Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    Ishmael_said

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 4

    Ishmael_said

    ☆quiet follow

    いとしい呪いの蛇足

    ライフ・ゴーズ・オン 果たしてそこに海はあった。

     ある星に赴任した。
     あの、全てがかけがえのない地獄のループを終え、諸々の煩雑な事後処理に追われた後、できすぎたタイミングで訪れた任務だった。
     たとえ己の命を続けさせてくれたひとと永遠に別れても、命を失いかねない任務に就き続ける自分を、あの人は哀しむだろうか。私の人生を祝福したあの人の声色を記憶の中でたしかめるために、時間を捻出して、もう日も暮れる頃にたどり着いた。
     本物の海はすこし生臭かった。ぬるい風と、西陽に曝露して髪がかき混ぜられる。

     本当の君でなくて構わない。海を見るたびに思い出したいのだ。君のことを後生大事に抱え続けたい。これが君のかけた呪いだとして、私にとってはどうしようもなく祈りだったのだ。


    ────



    三分で突発的に書いたんですけど、あとがきに書ききれなかったことも書いておきます。

    多分死出の旅の夕里子はあの後「消される」ことを知っていつかのニタリに報いたと思いますが、あの三人で自己犠牲の輪を循環させるのはニタリは嫌だと思うので助けようとするはずです。しかし本人も理解している通りただの無力な人だからセツに止められると思います。夕里子もセツみたいに「若気のいたり」の清算と思いながら結果的に自己犠牲になる、みたいなことやりそうだなと思って描きました
    万葉の花はいい曲なので効いてください
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🌅💫🙏🎣🎣
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works