天国のガールズサイド、その祝祭の前日譚「奥村くんも?」
「おう」
「「はぁ〜〜〜〜……」」
昼休み、ダンパ相手探しで学校を駆けずり回った末悲しみのまま訪れたいつものお昼スポット。そこで、同じ顔した志摩と崩れ落ちた。
はじめは一緒に女子に声を掛けていたが、途中で逸れてからは俺一人……声を掛けられる女子もほとんど居らず、途中子猫丸の救援もあったが、惨敗してお昼を食べにきたのだ。
昼休みはもう半分以上終わっていて、勝呂と子猫丸どころか庭にいる生徒もまばら。みどりきれい、とたそがれる隣で志摩がおもむろにメロンパンを取り出したので、そういえばとこちらもお弁当を広げてのそのそ食べはじめた。しばらく無言で食べていたが、志摩がぼそりと口を開く。
「なんでや……うちめっちゃかわいいやろ……」
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