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    こーいち

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    こーいち

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    昔怪談白物語で使用したエッダちゃんの話の現代ナイズ怪談の元と改変後ぽいぽい

    怪談白物語 「花嫁」 ある日、大学時代の知り合いのRに会ったんですよ。同じ授業を受けたことがあるくらいの相手だったので自分はすっかり忘れてたんですけどね。
     で、彼の顔色が尋常じゃない程悪かったので話を聞くことになったんですけど。
     どうやら彼と同じサークルだった……江田さん、にしておきましょうか。どうやら江田さんが結婚するそうで、“結婚式”の案内が届いたそうです。
     見せてもらった招待状には江田さんと“我孫子くん”が結婚すること、特に同じサークルで仲良しだったRにはぜひ祝いに来て欲しいといった旨のことが書かれていました。
     でも、確か我孫子くんは在学時代に亡くなっているはずでした。
    「そこ、その、住所さ。我孫子が見つかった、“廃寺”なんだ。当然結婚式とか、できるはずない……できるはずないのに、行かなきゃいけないって思うんだ」
     Rはそう言って、大丈夫だったらまた連絡するよとその場では“連絡先”を交換して別れました。

     少し時間が流れて週末、夜遅く。私は“ピロリン”、という携帯の通知音で起こされました。全てRからのもので、確認している間にも新しいものが送信されているようで、ピロリンピロリンと通知音は鳴り止みません。

    「とりあえず廃寺に来たわ」
    「やばい」
    「江田が我孫子の”生首“持ってる」
    「みつかった」
    「バレた」
    「江田がお前も迎えに行くって」
    「こっちへ来いよ」
    「こっちへ」
    「あなたの“身体”をちょうだい」
    「我孫子くんのために」
     
     最後のピロリン、という音と共に送られてきた写真は”白いワンピース“を着た江田さんが、まるで赤子を抱くように我孫子くんの生首を抱えているものでした。
     恐怖で眠れない夜を過ごし、一睡もしなかった翌朝。駅への道を行く途中で黄色いテープやテレビ局のロゴの入った車、パトカーが止まっていました。今日の未明に“白骨化”した頭蓋を持った“変死体“が見つかったのだと。
     これでこの話が終わったのか、私には解りません。交換したはずの連絡先ごとあの夜の履歴は消えていましたし、あの後連絡を取った大学時代の友人は誰もRのことを知らなかったのです。
     ただ、たまに視界の端にちらつくのです。白いワンピースを着た、女の姿が。

    (ここから改変版)

    こぴー
     ある日、修行時代の知り合いのミンフィリアに会ったんですよ。同じ修行を受けたことがあるくらいの相手だったので自分はすっかり忘れてたんですけどね。
     で、彼女の顔色がめちゃくちゃイイ!ので話を聞くことになったんですけど。
     どうやら彼女と同じサークルだった……ゼノスさん、にしておきましょうか。どうやらゼノスさんが拳で語り合うそうで、“熱い拳の語り合い”の案内が届いたそうです。
     見せてもらった果たし状にはゼノスさんと“我孫子くん”が熱く拳で語り合うこと、特に同じサークルで仲良しだったミンフィリアにはぜひ祝いに来て欲しいといった旨のことが書かれていました。
     でも、確か我孫子くんは修行時代にドマに修行へ行ったはずでした。
    「そこ、その、住所ね。我孫子くんが修行へ行った、“廃寺”なの。当然拳の語り合いとか、できるはずない……できるはずないのに、行かなきゃいけないって思うのよ」
     ミンフィリアはそう言って、大丈夫だったらまた連絡するわねとその場では“連絡先”を交換して別れました。

     少し時間が流れて週末、夜遅く。私は“ピロリン”、という携帯の通知音で起こされました。全てミンフィリアからのもので、確認している間にも新しいものが送信されているようで、ピロリンピロリンと通知音は鳴り止みません。

    「もしもし私よ!とりあえず廃寺に来たわ」
    「まずいわ」
    「ゼノスが我孫子くんへの”サプライズケーキ“を持ってるの」
    「みつかったわ」
    「バレたわ」
    「ゼノスが貴方も迎えに行くって」
    「こっちへ来て」
    「こっちへ」
    「友の“身体”をよこせ」
    「我孫子のために」
     
     最後のピロリン、という音と共に送られてきた写真は”いかつい鎧“を着たゼノスさんが、まるで赤子を抱くように我孫子くんのサプライズケーキを抱えているものでした。
     恐怖で眠れない夜を過ごし、一睡もしなかった翌朝。駅への道を行く途中で“黄色いテープ”やテレビ局のロゴの入った車、パトカーが止まっていました。今日の未明に“ナマズオヘッド”を持った変死体が見つかったのだと。
     これでこの話が終わったのか、私には解りません。交換したはずの連絡先ごとあの夜の履歴は消えていましたし、あの後連絡を取った修行時代の友人は誰もミンフィリアのことを知らなかったのです。
     ただ、たまに視界の端にちらつくのです。いかつい鎧を着た、ゼノスの姿が。
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