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    Mary_Tia25

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    ここに、俺ん所のキャラの過去をぶん投げます

    #心海ダイブ

    心海ダイブ 俺ん所のキャラの過去編1「ごめんなさい、次はここを片付けてくれる?三好君。」

    「はいっ!アクアさん!」

    僕は今、先生達の部屋を片付けている所です。元々先生とスーシィさんは片付けが苦手な方とは聞いてはいたが、想像以上の汚さだ。僕は黙々とカップ麺の空を捨てている。

    「本当は私が定期的に出来ていれば良かったんですけど。なにせ昨日まで20連勤だったもので、全く掃除ができなかったのよ。」

    「に…20連勤!?休みましょうよ!ここは僕がやりますから!」

    「大丈夫よ、私意外と疲れる事がないから。」

    「それって薬でキメてるからですか?」

    「そうよ。」

    「それって、身体は大丈夫なんですかね!僕がやりますから、アクアさんは本当に休んでください!」

    「あら、そこまで言われたなら仕方ないわね。じゃあ、少し買い物してくるからよろしくできる?」

    「わかりました、任せてください!」

    「ありがとうね、三好君。」

    それにしても、ここまで生活感のない部屋に住んで居るのに驚きを隠せない。ゴミで散らかっているのもあると思うが、必要最低限の家具しか置いてない。元々ここは魚抗の仮眠室だったらしいけど。今はここに3人で住んでいるらしい。

    (だってここ、電気・ガス・水道がタダだからね!!)

    何故か、先生の一言が頭をよぎった。だとしても、家具が無さすぎる。普通テレビとかそう言う物は置いても良いと思うんだが…。まあ、観ないのならいいのか。

    数時間程掃除をしていたら、床が全部見えた。しかし、ロッカーの上にまだ大量の書類が置いてある。要らないものが多いからチャチャッと捨ててもいいってアクアさんに言われてるから、チェックしながら捨てていこう。

    若干手を伸ばせば届きそうであるが!

    無理をして背伸びをしたせいか、書類に手は届いたが、全て頭の上に落ちてきた。ずざーーっと音をならし、気が付くと書類に体が埋もれていた。
    よく見ると、コンビニのレシートやらいつのか分からないメモなど、僕が見た感じでもわかる要らない書類が沢山あった。とりあえず、さささっとまとめる。
    箱に入れて置いて、後で確認してもらおうとまとめていたら、1枚の写真が書類の山から出てきた。

    2人の似た顔、見た目10歳くらいの子供の写真である。よくよく観ると…

    「これ、先生とスーシィさんの昔の写真では!?」

    先生達って昔はこんな顔だったんだ…。とても、今の先生達とは思えないくらい、ボロボロの服を着て、写真の中の2人の表情はとても険しい。まるで、世の中を憎んでいるような顔をしている様な気がする。

    いやいや!勝手に写真をみるのはよくない!慌てて写真を机の上に置いておき、また整理を始める。
    数分程まとめていると、また1枚写真が出てきた。写真と言うよりかは、プリクラの1部である。そこには4人が写っていた。すごく若い顔をしているが、紛れもなく先生とスーシィさんと浜風さんだ!あとの人は知らないが。
    笑顔でピースしてる3人と後ろで恥ずかしそうにピースしてる浜風さん。意外だ…。

    「意外でしょ〜、今の浜風とは想像出来ないくらいでしょ〜。」

    「本当ですね、僕初めてみました…って…!」

    「お疲れ様、三好ぃ♡」

    「せせせせ先生っ!!すみません!勝手に見てしまって!」

    「いいのよいいのよ!ヒック。」

    左手にビール缶を持ちながら、ゲラゲラと笑う先生。めちゃくちゃ酔っている。

    「先生、今日いつから飲んでますか?」

    「んーー、知らなーい。あはは〜♡」

    「先生ー、アクアさんも掃除してるんですから先生達もやりましょうよ!」

    「と言ってもねぇ、私本当に何も出来ないよぉ?それでもいいならいいよぉ!」

    そう言って、床に寝転ぶなりゲラゲラと笑う。

    「あはは〜!久しぶりに床を堪能してるぅ〜!」

    「先生ぇー!」

    寝転びながらも器用にビールを飲む先生。正直言って格好も乱れている為、目のやり場にも困る。少しは恥じらいを持って欲しいものだ!
    そんなことはお構い無しに大の字で寝転びながら笑っている。まあ、最近先生も忙しかったから仕方ないよな。

    「そのプリクラねー、10年以上前のなんだよね。私とスーシィと浜風はその時私達20代よ!?あー、涙出るわー。」

    「そ、そんな事ないですよ!先生今でもお綺麗ですし!」

    「三好くん、キミ、嬉しいこと言ってくれるじゃない。でも、そう言うのは私じゃなくて、あなたが本当に言いたい人に言うべきよぉ〜。」

    「んなっ!」

    「まあ、そんな事は置いておいてぇ〜。私眠いから寝るー!!!」

    と言い残し、そのまま床に大の字で寝てしまった。
    風邪引ますよ!と伝えたが、本当に一瞬で寝てしまった。すごい能力だ…。
    僕は先生を起こさないように立ち上がり、近くにあったタオルケットを掛けておいた。この状態では掃除はできないし、ほとんど終わってるから後は先生達に任せよう。うん、そうしよう。

    そう言えば、最初に見つけた写真はどうしようか。このまま机に置いておいても良いのだろうか?悩む…。

    「ん、その写真そこに置いておいていいぞ。」

    「本当ですか?じゃあここに置いておきま…!」

    「よっ!お疲れ様、三好!」

    「すすすスーシィさん!?びっくりさせないでくださいよ!」

    「いやいやすまんな、俺達の部屋を掃除してくれてな。本当は俺も掃除出来れば良いんだけど、ちょっと苦手なんだよな、掃除が出来れば良いんだけど、本当に苦手なんだよな。」

    「でも、少しは片付けた方がいいですよ?」

    「そうなんだよな、すまんな本当に。ちょっと訳ありなんだよこれに関しては。」

    「?」

    「あ、掃除のお礼に今度ご飯奢ってやるよ。」

    「え!本当ですか!」

    「ああ、行きたい所ピックアップしておけよ。」

    「ありがとうございます、スーシィさん!」

    タバコの煙が10畳程の部屋全体に広がる。スーシィさんは近くに来るだけで存在が分かるのだが、さっきは本当にびっくりしてしまった。しかし…。

    「ん、どうした?三好。」

    「い、いえ!そう言えば、先生達って写真を見る感じ、なんか雰囲気違うなって思って。」

    「あー、そう思う?だよなー。」

    「あ、すみません!失礼なこと言って!」

    「良いんだよ、実際事実みたいなもんだし。」

    あははと笑うスーシィさんは笑いながら口からタバコの煙がもくもくと出てくる。

    「しかし、ゴミを見た感じカップ麺が多かったですが。先生達は普段料理とかしてるんですか?」

    「いや?俺達全くそういうの出来ないから。」

    「そうなんですか?でも、先生達ならお給料で毎日外食は行けそうですが。」

    「ははは!そうかもな。でも、あまり食事とか興味ないかなら。胃に入れば良いかなって感じかな。」

    「えっ!それで体大丈夫なんですか!?」

    「今ん所は問題ないぞ。健康診断も問題無しなんだぜ、こうみえて。」

    「え??え????」

    「まあ、掃除は出来ない、料理も出来ない、生活もできない。人生仕事一筋!これだから、俺達兄妹結婚出来ないのかもな!はははっ!」

    笑ってもいいのか!?反応に困る!

    「実際、俺達は本当に何にも出来ないんだよな。アクアには本当に感謝してる。だから、アクアが頼んできた時があったら、お願い出来るか?」

    「いえ!僕でよければですよ!」

    「アクアから頼まれるってこと自体珍しい事なんだぜ。あいつ、俺達以外の人間の事、最初は本当にだめだったからな。やっと最近になって関わりが多くなったなって感じだよ。本当に、ありがとうな。」

    「いえ!!」

    「部屋の掃除はもう大丈夫だから、今日は帰りな。アクアには俺が伝えておくから。」

    「わかりました。あ、先生は大丈夫ですか?」

    「ん?ルーシィの事か?大丈夫大丈夫。こいつもまじで健康そのものだから!はははっ!」

    そう言いながら、先生の尻をバシバシと叩くスーシィさん。でも全くもって起きない。

    「そ、そうですか。じゃあ、よろしくお願いします。」

    「おう、またな!」

    「はい、また明日!」




    ……。おばさん、俺達本当に何も出来ないな。おばさんに色々教えてもらったのに、全くもって出来なかったや。
    ルーシィも気にしてることかもしれない。でも、俺達も少しは前に進めているのだろうか。

    …、写真の中の俺達、本当に酷い顔してるな。

    📄🔥

    この思い出は、過去は、俺達だけが覚えていれば良いんだ。
    そうだろ、ルーシィ…。

    「ぐがぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁっっ!」

    …、へっ。いいイビキだぜ、ルーシィ。俺も買い物に行ってるアクア探して手伝いますかっと!今日のカップ麺は何味にしようかなー。ま、味変えても、味覚が死んでるから一緒の味なんだけどな!ハハハハッ!

    …、真波のおにぎり、また浜風に作ってもらおっかな…。

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