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    Mary_Tia25

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    心海ダイブのやつ

    #心海ダイブ

    俺ん所のキャラの過去編2「そこの2人!団体行動が出来てないぞっ!しっかりしろぉ!!!また飯を抜きにされたいのかッ!」

    「ご…ごめんなさい!ごめんなさい!!お兄ちゃんと頑張るから、許してください!」

    「…。」

    「けっ…、そのお兄ちゃんは無言で睨みつけてきてるけどなッ!反抗的な態度を取るなら、連帯責任でお前ら2人は今日も飯抜きだ!」

    「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!おにいちゃん最近お腹すいててちょっとだけお顔が怖く見えてただけなの!だから、許してください!」

    「うるせぇ!黙って持ち場に戻れ!」

    その一言と共に背中を一発ムチでしばかれる女の子。女の子を守ろうと男の子が走ってきては庇うが、小柄な2人は同時にムチでしばかれる。
    涙を流す女の子と、ムチを持った軍隊服の男性を睨む男の子。その反抗的な目に苛立ち、何度もムチをふる男性。

    「もうやめときな、だんな。子供2人をぶっても時間の無駄やで。」

    男性の背後から、女性の声が聞こえてきた。そして、男性に向けて話を続ける。

    「そういや、だんなのことを上の人が呼んでだで。そこ行けばええんとちゃうか?」

    その一言にムチをふるのをやめ、舌打ちをするとその場から離れる。
    男性が居なくなったのを見ると、女性は2人の子供の所へと走って向かい、2人に抱きつく。

    「よう頑張ったな、2人とも。最近あのじじぃ調子乗りすぎや。わぃから言っておくから、今は休んでな。」

    「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!私たちが何も出来ないから怒らせてしまって!おばさんも怒られちゃう、私たちのせいで!」

    「…。」

    「大丈夫や、こう見えてわぃはあのじじぃよりは上の立場だから気にするな。それより、背中、大丈夫か?2人とも。」

    「…、もう慣れたから大丈夫…です。」

    「そんな事いうなスーシィ!お前さん血が服の上からでも滲んでるやないか!ルーシィ、お前もや。とりあえず、治療するから動くなよ。」

    「おばさん、私たちは大丈夫だよ。」

    「だまらっしゃい!とにかく、命令や!」

    そう言うと2人の背中に手を当てる女性。直ちに光がぽぅと輝き始める。数秒手を当てた後、背中から手を離すと、先程までムチで叩かれた痛みが緩和される。2人の子供は穏やかな表情を女性にみせる。

    「…、ありがとうございます。」

    「おばさん!ありがとうございます!」

    「ええんやって、本当はわぃも最初から守ってあげたいんだが…。いかんせん戦闘が多くてなぁ。ほら、わぃみたいに治療出来るやつって少ないから引っ張りだこなんや。ごめんな。」

    「ううん!おばさんがいつも無事なら私たち大丈夫!いつか、おばさんを助けられる軍人になるから、私!」

    「…、俺も…。」

    その一言に大笑いする女性。そして、胸ポケットから1本タバコを出し、口に加え火をつける。

    「お前らはわぃみたいな仕事を目指すな。お前らは売られてここに来たかもしれんが、何時か…、お前らをここから出してやるから。今はどうか、辛抱してくれ。」

    「嫌だっ!お父さんもお母さんも私たちのこと大っ嫌い!私たちもう戻りたくない!おばさんの居るここに居たい!」

    男の子も小さく頷く。
    女性は2人の頭をわしゃわしゃと撫でる。

    「あはははは!わぃも生きててこれほどまで信頼されてきたのはお前さん達が初めてや。だからこそ、お前らはどうか、幸せになって欲しいんや。これが、おばさんの願いかな。」

    「じゃあ!私たちとおばさん3人でここから出よう!いつか!!」

    「…出よう…。」

    「……、せやな。こんな労働環境最悪ブラック企業なんて辞めて、いつか3人で出ような。」

    「うん!」

    「…うん。」

    瞬間、基地全体にサイレン音がなり始める。その音に、さっきまで笑顔だった女性の表情は険しくなる。2人も、サイレンの音に戸惑いを見せる。

    「…、今日も隣の国の奴らが攻めてきたようやな。ちょっくら、おばさん出てくるからな。」

    「おばさん、帰って来てね!頑張って鉄砲使えるように練習するから!」

    「…うん。」

    「あはは!スーシィ、ルーシィ!お前たちはほんまに可愛ええ双子や!でも、無理はすんなよ。もし、あのじじぃがまたいじめてきたら、わぃに言うんやで!」

    「わかった。」

    「うん…。」

    「じゃっ行ってくるな、2人とも!」

    「「行ってらっしゃい、船波おばさん!!」」

    女性は立ち上がり、サイレンのなった方向へと歩み始める。その背中を2人が大きく手を振り、女性の帰りを願った。


    「…、ほんま。まだ10にもなってない子供が、わぃら大人の事情で戦争に行かなきゃアカンねん。ほんま、大人は嫌いや。」

    水筒に詰めてた酒を飲み、タバコをふかす女性。目の前には、重症患者がゴロゴロと運ばれてくる。それを、数名の医療班で診る。彼女もその1人。ただ、ほかの医療班とは違うのは、彼女は手をけが人に当てると、患者の怪我の部位が光り始める。謎の力によってけが人は治療されていく。
    治療を続けていくと、彼女は苦しそうな表情をし、咳と共に血を吐く。

    「船波さん!もう、これ以上治療ヲスルトまた倒れますよ!」

    「…、せなや。少し、休ませてもらってもええか?」

    「大丈夫ですよ、ここは私たちに任せてください。船波さんが倒れると私たちだけでは正直対応出来なくなるので…。」

    「すまんな、おおきに。」

    「本当は、無理はさせたくありません。私たちだって、こんなくだらない戦争なんてしたくありません。けど、私たちは…、ここの奴隷です。逃げたくても、逃げられない…。」

    「…、せやな。本当に…、くだらないことや。」

    「ごめんなさい!指揮を下げるようなことを言ってしまって!」

    「ええんやって、部下の愚痴を聞くのも上の役目や。ちゃんと、上のじじぃ共には言っておくから、今は…耐えてくれよな。」

    「はい…。船波さんも無理はしないでくださいね。」

    「はははっ、ちょっくら長めにいっぷくしてくるから。少しの間、よろしくな。」

    「「はいっ!」」



    「おばさん、次いつ帰って来るかなぁ?」

    「…、いつだろうな。」

    「おにいちゃん…、私たちっていつか3人でここから出れるかな?」

    「…、分からないな。正直、分からない。」

    「そうだよね。でも、おにいちゃんとおばさんが居れば私は幸せだよ!」

    「そう…だな…。ああ、そうだな…。」

    「今日はご飯食べさせて貰えたから、明日も頑張れそう!明日こそちゃんとだんたいこうどうってのを怒られないようにしないと。」

    「そうだな、その為にも早く寝よう。」

    「うん!おやすみなさい、おにいちゃん。」

    「…、ああ。おやすみ、ルーシィ。」




    ……、二日酔いのせいか昔の夢を見てしまった…。最悪だ…。
    重い頭を抱えながら起き上がる。今日も仕事がある。
    そう言えば、そろそろテストでもして、生徒たちを次のステップに進めなきゃだしなぁ〜。…、頭いたぁい!

    冷蔵庫のある所までダラダラと歩く。10畳の部屋にはテーブルと冷蔵庫、電気ケトルと敷き布団が3枚敷かれた質素な部屋。そして、玄関みたいな所にはロッカーと手洗い場がある。元々は魚抗の仮眠室であったが、今はここで3人暮らしている。(勝手に)
    兄であるスーシィがテーブルに肘をつき、タバコを吸っている。彼女はと言うと、冷蔵庫に入っているビールを手に取る。

    「やっぱ、目覚めの1杯は大事よね〜!」

    「おー、おはようルーシィ。今日も良い飲みっぷりだな!」

    「でしょー!あら、アクアは?」

    「アクアは朝早くに仕事場に向かったぞ。あいつ、本当に仕事熱心だけどな。無理はして欲しくは無いが。」

    「うーん…、ちゃんと休めるように私たちがちゃんと引っ張って来てるから、多分大丈夫だとは思うけど、本当よね。」

    「今度、3人で休み貰ってどっか行かないか?」

    「そうねぇ〜、ちょうど竿も直したかったし。いいかもね!」

    「だろぉ?ついでに、アクアが欲しそうな物も買ってやるか。」

    「そうね!じゃあ、ちゃんと時間作ってよね。潜里によろしく言っといて〜♡」

    500mlあるビールを一気に飲み、支度を整える。スーシィはタバコを新しく火をつける。

    「じゃ!行ってくるね、スーシィ!」

    「おう、行ってらー!ルーシィ!」

    玄関まで見送りに来たスーシィは笑顔で両腕を広げる。その行動に何も躊躇無く彼女も両腕を広げる。そして、2人でハグをする。これが、2人の朝のルーティンである。

    「今日はどんな1日になるかな、おばさん!」



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