星の導き一歩二歩と革靴を慣らして距離を詰める。
「…………ダメだなぁ…………お前をこの手で殺せる事が嬉しすぎて顔がニヤけちまうよ」
そう発した通り、ドクターブラックマリオの眉間から一切外れない銃口を持つエルの顔はずっと嬉しそうにニタニタと笑っている。それに対し、ドクターマリオは何も出来ない。
「っ君が裏切る可能性は大きいと踏んではいたが、本当に実行するとはね…………この土地で生きていきたくなくなったということか?」
「こんなクソの肥溜めでまともに生きていきたいと思う奴なんていねぇだろ。それに今の俺には『強〜い味方』が出来たからな。小悪党臭ぇお前の脅しなんか効かねぇぜ」
親指が撃鉄を起こした。
「じゃあなマッド野郎。先に地獄に行ってな」
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