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    やきが氏

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    やきが氏

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    閑話2



    「リーダーここ来たらいつもあの姐さんとこ行きますよね。
    しかも他所では絶対泊まらないのに。
    もしかして結構年増の方が好きとかですか?
    ああいう仕事してるいい女大抵どうしようもねぇ旦那とか養ってるっすよ」
    シードルが装備を外し服を着替えるラーシュにそう聞いた。

    別にラーシュが年増好きでも構わないのだが、どこの街でも比較的ふんわりした可愛い感じの若い女を好んでいたのにここに来てその倍くらいの年齢の女に毎回会いに行っている事が不思議に思えたのだ。
    しかも埋まってたらそのまま宿に帰ってくるほどの一途ぶり。
    ラーシュは振り返り首を傾げながら笑う。
    「あの姐さん話が面白くてな。
    時間制限があると聞き足りないんだ。
    小話集でも出して欲しいくらいだぜ。
    まぁ、それ抜きにしてもとんでもなく上手いけどな。」
    そう言って財布と、いつも書き付けに使っている革綴じの紙とをベルトのカバンに入れる。
    「あ、だからいつもその皮綴じ持ってくんスね?
    え?書き留めとくほどの面白い話?ですか?」
    「案外ためになることも聞けるから忘れるかもしれない事は書き留めとく。」
    こういうところがこの人の性質だよな……
    と、シードルは半分呆れた。
    自分やセサルよりも随分年上で腕もたって面倒見のいいこのパーティーのリーダーは基本的に真面目で情報収集にがっついてる。
    ドランでは自分だけ別の仕事をして、楽な仕事だから休暇と同じだと言ってギルマスの首輪役で貰う報酬は全員分配分に入れている。
    そしてドラン滞在中ギルマスであるエルランドの自宅に泊まり、武器の話や魔獣の話、ギルドの内情や他所の土地の話を聞いている。
    人の話に耳を傾けるのが好きなんだろうなとも思う。
    自分やセサルが居眠りしそうな話でも興味深そうに質問をしたりしていることも珍しくない。

    本人の見た目のゴツさに反して綺麗なものが好きな人だから
    ドランに滞在中、ラーシュだけがギルマスの家に泊まるのが常態化した時、もしかして……と思ったが、何度か全員でギルマス宅の庭などに呼ばれた時、それは無いなと確信した。
    仲は良さそうだが、あれはどちらかと言えば悪友の類の仲良さだと思う。
    要は悪ふざけし合うような?そんな感じだ。
    エルランドの容姿がラーシュの好きそうな形なのはわかる。
    それは間違いないだろう。
    だが当のギルマスの性質がラーシュ以上に雑で男臭いので丁度よく……そう、丁度よく気があってしまってるんだろう。
    そしてギルマスにせよこの小さな町の飲み屋の姐さんにせよ、ラーシュ自身が人からの教えを請いたいという欲求にピッタリの答えをくれる相手なんだろう。
    どんな面白い話をしてるのか知らないが、ラーシュがわざわざ自分たちに話さないということは、話すべきことでないのか、話さずに実行しているのか、とにかくそういうことだろうとも思う。
    ラーシュが自分たちに対して休暇や依頼内容の相談をしてくれるのと同じで、ラーシュ自身の個人的な時間として年長者に教えを請いたい時もあるんだろう。



    「あんたまたあたし指名で来たの?物好きだねぇ〜。それより若い子の客で来てよぉ。
    乱暴者じゃなくてあんたみたいな客であしらい慣れして欲しいんだからさ。」
    背に黒髪を長く垂らした女が仕方なさそうにラーシュの腕を取ってそう言う。
    「オレはあんたの方がいいんだよ。
    この町でしかこういうとこに泊まらねぇんだからいいだろ好きな女選んだって。」
    そう言うラーシュに鼻息で笑って女は片眉をあげる。
    「悪い気はしないけど、上手い口きいたって内容は変わらないんだからね?」
    「余分つけてもらおうと思って言ってるわけじゃない。
    もうすぐ任務の折り返し地点なんだ。
    今日辺り温いとこで寝たいだけだ。」
    「そう。
    じゃ、仕方ないねぇ。飲み物はいつもの薄めたお茶でいい?」
    「いやもういっそ水にしてくれ。
    この街の茶は匂いが強くて飲みにくい。」
    「あっはは!
    そういやあんた香水好きじゃないものね。
    わかった。
    お水用意してくるから待ってて。」




    事後の布団を整え直し、掛布を半端に身にまとい、うつ伏せで横になる。
    「それでさ」
    黒髪をラーシュとは逆側に避けながら女は肘を着き顎を乗せて、隣に胡座をかくラーシュの太ももをつつく。
    「前に教えたやつやってみた?」
    つつかれたラーシュが飲んでいた水入れを机に置いて顔を向けたので布団の横をポンポンと叩いて促す。
    彼はなんのことかと少し考えたあと、ああ!と眉を上げて笑った。
    そして彼女の隣に横になる、
    「ああ、驚かれた。
    ありゃなかなか見ものだった。」
    満足気な笑いをうかべる彼を見て、彼女は目を見開いて驚き顔を作ってみせる。
    「前話した時は冗談かと思ってたのに…………本当にそんなことやったげる相手がいるんだねぇ。」
    仰向けのラーシュに、腹の上にだけ掛布を乗せてやりながら彼女は意外そうにつぶやく。
    「相手…………そうだな。
    正直完全に悪ふざけの相手としか表現出来ないが……そうだな。」
    「それで?驚かれたって?」
    「指突っ込んだの二回目だったんだが、気持ちよすぎてびっくりしたと言ってたな。」
    「その人慣れてる人なの?」
    「今はともかく……前に見境なくやり散らかしてたらしいから、慣れているかどうかで言えばかなりそうなんじゃねぇかな。
    でも肘手前まで入れる話したらさすがに怖いって言ってたぜ。」
    「ふーん。
    ねぇその人可愛い人なの?
    それともあんたよりもごつかったりする?」
    「可愛い……と思ったこたねぇかな。
    ごつくもねぇな。
    顔は綺麗だけどな。
    結構ろくでもない性格はしてるし生活に節操もねぇ。
    ……なんか言葉で並べたらいいとこあんまりねぇな……」
    「ふぅん。
    顔が好きなのね。」
    「…………そうなんだよな……それどう思う?
    結構俺としてはそれだけの理由でこんなことしちまってることに罪悪感つーか……
    割と人でなしな行動かと思っちまってるんだが……」
    「顔が好きなだけであとはなんとも思わないってこと?
    ……相手男よね?そんなに好きな顔なのね?」
    「最高だな。
    だから余計に色んな顔見たいというか……そういう意味で本当にあの人の顔だけが好きなのは間違いねぇんだよなぁ……。」
    「あの人、てことは年上?
    それとも立場が上かしら。」
    「あ、…………まぁそうだ。」
    「変な詮索はしないわよ。
    ただその相手がヤダって言わなきゃなんでもいいんじゃないの?
    相手してくれてる時点でそういう意味では乗り気でしょ。」
    「乗り気どころか、やめろっつったのに抑え込まれたこともあったな……強ぇんだよなァなんだかんだ実力じゃ勝てねぇし。
    そういう意味でも確かに、あっちが俺の相手してもいいかと思ってなきゃ成り立たねぇか。」
    「…………え?腕力で勝てないってこと?」
    「純粋な腕力なら俺の方が強いと思うんだがな。
    …あんな細腕より純粋に弱かったら正直凹むぜ…。
    でも力の使い方とか技術とかそこら辺の熟練度ではまず勝てない。」
    「そんな人がいるのね。
    ところで抑え込まれたって何?」
    「…………………………」
    「言いたくなきゃ聞かないわよ。」
    「男とやってみたいと言って、頼んだことがあって。」
    「あら、」
    「しゃーねーなくらいの感じで了承貰ったから及んだんだが……なんつーか……尻に根元まで入れたらすげー声で呻いて。
    怪我したんじゃないか心配で止めようとしたんだが…………」
    「止めれなかったのね」
    「やめて貰えなかった。
    上に乗られた。
    しかも腕と肩押さえつけられて身動き取れなくされちまって。
    喚きながら暴れたが無駄だったなぁ。
    腕と肩には指の跡が内出血でガッツリ残ってまいったぜ。
    怖いからもう二度とやらねぇ。」
    「珍しい状況ね、それは。」
    「いつも理知的であっけらかんとしてる男の口から急に叫び声出たら正直ビビるぜ……」
    「あんたの持ち物だったらそりゃそこまで到達しちゃうわよねぇ。
    でもその人気持ちよかったから止めさせなかったんでしょ?上に乗ってまで。」
    「そうみたいだな。
    何回も抜けっつったんだが全然聞いてねぇ。
    ……まぁ人の話はいつも聞いてねぇんだが……
    挙句自分ばっかし散々イき散らかして最後は俺の顔にかけやがった」
    「あっははは!!
    可哀想に!!
    今回もその人と会うの?」
    「どうだろうな、わからん。
    会いに行ってるわけじゃないしな。」
    「もし会えたら?」
    「そうだな……そん時次第だが喋るだけかもしれんし、多少なんかするかもしれんし、挨拶して通り過ぎるだけかもしれん。」
    「ねえ、その人、綺麗な顔であんたより強くて……てなったらどっちかって言うと女からモテるんじゃないの?
    それであんたより年上で、家庭持っててもおかしくないと思うんだけど。」
    「あー……言い方に迷うが……ちょっと仕事馬鹿すぎて嫁さんには逃げられたらしい。」
    「あー……そう言う感じの男かァ。」
    「だから俺みたいなので遊ぶのが丁度いいんだと言ってた気がするな。
    そもそも、本人はやってもやらなくてもどっちでもいいって言ってたしな。」
    「ねえじゃあ次やるとしたら何する?まだ試したことないことやりたいでしょ。」
    「俺が聞いたのの他になにかあるのか?
    痛いの以外がいいんだが。」
    「んー……相手のこと好きならともかくあたしたちの商売と変わらないくらいの距離感だと、乳首とか攻めてみる?」
    「それは……どうやら本人、奔放に生きてた時に存分にその…なんというか満喫したみたいでな。」
    「ありゃ。上級者だねえwww」
    「あ……でも正直なところ、どうやって触ったら効率いいかはよく分からない。
    なんかいい方法あるならそれは知りたい。」
    「効率……?乳首の?
    効率も何も、普通にこう……触ればいいじゃないの。
    というか、触ったのね?」
    「触ったけど、むちゃくちゃちっさいんだよ。
    触りにくくて難しい。
    ゴミくらいちっさい。」
    「ゴミってwww
    いいじゃないちっちゃい乳首、あたしは可愛いと思うけどねぇ。」
    「よそ見したらすぐにいなくなるからずっと見てないと触れない。」
    「あっはは!絵面が!面白い!
    指でつまめない?」
    「胸板固くて、摘もうとしたら結構指に力入れないといけないんだ。
    触りにくくて強くつまんだら痛ぇっつって顔面叩かれた事あるしな……。」
    「何よそれ、子供の喧嘩じゃない!」
    「だからどうにか……こう……常に顔見ながらどうにか出来ねぇかなと思ってるんだが……。」
    「例えばさぁ、背もたれのあるところで膝に座らせて向き合うのはどう?
    上にのられちゃう形にはなるけど。」
    「それだと身長的に乳首目の前に来るからどっちにしても見えないんだ。
    それに肩に顔伏せられちまう。
    顔見られるの嫌だっつってた。」
    「やだ何、可愛いじゃない。
    じゃあ逆は?その人座らせて、あんたが上に乗っちゃえば顔見れるでしょ。」
    「……ダメだ。あの人の手足の届く範囲で足開いてたらオレの方が被害に遭う。」
    「被害ってなによ。
    じゃあ一旦は顔見ないでやり始めるしかないわねぇ。」
    「顔以外見てもなぁ……
    どうにかオレが顔みてても気にならんくらいにでろでろにしたいんだがなぁ。
    なんかこう………手間かけずにでろでろにする方法ねぇかなぁ……
    出来ればもうその場面だけ見たい。」
    「そんな都合いいことあるわけないでしょ。
    ねぇ、仲良くちゅっちゅしたり抱き合って寝たりはしないの?」
    「俺はよく布団にされてるが……俺から引っ付いてることはほぼ無いな。」
    「何よ布団って。」
    「言葉そのまんまだ。寝床にされるんだよ。
    最初はオレが寝てる布団の上に仰向けで寝てた。
    その次は……なんだったかな。
    ああ、なんか絶対引っ付いて寝るっつって押さえ込みの技の体制で寝たかな……
    つまり抱き合って寝るとかはしてない。」
    「仲良くちゅっちゅは?」
    「…………ちょっとよく分からねぇんだ。
    してる気もするし……でもいつもしてる訳でもなくて。
    あの人自体がたぶん癖とか挨拶位の感覚でしてくるからどう数えていいかよく分からん。
    時々犬くらいぺろぺろしてくる。」
    「あんたからは?」
    「うー……ん。しろと言われたらしてる……あとしてほしそうな時はしてると思うが……。
    あぁ、あと、どこそこいじくってる時はしてる気がする。」
    「ちなみに、してほしそうな時ってどんな時なの。」
    「ん?こっちに向かって口開けてる時とか。」
    「……」
    「姐さん、どういう顔なんだそれ。」
    「かンわいいなぁ!と思ってるとこよ。
    なにそれ動物の赤ちゃんみたいなねだり方じゃない。」
    「はは、そういう可愛さは全くないけどな。」
    ラーシュはゴロ、と横を向き、柔らかい体を抱き寄せた。
    「ありゃ、眠くなってきた?」
    「ああ。」
    「日が登ったら起こしてあげるわよ。」
    「助かる。
    ……そういや、あの人が俺に引っ付いて寝る理由もうひとつ明確なのがあったな……
    自分が眠るまで首から上撫で続けろって言われる。」
    「うちのワガママな性格の猫がよくそうしろってねだって布団に乗って来るわよ。」
    「ははは、馬もそうだ。
    手入れの最中物足りなかったら体ごと寄ってくるもんなぁ。
    あの人も、めんどくさくて途中でやめると、まだ寝てねぇとか抜かしやがる。」
    「そんなワガママ聞いてあげちゃうほど好きなのね。」
    「好きなのは顔だ。
    ただ……あんまり誰からも好かれてないあの人の性格が……少し、なんというか……」
    「羨ましい?」
    「いや、それは無い……ただ、誰の評価も気にせずやってきたことに関しては……かっこいいなとは思うぜ。
    真似はしたくないんだがな。迷惑だし。」
    「迷惑ねぇ、どんな迷惑か知らないけど、聞く限りあんたは楽しそうよねぇ。」
    「……そうだな、オレにかかる迷惑は気持ち的な迷惑だけだしな。
    あの人の……社会的な迷惑は……金額がでけぇんだよなぁ………」
    金額……?
    金貸しか商売人なんだろうか。
    彼の話を聞く限り、腕っ節の話からも冒険者だと思ってたけれど。


    さてと……

    彼女は目を閉じる彼の額を撫で、自分の腹と腰に回されたごつい手をそっと撫でながら離させた。
    そのまましていてもいいのだが、何度か朝まで過ごしてみて、どうやら最終的に上向きで寝たいらしいということがわかったので寝入ったら先にそうしてあげることにしたのだ。
    色んなお客が来るが、こと冒険者という職種の人間は人の気配に敏感すぎて少しでも違和感を与えるとすぐ目を覚ましたりする。
    そっと手を握りながら身を起こした。
    今日のこの彼に関してはどこかしらやわい肉を掴ませとけば起きないということがわかっているのでとりあえず足の上に手を置かせた。
    寝台の脇から硬筆と書付用の紙束を取り出す。


    はぁ、ほんと、これだから真面目な男は面白いのよねぇ。
    思いもしないことに真面目に取り組むし、可愛いったらないわ……

    音を立てないように、薄い筆圧で今日聞いた話を書きつける。

    本人を見たこともないけれど、細身で美形で腕っ節の強い少々雑な性質の男と
    筋肉質で体も大きく剛腕なのに思いのほか真面目な性質の男
    なかなかときめく組み合わせじゃないの。

    せめて相手の男の髪の色とか目の色だとかも分かればなおいいんだけど、急いで聞いても仕方ないし。
    年は……はっきり聞いていないけど……
    隣で寝ている彼を見下ろし、ううん、と考える。
    彼よりは年上、それでいて綺麗……。
    そんな事有り得るだろうか。
    箱入りで育てられたような小綺麗な男ならともかく
    強くて綺麗というのは成り立つのだろうか。
    ………きれいの方向性が違うとか……?
    例えば獣人で毛並みが綺麗とか……
    そういえば確かに獣人の、体毛に覆われた乳首は小さいことが多いが……
    いや、でもそんな感じの話ぶりじゃなかったな。


    ではでは、この筋肉質で真面目な男に明日の朝教えるのはどんなことにしよう……。
    今日のおしゃべりの内容からしてもお相手さんの蕩けた顔がとにかく見たいためだけに試行錯誤してる感じだったし……。
    本番を積極的にやるつもりは無さそうだし、
    そもそも局所の触り方や可愛がり方は同じ持ち物を持ってる彼の方が…技術面はともかく体感的には詳しいだろう。
    ならば例えば、口でするあれこれはどうだろう。
    今隣で寝ている男は相手の人にそんな奉仕をすることがあるだろうか?
    ……あったらとてもキュンとするんだけれど…?
    それとも小さい乳首を逃さずに触り続ける方法を何か教えるべきだろうか。
    でもこの筋肉男の太くて硬い指じゃ難しいかもしれない。

    そもそも
    既にその部分で気持ちよくなることが出来る人間なら、絶対に好きな触り方、すなわち上り詰めやすい触り方があるはずだ。
    現場が小さくて触りにくいというのなら基本的に本人だって触りにくいはずだし、他の誰だって触りにくいはずだ。
    なら、そんな中でもちゃんと気持ちよくなる方法は確立されてるはず。
    手指を使った胸への愛撫方法はそんなに何十種類もあるわけじゃない。
    ただ力加減や角度などそこら辺は個人で好きな方法が違うので見極めるは必要があるけれど。

    「……うーん……どれだろ……」

    彼女は書き付けの紙束と硬筆を枕元に置き、肩から薄手の寝間着を羽織った。
    彼の隣にそおっと横になり、寝息をたてる胸板にぽんぽんと優しく手を当てた。
    明け方にもう一回相手することになるだろうからその後で教えてあげればいいかな。
    そう考えて、声をあげずに苦笑する。

    男をふにゃふにゃにするための手練手管は本来店の若い子に教える内容なのに。
    たまに町に来ては何故か自分を指名してくるこの変わった冒険者の男に、まさかそれを教えてあげるのが習慣化するとは。
    まぁでも正直なところ……
    本人がどう意識しているかはともかく、男ふたりがイチャイチャしてる話を本人の口から聞くのは楽しい。
    彼女自身の完全なる娯楽なので彼にはそうは言わないが、じゃれあいの延長のような閨ごとの話は危なっかしくもあり可愛らしくもありで罪のない娯楽戯曲を聞いているようで本当に楽しい。
    もちろん、大通りで声を大にして聞かせて良い戯曲では無いけれど、口に手を当てて含み笑いをしながら楽しみたいおはなしなのだ。
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