今日は仕事がちょっと押したから、晩ご飯は局からのお弁当をいただいた。早く楽屋を出ないとスタッフの方にも迷惑がかかるだろうし、何より楽屋で食べてから帰るのが億劫だったので、星奏館に帰って食べることにした。その方が、きっと誰かとご飯を食べられるからね。
でも遅くなってしまったからそれも叶わないかもしれない。誰かいるといいなあ。そんな風に考えながら談話室を抜け、キッチンスペースに行くと凪砂くんがご飯を食べていた。
「…おかえりなさい、日和くん。お疲れさま」
「ただいま!凪砂くんもお疲れさまだね」
「…日和くん、ご飯食べた?」
「ううん、今からだね!お弁当もらってきたからぼくもここで一緒に食べていい?」
「…もちろん。お茶、淹れてくるね」
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