Beyond the curse※実在の人物・団体とは一切関係ありません※
※実際に存在するMVのパロディです※
やがせん「今回の任務だが お前らには MV撮影を行ってもらう」
三人「・・・・・・は?」
五条「MV」
硝子「私たちモデルってこと?」
夏油「待ってください先生 もう少し説明をお願いします」
~
著名な音楽プロデューサーが失踪した
なんでも、自分の楽曲の限界を感じ幾度も修正を行っては
作り直しで過度なストレスが蓄積していった結果、プロデューサーが織りなす呪力が負の呪いとなり
プロデューサーのよくいる現場や自宅が呪霊のたまり場となった
その結果撮影中機材トラブル・演者の怪我など被害が出るようになる。
プロデューサーは不運(呪いの原因)が重なった結果病んでしまい
自分が生み出した呪いに取り込まれてしまった。
そうとう悩みや鬱憤が溜まっていたらしく、自宅に呪霊による結界が張られている
窓からの観察によるとぱっとみて2級程度だが 結界を張れるほどの呪霊ということは
1級相当にあたる可能性が高い。
なぜそこまでのクラスになるのかは不明だが、プロデューサーは呪物コレクターとの
噂があり、その影響による呪力の底上げかもしれない、との情報。
そして楽曲MVの期日が既に迫っているにもかかわらず、現場にはプロデューサーを
元に無数に生まれる呪霊のせいで事故が多発し、映像が取れず中断中、演者も現場におびえて出演を取りやめている。
かなり切羽詰まっているとのこと。
~
やがせん「ということだ」
五条「俺ら呪霊討伐にアッチの都合でモデルまでやんなきゃいけねえの?」
やがせん「顔・スタイルが整っていて尚且つ強い術師を3人連れてこいとのご要望だ …お前らくらいしか思い浮かばなくてな」
硝子「悪い気はしないけどねー、私はモデルだけですか?」
やがせん「万が一の治療の為に現地へ2人と同行してもらう」
硝子「えぇ~…」
夏油「そのプロデューサーは呪霊から開放されれば無事に意識を取り戻せるんですか?」
やがせん「おそらくな だから、急遽 任務に出向いてくれ」
五条「あ~あだっりー」
硝子「モデルねー、MV撮影っていってたけど何すんのかな」
夏油「さあねえ、その部分については何も聞いてないからなあ…あ、プロデューサーのマンションについたよ」
夏油「…ここからでもわかる、嫌な呪力を感じるね」
硝子「それも質の悪そうな粘着質のね~、ちゃんと住人全員外出てるかな」
夏油「それは心配いらないよ、補助監督が全員確認してくれてる」
硝子「そ、じゃ私はここいるから」
五条「はいはいっそれじゃあ乗り込みますか…”闇より出でて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え”」
(暗転)
夏油「見事にプロデューサーの部屋だけに結界が張られているね…」
五条「マジで誰も入れたくねーみたいな結界の張り方だな」
夏油「ここはゆっくり結界の網目をほどいて…」
五条が足蹴りで結界事扉を蹴り飛ばす
夏油「」
五条「オラ、さっさと行くぞ」
夏油「いや!!!被害は最小限に抑えるべきだろう!!何してるんだ悟!」
五条「時間ねーんじゃねえの」
五条が部屋を見渡す
(そこら中にいる低級呪霊)
(髪の伸びきった日本人形)
(得体のしれない硝子箱に入れられた血まみれの藁人形)
(古い小さな刀)
(壁に貼られた不気味な似顔絵)
(うふふ、あはは、と米をこぼしながら走り回る人形)/ひとりかくれんぼの依代
五条「呪物コレクターってのはマジか、傑 これぜんぶ高専に持って帰るぞ」
夏油「はいはい…」(頭かかえ)
低級呪霊を手中に収める夏油
呪霊を呼び出し、呪霊と手をつないで出口付近まで案内している
夏油に任せて部屋を歩く五条
五条「おい、傑」
呼ばれた先を見ると明かりのついている部屋がひとつ
夏油「行こう」
歩いている二人の足元が映る
作業室らしき場所から光が漏れている
二人が目配せをして近寄る
?「アァ…?あぁ……だれかな…、勝手に入らないでもらえるかなァ…私の作業場所だぞ…」
?「今忙しいんだァ…」
夏油「忙しいところ悪いけど、MV撮影が中断・演者も大けが、期日までもって数日…
かなり切羽詰まっているんだ プロデューサーを返してもらおうか」
五条「つまりテメエのせいでやべーってこと」
?「ワタシ……・?わた、しのせ・・・え・・・・」
グギギギギギギと首が二人の方に何回転もしながら上に登っていき見下す
?「わたしは!無理な期日に合わせて制作せいているんだ!!私にすべての責任を負えというのか!?」
「すべての原因は・・・この!!何もイメージが浮かばない腐った脳と!!邪魔をする貴様らダァァァ!!」
腕が鋭くなって伸びていき、五条の方へ貫く ひょいっと避ける
夏油は呪霊で拘束そのまま顔面に呪力を乗せた拳で殴打
…
プロデューサー「……ん…?」
回を見渡すと病院
よかったぁ…!とだきつく少女、一安心する男性
男性「仕事に熱中しすぎです おかげで大変でしたよ」
プロデューサー「え…?あぁ…俺作曲中に意識失って…」
やがせん「あなたの仕事の熱意はすさまじいものですが、過度のストレスの溜め込みはよくありません」
「あなたの呪物の影響で周りに被害が出ておりましたので 呪物はこちらの組織で預かっております」
プロデューサー「…… あの、…あのプロジェクトは…」
やがせん(にこり)
やがせん「ご安心ください、任せられる逸材が 今ごろ撮影にとりかかっていますよ」
キラキラキラ
衣装担当「すごい…!!こんな一般人がいるなんて…!」
五条「パンピーじゃねえけどな」
衣装担当「え!?じゃあやっぱりモデルさん…!?」
五条「あーややこし…」(髪をガシガシしかける)
衣装担当「待って!!髪はセットしたんだから乱さない!」
五条「…へーへー」
ガチャ
夏油「悟」
硝子「へーイケてんじゃん」
五条「ふーん…まあいいんじゃない?俺が一番カッケーけどな」
硝子「はは、あんま調子に乗るなよ」
スタッフ「じゃあ撮影入りまーす」
夏油「みんな、持ち場について 始まるみたいだよ」
五条「はっ、グッドルッキングガイの俺についてこれんのかー?」
硝子「よし、潰すぞ夏油」
夏油「ふふ、乗ったよ。演技力勝負だね …それじゃあ」
「始めよう!」