに様々なわがままを言って困らせていた。3歳児なのだ。唯我独尊と振る舞って何が悪いと泣きわめいていたらこいつがきた。むずがったりしても嫌な顔ひとつせず相手をして抱きしめてくれていた。ずっとこの夢が続けばいいのに、とも思ったがこのままでは一緒に酒が飲めないなと思ったら目が覚めていた。
    生前の義兄に憎むことも叶わないほどの眩しさに憧れていた。ずっとそばにいて支えていてほしかった。もっと頼って欲しかった。蓮華塢にただ戻って欲しかっただけだ。
    だが乱葬崗で彼は死に、また戻ってきた。どうして戻ってきたのが彼だったのかもはや江澄は真実を知りたくなかった。人を怨めしく思うのも疲れるのだ。
    だが初めてこの姿の魏無羨を捕らえた時やっと双傑を名乗れるのだと思って年甲斐もなくはしゃいでしまった。
    目の前の穏やかな寝顔はまだ両親が健在だった頃のようだ。懐かしさに浸っていれば扉の外に人の気配がする。大方義兄の過保護な道侶様だろう。
    やれやれこの義兄を起こすのは何十年ぶりだろうか。お優しい道侶様には絶対に真似できないだろうなと心中ほくそ笑み江澄は声を上げた。
    「起きろ! 魏無羨! 貴様、誰の許可を得て俺の部屋に入った!」
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    NumanoSakana

    MEMO寂しさからの怒りでドラゴンになっちゃった江澄をつけねらう蜘蛛曦臣
    黒い狐の魏嬰と魏嬰が好きすぎて自分の毒に溺れて欲しい藍湛
    幼馴染みで、義兄で、師兄で、戦友で、敵になった夷陵老祖・魏無羨が江澄をおいて自ら操っていたはずの屍凶に八つ裂きにされて十余年。
    江澄の中で義兄は父のお気に入りで江澄が躊躇うことも簡単にやってのけ、英雄になりたがる、決して追いつけない憧れであった。だからこそ義兄を名乗る輩を捕らえて江澄の鬱憤を拷問で晴らしているうちに赤子であった金凌は生意気を言うほど大きくなった。だというのに義兄は一向に誰の身体も奪わず、金凌の顔を一度たりとも見にも来ず、江澄の不満を聞きに来てくれない。
    執務室で一人ため息をつけば机の上に音もなく鼬が登ってきた。江澄の使い魔であるこの鼬は彼が心配で顔を見にきたらしい。その使い魔の全身をありがとうと労うように撫でれば気持ち良さそうに寝転がる。その毛皮は滑らかで美しいきつね色をしていた。狐は義兄の獣だった。それは美しい黒狐で犬に似ているのに嘲るような顔が江澄はいつも気にくわなかった。突然キィと甲高い鳴き声がした。見れば穏やかに撫でていた江澄の手は薄く紫に輝く黒い鱗に覆われ指先にある蜥蜴のような鋭い爪が使い魔の柔い肉を突き破っていた。慌てて治療を施す手はすでに人のものに戻っており、この場面だけをみれば怪我をした獣を治療しているようにしか見えない。だが江澄はまたやってしまったとため息をつく。彼を心配そうに見る使い魔の視線が胸に刺さる。
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    sgm

    DONEアニ祖師7話の心の目で読み取った行間埋め曦澄。
    魏無羨の抹額ハプニングのアフターフォローしに兄上のとこに謝りに行く江澄。
     一位で雲夢江氏と呼ばれた時、少しでも期待した自分が恥ずかしい。藍忘機との諍いの後、藍忘機の態度が魏無羨も気になっていたのか、調子を崩していたようだったから、もしかしたら自分かもしれない、と思ったのだ。
     結果は一位は魏無羨で、自分は二位でもなく、三位でもなく、四位ですらない。途中で棄権した藍忘機にすら自分は勝てなかったのだ。温晁は途中で退場したから、残りの五大世家の公子の中で、上位に名前を呼ばれなかったのは自分だけだ。江澄は拳を強く握った。
     魏無羨が一位なのだから、雲夢江氏としての面目は十分に取れている。それは素直に喜ぶべきことだろう。雲夢江氏として誇らしいことだと。実際に喜ばしいと思う。雲夢江氏が一位だと聞いた時、自分ではなかったけれど、誇らしかった。ただ、そのあと、上位に自分の名前が呼ばれなかったことが悔しくて仕方がない。
     後ろではしゃぐ魏無羨と師弟たちの声を聞きながら江澄は溜め息をこぼした。まだ、修練が足りないということか。止まっている的を射るだけではだめだ。動いている的を確実に当てることができるようにならなければ、魏無羨に並べない。
     生まれ持った才能の差があるのだから仕 3526