Atonement(スザルル)裁きを受けている。
「ルルーシュ」
――これは罰だ。
目の前の男が何を言うのか、実のところなんとなくは察しがついていた。鈍感だの人の心がないだの言われていても、最悪の状況について考えておかないということは俺にとってはあり得ない。だが、できることなら聞きたくはなかった。聞きたくはなかったんだ、スザク。
「……君のことが好きだ」
――俺はまた、スザクの中からユフィを殺した。
◆
入学したての大学のキャンパス。サークルに勧誘する上級生たちの喧騒。オリエンテーションを終えて帰途に着く途中のこと。
春の日差しの中に彼を見つけた。
襟足の長い黒髪に線の細い肉体。以前なら想像もつかない、ブルゾンにTシャツというラフな格好で、まるでごく普通の新入生のように笑っていて。それがただ眩しかった。
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