甘々えっちになるはずだった山ツナ(2414)ピンポーン
カタンッ
エンターキーを押すのと同時に鳴り響いたチャイムの音に、山本は顔を上げた。
時刻は深夜0時を過ぎたところだ。緊急時以外でこんな時間にこの部屋を訪ねる者など1人しか思い当たらないが、その人は今―――
(ああ、アイツのことで何か分かったのかな)
朝から技術班がせっせと調査していた件で進展があったのかもしれないと、山本はデスクワーク用にかけていたメガネを外し席を立った。
随分と集中していたようだ。凝り固まった肩をぐるぐる回しながら玄関に向かう。
ここはボンゴレ本部内の山本の自室だが、古城のような外観に反して守護者に割り当てられた部屋は現代的なつくりに改修されている。
広めの一人暮らし用マンションの一室といった間取りで、リビングと寝室は分かれているし、キッチンもあれば風呂やトイレに続く廊下もあり、部屋の外にはインターホンも設置されている。扉だけ昔のままの重厚な見た目をしているのが室内からはアンバランスで面白い。
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