第十三回四天王戦前哨戦(途中で終わる)ポイピクにあるサトのメモを読んでおくと分かりやすいと思います。
魔王軍所属、宮廷道化師サトは、食堂にてクソデカパフェを食べていた。約20cmの高さを誇る容器に可愛く盛られているのは、チョコレートにコーンフレーク、ムースにプリン、アイスにウエハース、さらにフルーツまで。これでもかと甘い食べ物を詰め込んだ、子どもの夢のようなチョコのパフェだ。子供舌で甘いものが大好きなサトが食堂に頼んで作ってもらった特注の物であり、その美味しさは一口食べるごとに思わず笑みを浮かべてしまうくらい。まあサトは常に笑顔だが。
パフェに舌鼓を打ちつつ、サトは食堂にいる同僚たちを眺める。今は四天王戦・前哨戦が開催されているためか、何処となく皆活気のある表情をしているように見えた。
(今回の前哨戦、あ〜んまりやる気でないんですよねぇ…ボク、今の魔王軍に満足してますし)
今回のテーマは『勧誘』。人手不足に陥っている文官たちを救うためだとかなんとか…。少し可哀想だな、とは思うが宮廷道化師なんて万年ソロ活動の役職である。人手不足なんて考えたことがなかった。…まぁ、自分はいつものように道化師として曲芸でも披露して、少しでも民衆に魔王軍への興味を持ってもらえればそれでいいだろう。サトはそう考えをまとめ、席から立ち上がろうとする。そのとき、隣のテーブルからこんな会話が聞こえてきた。
「前哨戦、どのくらい取り組んでる?私はかなり本気で挑んでるよ!」
「んー…ぼちぼちってとこですかねぇ…」
「なんか今回のやつで優秀だった人には休暇がもらえて、その仕事を魔王様が引き受けてくれるとかなんとか…」
「本当ですか?休暇…しばらく取ってないような気が…」
「そっか、君は文官か。おつかれさま…仕事多いよねぇ〜」
「貴方が代わってもいいんですよ?」
「いや、遠慮させてもらうよ…」
(なにそれ初耳です…魔王サマが仕事を代わってくれる…?じゃあボクが勝てば魔王サマが宮廷道化師をやってくれるってことですか?――すっごく面白そうです!)
いたずらっ子の目が輝く。そんな楽しそうな事が起こるなら本気を出すしかないではないか。サトの代わりになれない手つきでジャグリングする魔王サマとか見たくない?サトは見たい。こうしてサトは心機一転、本気で前哨戦に挑むことを決意した。
さて、やる気を出したのは良いが、何をしようか。やはりやるなら自分の特技を活かしたほうが良いだろう。つまり、当初の予定と同じく、道化師としての公演を行い、魔王軍への興味を高め、あわよくば勧誘する…という作戦。正直魔王軍は割と自分の適性や募集されている役職を無視して好きな役職につけてしまうので、入ったほうがお得だとサトは考えている。もっとそこを全面的に押し出せば入軍する人も増えるのではないだろうか。
(うーん…ボクの公演内容的にも、子供から青年ってくらいの若めの子を勧誘するスタンスが一番良さそうです。若くて優秀な人材は多分一番欲しいですよね?経営のことは本当によくわかりませんが…)
サトが目指すのは『観てくれたすべての人が笑顔に、楽しく幸せになる公演』。よって必然的に老若男女すべてが楽しめるような、全年齢向けの公演が増える。特に楽しんでくれるのは子どもたちだ。
(あんまり若すぎるとすぐには働けない…でも十数年待つくらいなら魔王サマも大丈夫でしょう。若い芽を育てるのも大事なはずです)
そしてサトは140歳。人間だともう死んでいるような高齢だ。長命な半魔族であるが故に時間感覚は狂っていた。ややずれた思考とともに、作戦は練り上げられていく。半刻も過ぎた頃には、サトの中で何をすべきかがしっかりと定まっていた。
なんとここまでしか書けておりません。勿体ないので供養です。続きは暇があったら書きます。公演→不審者登場→ぶん殴る→子供憧れる→将来的な勧誘!って流れです。サビを一切書けていない…!?
推敲もしてないので話の流れがごちゃごちゃしてるかも知れません。すみません。