Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    i76405280

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 10

    i76405280

    ☆quiet follow

    一応走り書きの蝙蝠の心の中の話終わり

    言葉では解決しないから
    武器を持って
    勝ち負けが決まれば
    争いには意味が与えられて
    悪と呼ばれるものは殲滅されて
    平和という終焉が訪れるのだと子供の頃は思っていた。
    心を傷つけられる人も
    大事な人を失う人も
    人生を上から押し潰される事なく
    誰もが手を差し伸べられるのだ。
    思えばそれはとてもロマンチックな夢を見ているようだった。

    自衛隊に入っても
    飛び出して傭兵になって世界を飛び回っても、
    どれだけ人を殺しても
    どれだけ死体が山積みになって
    誰かの故郷が焼けてしまっても
    自分がいるどころか、その周りさえ
    なにも変わらなかった。
    何も助からなかった。
    手渡される金は
    そういうところから回ってくるわけで
    その金で俺たちはただ
    戦争ごっこをしているだけ。
    パフォーマンスに使われて
    ニュースは嘆きを広めていく
    何も知らない人に恐怖だけ与える
    殺したやつに価値も意味もなく
    ただ無駄に血が流れて
    ビジネスのコマになる
    兵士も民も消費されるだけ
    どうすればいいと
    考え続けたところで、
    1人で別に何かできる問題ではない。
    そして別にそこにも絶対的な善悪さえない
    誰かにとっては。という結論に行き着くのだ。

    「誰も間違ってやしないのさ。俺たちだって別に間違ってやしない。あいつらだって悪いことしてるなんて考えやしない。そもそも思考の立ち位置からズレてるわけだから、わかりあうだ、変えたいだ。そんな話は理想論でそもそもこの世界では始まってさえいないのさ」
    昔であった男はそう言って笑っていた。

    「だからお前はどこで何をしたいのか。誰のためが自分のためになるのか。それだけでいいんだ。どうせ目の届く距離なんてちっぽけなんだ。」
    それに人ってのは、ちゃんと進む生き物なんだ
    お前ができることは手を握るだけでいいこともあるのさ。なんか何もしなくてもいい。お前はお前のことをちゃんとしてたらいいのさ。
    とっても簡単で難しい事だが、それなら誰だって始められるだろ?

    誰でもで。
    と答えた後蝙蝠一言呟いた。
    「そうならもうなってるんじゃないのかな…とっくの前に」

    そーだなぁー。人間って難しいなぁー
    オレンジ髪の男はそう言ってまた笑っていた
    夜はいつも静かだったから
    時々そんな話をした。不思議だ
    隣に敵がいるというのにいつだって静かな時があった。
    そらそうだ
    俺たちはどうせサラリーマンなのだから。


    それからも歩き続けて、間違え続けた
    失敗し続けた
    自分がいる場所が
    目的に見合っているのか
    知れば知るほど。
    それに苦痛を抱いたし自分にさえ嫌気がさした。
    悩み続けたその後に、ならばと逆の方向へ走り出してみた。
    間違ってるとか正しいとか
    良いことだとか悪いことだとか
    そんなものどうでもいい
    やっぱり抱いた夢は目的の規模から確実に少しずつ小さくなっていく。進めば進むほど。
    手を伸ばしては溢れてこぼれ落ちる
    こぼれ落ちたものをかき集めたらまた上から落ちてくる。
    苦しい、どうしたらいい。
    そればかりになる
    だから、やっぱりあの男が言っていた通り出来る限りの最低限に手を握るしかない。その代わりその手を絶対に離さないように。力を込める。
    理屈的に無理なら出来ることを
    出来るだけ
    最後に俺がそっち側になった時が来るまで
    できるだけ多く。

    唯一心と命を震わせれる
    自分が人だと思えた夢だから
    今も武器を持つ
    人を殺す
    汚れた手でも
    誰かの手を掴み続ける
    ちっぽけにすぎなくても
    後悔のないように
    ただ普通に
    誰でもいいのだ。
    安全に道を散歩している
    子供が走りまわって
    風はそよそよと吹いて
    平凡だと思える普通をずっとぼんやり見ていたい。
    普通であればそれはきっと平均値の至福なのだ

    ただ、困ってたら屋根になって
    雨も暑さも凌げれるようにしたくて
    彷徨う手があるなら握り返して
    それだけで笑ってくれるなら
    俺も笑える気がする
    それが子供の時の俺の夢。

    くすんだ緑のシャツを着た男はタバコを咥えながら独り言のように言った

    「別に言うてね
    多分最初から今も
    後悔とかもないんだけどね」と
    にしっとわらえば
    隣にいる白髪の男は訳がわからないと言った顔で神妙な顔をした

    この夢が叶うなら
    次はどんな夢を見よう
    また次も
    とても子供っぽい夢を見たいんだ。



    描きたいところだけ一旦終わり
    狼との話も書きたいね走り書きで
    【赤目の男】


    蝙蝠が組織にいる理由は絶望でも何でもなく
    悪に染まったわけでもなく、アニキに従っているわけではない
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤😭💗💗💗😭😭🙏👏💚💚💚
    Let's send reactions!
    Replies from the creator