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    大福餅

    @Wagashi_415

    色々な界隈をほっつき歩いてる餅の内輪ノリ倉庫のようなもの。うちの子、ボイテラ、🧭(特にボイバグ)について主に描くかもしれない。擬人化とか現パロ・学パロ含むので注意

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    大福餅

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    ボイバグの小話③。

    ランニングするボイバグ アラームによって眠っていた意識が呼び覚まされる。ボイドールはパッと目覚めてアラームを止める。時計を見ると5:30。かなり早い時間に思えるが、今日はバグドールと共に朝からランニングの約束をしているのだ。まだ寝ようとしているバグドールの布団を強引に剥ぎ取る。
    「ゔっ……寒いぞボイドール…後5分だけ…」
    「ダメです。さぁ、着替えてください。外に出ますよ」
    「ぐ…嫌だぁ……」
    バグドールをベッドから引き摺り下ろし、動きやすいようジャージに着替え、はぐれた時のためにスマホを持って外に出る。朝の街は静かで空気も澄んでいる。
    「絶好のランニング日和ですね、さぁいきましょう」
    「何でだよぉ……」
    ボイドールがとっとと出発してしまうのを見てバグドールを渋々出発する。ボイドールは陸上部に所属しているのもあって足が非常に速く、スタミナもある。対してバグドールは走る事が殆どなく、足も然程速くない。むしろ遅いくらいだ。スタミナもあまり無い事から、体育の授業は少し苦労するようだ。
    「はぁ、はぁっ………」
    出発してまだ数分と経たないうちに、もうバグドールの呼吸は乱れていた。ボイドールもゆっくり走ってはくれているのだが、いかんせんバグドールの体力が追いつかない。じわじわと距離を離されていく。
    「ちょっ……待て…ボイドール……」
    もう随分遠くに行ってしまったボイドールに聞こえるようにと必死に声を張るが届かない。もう足元もおぼつかなくなっていた。
    「待てよぉ、ボイドールぅ……!!」
    いよいよボイドールの姿が見えなくなってしまった。こうなってはもう追いつけないとバグドールは諦めて歩き出す。脚が痛く重い。いつもよりもゆっくりとしか歩けない。仕方なく、スマホのGPSアプリでボイドールの居場所を追いかけていく事にした。
    「……おや…?」
    淡々と走っていたボイドール。ふと振り返ると後ろの方で走っていたはずのバグドールの姿が見えなくなっていた。どこかで力尽きてしまったのだろうとUターンしてバグドールを探す。GPSを見るに少しずつではあるが進んではいる。どこかで合流できるはずだと来た道を戻って行くと、あまり時間はかからずバグドールと合流できた。
    「はぁ…はぁ……おま……っ、速すぎ、だろ……」
    「…すみません、それ程とは…」
    「……もう帰る。走れない」
    「…はぁ…わかりました、今日はこれで終わりにしましょう」
    「…おう」
    ボイドールは拗ねたように不機嫌そうなバグドールをまた引っ張って家に戻っていく。
    「アナタ、やはり体力が著しく足りないようですね。このままだと毎日ランニングになりますよ」
    「………は?」
    バグドールの表情が引き攣る。毎日ランニングとは彼にとって死を意味する言葉なのである。毎日こんな思いをするのは、何としてでも避けたい事態だった。
    「い、嫌だ!ボクはやらんぞ!!ランニングは1人でやってくれ!!もうボクのランニングは今日で終わり!!」
    「ランニングが嫌なら別のトレーニングですよ?腕立て伏せ、スクワット、反復横跳び…」
    「うっ………」
    次々と挙げられていくトレーニングの数々に、バグドールはクラクラしていた。しかし次の一言で、気持ちが大きく揺らぐ事になる。
    「トレーニングを毎日続けるなら、多少の糖質も許しますが…どうしますか?」
    「っ……!!」
    「軽く運動するだけで、アナタが好きな甘いものも気兼ねなく食べられますよ?」
    「…………」
    バグドールはついに黙ってしまう。怒られずに甘いものを堪能するか、それとも甘いものを我慢して身体の苦痛を和らげるか。暫くの沈黙の後、バグドールは絞り出したような声で結論を出した。
    「………少しだけだからな…」
    「そうと決まれば、明日からトレーニング開始ですね。手始めに縄跳び100回と…」
    「っ!?ま、待て!ちょっとだけって言っただろ!?」
    「具体的な量が指定されておりませんので、ワタシの物差しで量は決めますよ」
    「っ、この…!!」
    わかってるくせに、と怒り出すバグドールと悪戯に笑うボイドール。夜明けからすぐの透明な空が、今日の始まりを告げていた。
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    大福餅

    DOODLE超弩級シリアス、ドシリアスの軍パロifルート。バグチャンが勝ったもしもの話
    軍パロボイバグ(if) ボク達の軍は、次なる戦いの場所へと向かっていた。ニンゲンの限界を超えた能力を持った集団であるボク達は、どんな戦いであっても負けというものを知らなかった。特別な能力を持ち、身体能力も通常の人よりもずっと高いから当然だが。
    「…バグドール様、敵が接近しております。戦闘の準備を」
    「……分かった」
    エラードールからそう言われ、いつでも銃を抜き取れるよう準備する。敵軍が見えてくるまでそう時間はかからなかった。先頭に立って歩いているのは、真っ白な髪をツインテールに束ねた少女。そしてその背後には______。

     「…!?」
    「あ…………」
    少し前、ボクを助けた長髪の少女。敵軍だという情報は知っていたが、まさかこんな所で再会するとは思っても見なかった。相手もこちらに気づいたらしく、元々大きな丸い目を更に見開いた。こぼれ落ちてしまいそう。しかしあまり気を取られているわけにはいかない。戦闘に入るまでもう時間は無かった。相手の軍が一斉に武器を構える、そして同時にボク達の軍にも臨戦体制になるよう指令を出す。先頭を歩いていたツインテールの少女がこちらに飛び込んでくると同時に戦いの火蓋は斬られた。軍刀の鋒を躱して銃口を少女に向ける。発射と同時に少女の姿が消え、少し先に現れる。まるで瞬間移動をしているかのような速度だった。こういう時こそ落ち着いて、相手の動きのその先を見なければ。銃を使う手前、動きの素早い相手には多少の不利が付き纏う。だからそれを頭で補うのだ。時々身体の側まで迫る刀を銃身で受け止める。弾いてなんとか隙を作る。弾が尽きたら次の銃を抜く。リロードの時間すらも作れない。時々反応が追いつかずに刀がボクを掠めて傷を作る事もあった。傷から溢れる血が目に入って狙いが定まらない事もあった。それでも負けるわけにはいかない、と気配だけで銃弾を放つ。
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    大福餅

    DOODLE超弩級のシリアス、ドシリアス軍パロなボイバグ。ボイチャンが勝った方
    軍パロボイバグ 今、ワタシは軍を率いて戦場最前線に歩みを進めている。数年前から始まったこの戦争は、甚大な被害を出して尚終わる気配を見せない。そしてワタシは、この戦争で最前線に立ち戦うために生まれた、特殊な能力を持つ生体型殺戮兵器だ。ワタシの後ろを歩む何人かも同じ生体型殺戮兵器だが、得意としている事がそれぞれ異なる。ガードールという、ワタシ達の中でも一番小さな少女はバリアを張り味方を守る事ができる。ユニドールという片目を髪で隠した少女は治癒能力を持つ。エレドールという糸目の少女は周囲に電撃を発生させ敵の動きを止めたりできる。フラドールというポニーテールの少女は自身の身体に炎を纏わせ近接格闘時の攻撃を強化できる。メタドールという銀髪の少年は、水銀を発生させ攻撃や防御に応用できる。時には連携して、時には単独で戦闘して勝利を積み重ねてきた。今回の戦線も同じ事だ。正面を睨みながら歩いていくと、こちらに向かう集団が確認できた。皆種類の違う銃で武装していて、こちらより数は少ない。少数精鋭、とでも言いたいのだろう。こちらだって質でも負ける気は無いが。そして1人の少年が集団を先導している。リーダーであろう、ワタシと同じ歳くらいのその少年は黒い髪に青いメッシュを二箇所入れている。彼を見た時、思わず息を呑んでしまった。
    2006

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