hashi22202☆quiet followDOODLEハン二バル×トラバン卜、しないと治らない系TSです トラ王結婚前の話バル将軍の離反については「自分が生涯尽くして忠誠を傾けていた男に疑われた、ついにわかってはくれなかったということで折れてしまった」のだと思っているような人間が書くものです。怪文書です Age verification Tap to full screen .Repost is prohibited Let's send reactions! freqpopularsnackothersPayment processing Replies from the creator Follow creator you care about!☆quiet follow hashi22202DOODLE現パロシグアル、指定は入れますが具体的に何かをしているわけではないです。 3005 hashi22202DOODLEひろず軸シグアル毒にも薬にもならないような話です まず目を引いたのは、アネモネの青だった。 この男の色だ、と思ってしまったのは、アルヴィスの不覚である。よくある色だ。そんな認識を紐付けられては、たまったものではない。だからアルヴィスは、いささか不愉快な顔をして、扉を少し引いた。 「いちいち不要なものを持ってくるな、とは言っていたはずだが」 「失礼、あまりにもきれいだったものですから」 その一輪を差し出したまま、シグルドがはにかんだ。アルヴィスは呆れたが、しかしこんなところで問答しているのを他人に見られるのもうれしくない。だからひとつため息をついて、男を招き入れた。 だいたいこの男、他人の基準でものが考えられんのだ。そう思えば頭が痛かった。この部屋は、おのれの好みに合わせた、褐色に臙脂を基調とした調度で揃えてある。それにこんなつよい青を入れれば、差し色としても浮くだろう。とは言え、このままにしておくには花が不憫で、アルヴィスは陶の一輪挿しに水を入れて、それを刺した。まるでこの男の訪いを許容しているようで、少し不愉快だった。 2159 hashi22202DOODLE二人旅をするトラキア父子の話 ほとんど息子さんしか出てきません 高い木立の隙間から、太陽がわずかに覗いた。 森の霧はだいぶ薄くなってはいたが、樹木の匂いをかすかに含み、寒さを伴う清々しさで、するどく人の鼻腔を刺した。それもアリオーンには、不快ではなかった。故郷でも、こんな朝があった。そう思えば、どうにもなつかしいものである。 飛竜たちは寄り添って、団子のように丸まっていたが、彼に気付いて翼をうごめかせた。アリオーンは手振りでその動きを収めると、一頭ずつ首を抱えて、ほたほたと叩いてやった。くぅと甘えたように喉を鳴らすのを、しぃと口の前に指を立てて制する。それから狩ってきたばかりの兎を、一匹ずつ与えてやった。静かに食えよと言いながら。 「賑やかにすると、差し支えがあるからな」 4005 hashi22202DOODLEしないと戻れない系TSのバルトラ 続きました 時期的には即位直後結婚前ぐらいです 22519 hashi22202MOURNINGフリ一ジに回収されて二年目ぐらいのティノレテュとヒノレダの話。捏造を含みますが、まあ大筋こんな感じだったのではないかと思います。どちらにも肩入れした結果、まとまりのないことになってしまった… 指先がかじかんで、ティルテュは細い息を吹きかけた。石造りの部屋は、彼女の熱を容赦なく奪っている。しかしティルテュは、暖炉に火を入れようとは思わなかった。何もかも億劫だった。 部屋は豪奢ではあったが、たったひとりの身には、たまらなく冷たく感じた。粗末な家であっても、夫と息子、そして娘と四人で暮らしていた頃がよかった。いや、優しい友人や気心の知れた幼馴染、慕わしい戦友といた、あの頃が。しかしそれは、全てあのバーハラの野で灰塵に帰してしまっていた。ティルテュはほうほうのていで夫とシレジアに逃げ、そこで娘を産んでいた。そうして慎ましやかな生活を送っていたが、それも先年、フリージが彼女と娘を「保護」したことで終わった。以来、母娘はコノートにあるフリージの城に拘留されていた。 8223 hashi22202DOODLE二人旅、孤児を保護するトラキア王と召喚師の話(弊アスクでは召喚師がトラキア王を「王様」と呼んでいます)#秋のトラキア王強化期間 子どもがいる。 王様にそう言われて、僕は顔をあげた。山の日は野よりもはやく暮れる。影の落ち始めた森に視線をまよわす僕に、ほらあそこだと王様が指をさした。言われてみれば木立の向こう、小さな影がふたつ見える。子どもかどうかはわからないけど、まあそれらしくも見えなくない。よく見えたな、と、僕は素直に驚いた。十二聖戦士の血を引く人は、こういうところでちょっと人間離れしている。まして直系、聖痕持ちとくれば。 しばらくまえにこの辺りで、村が野盗に襲われた。特務機関は慌てて救援に向かったけども、それ以来子どもがふたり、行方不明になっていた。野盗に攫われたのか、それとも逃げ惑ううちに、迷って帰れなくなってしまったのか。どっちなのかは知らないけども、おいおい聞けばいいだろう。もしかしたら、全く違う子なのかもしれないけど。とにかく助けることが先決だと、僕は王様とふたりで木立の間を縫っていった。先日の襲撃以来、村近くの見回りを強化していたわけだけども、それがひょんな結果となったわけだ。運がいい、と僕は思った。もし彼らが行方不明になった子どもなら、相当衰弱しているはずである。正直、生きているだけでも奇跡というものだ。 2903