甘やかして!ロナルド君Sideドラルク
突然だが私には定期的に「めちゃくちゃ甘やかされたい期」が訪れる。
おっさんが何いってんだ?と思われるかもしれないが、幼少のみぎりからずっと甘やかされて育った私は定期的に愛を接種しないと居られない性質に育ってしまったのだ。決して私のせいではない。
いつもはお父さまを呼び出して色々ねだったり、ジョンとイチャイチャして過ごすのだが…今私には一番甘やかされたい人物がいる。
最近できた若い恋人、ロナルドくんだ。
本来なら恋人に甘やかされたいという気持ちは普通のことであり、なんら恥ずかしいことでは無いのだろう。
しかし!私は彼より遥かに年上で、彼は「えっちなお姉さんにヨシヨシされたい」若造という関係もあり、私は普段彼をひたすら甘やかし、お世話をする立場なのだ。
とてもじゃないが「ロナルドくん♥今日は甘やかして欲しいなぁ♥」なんて言えるわけもない!
年上としてのプライド的にもナシだ!
そこで私は一計を案じる事にした。
Sideロナルド
その日仕事から帰宅するとドラ公は見事に出来上がっていた。
酒を飲んでる姿すら珍しいのに、今日はベロベロに酔っている。なんでも良い酒を貰ったから、らしいがこれは…
「ろなるろく〜ん♥こっち来てぇ~」
「ギュってして♥ちゅーも!」
「こいびとでしょ?もっとかわいがってよぉ!」
ヤバイヤバイヤバイこんなにエロ可愛くなったドラ公は初めて見る。
いつものコイツはえちおねムーブをして俺を手玉に取ってくるのに(それはそれで最高)今日のコイツは凄く庇護欲を唆られる。正直堪らない。
甘ったるい空気にあてられて、普段は睦言なんて言えない俺もスルスルと甘い言葉を吐いてしまう。
今日はこのまま最後まで…と不埒なことを考えていると、窓からバサバサと蝙蝠が飛び込んできた。
思わずドラルクから体を離すとそこには見慣れた吸血鬼の姿があった。
「ドラルク〜♥お前が欲しがってたやつ手に入れたから持ってきたぞ!」
ドラルク親父さんがアポ無しで飛び込んできたのにはビビったが、どうやら息子さんとイチャついてた現場は見られてなかったらしい、間一髪セーフ!!!!
俺に気がついたらしい親父さんに「あー…いまド公めちゃくちゃ酔っ払ってるから出直したほうが良いぞ」と言うと
「え?ドラルクはお酒強いから滅多に酔う事は無いんだが…まさか変なモノでも口にしたのか!!?」と慌てる親父さんの言葉に2人してドラルクの方を見ると
そこには全身真っ赤になって震えるドラ公が居た。
もう酔っている様子はない、正気だ。
え、何お前もしかして酔ったフリしてたの?
俺に甘える口実として?
なにそれなにそれ、めちゃくちゃ可愛いじゃん
ドラルクは静かに砂になった。
数日後、俺は未だにあの時のドラ公が忘れられずに居た。定期的に思い出してはニヤニヤしてしまう。
1度それがバレて、セ…おぞましい物を食事に入れられた時は死ぬかと思った。
ちなみに親父さんは一ヶ月口を聞いてもらえてないらしい。
この様子を見るに残念ながら次の機会は無さそうだ。