エルフィンド君のほのぼのお菓子作りエルフィンド「………どうしよう、やることが無い…。」
とある日の午後。シズさんはどこかへ出かけたようでいないので、それならばとおもむろに掃除道具を取り出し自室の掃除をして1時間ほど。すっかり綺麗になったし、本当にやることが無くなってしまった。
エルフィンド「…厨房って使えたっけ…?」
使えるなら、何かお菓子でも作ろうか。そう思いながら厨房へと向かった。
エルフィンド「……あ、ちゃんと無塩バターもある。これなら作ろうとしてるものは出来るかな。……さて、久々に作ってみようか。」
まずは生地から。
バターをレンジで温め、砂糖と混ぜる。
そこに卵黄を入れ、混ぜ合わせたあと薄力粉を振るい入れる。
さっくりと混ぜ、粉っぽいところがなくなったら手で纏めながら混ぜ、伸ばしタルト型に詰める。
エルフィンド「タルト、昔はよく作ったな……」
底にピケを施し、予熱しておいたオーブンに入れる。
エルフィンド「次はカスタード…」
卵黄、砂糖、小麦粉、牛乳を入れ、よく練る。
それを鍋に入れ、先程入れなかった分の牛乳を人肌程度に温めて混ぜ入れる。
後は弱火で煮詰めて、とろっとしたら火からおろし、バターや蜂蜜、バニラエッセンスを入れて混ぜる。
エルフィンド「すぐに使うから粗熱だけとって密閉容器にとりあえず入れときましょうか。」
タルト生地が焼けていたので取り出し、
常温に戻しておいたバター、砂糖、卵、アーモンドプルを加え混ぜたものを流し込み、またオーブンで焼く。
いちごを薄くスライスし、準備完了。
タルトが焼けたら粗熱をとり、カスタードを乗せる。
いちごを外側から綺麗に並べ、余った部分を苺ソースにし塗る。
最後にミントを飾ったらいちごのタルトの完成だ。
エルフィンド「…我ながら、久々に作ったにしては結構上手に出来た気がしますね…さてと。」
エルフィンド「1切れ、食べますか?ジョシュアさん。」
ジョシュア「…!いいんですか?」
エルフィンド「流石に一人じゃホールを食べきるのは難しいので。良かったら食べちゃってください。」
ジョシュア「それならお言葉に甘えて…!」
エルフィンド「じゃあついでに紅茶も用意しましょうか。食堂の方で待っててください。」
2切れを切り出し、残りはメモと共に冷蔵庫に。
紅茶は…本当ならポットにお湯を注いで温めてから…と工程は複雑だが…面倒くさいので普通に入れてしまおう。
トレイにカップとタルトをのせ運ぶ。
エルフィンド「お待たせしました。…お口に合うといいんですが。」
ジョシュア「いただきます!…!美味しい…!」
エルフィンド「なら良かったです。……うん、ちゃんと出来てますね。」
ジョシュア「エルフィンド君ってお菓子作り得意なんですか?」
エルフィンド「まぁ、趣味程度ですが。」
ジョシュア「凄いなぁ…」
エルフィンド「分量とコツさえ掴めば誰にでもできますよ。良かったらお教えしましょうか。」
ジョシュア「…!是非!」
次は初心者でも作りやすいクッキーにしようかな、さっき余った生地で作っちゃったけど……
そう思いながら、次作るものの候補を思い浮かべたエルフィンドなのであった。
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その後…
「久しぶりにタルトを焼きましたので良かったら食べてください。
エルフィンドより」
シズ「……あらまぁ。」