幼き日のリコルド ある夏の日。
仲間たちには休暇を出していたが、オレは細々と残っていた書類が気になり、一人アジトで書類仕事をこなしていた。一休みしようとソファに腰掛けていたところ、つい寝てしまっていたらしい。体を揺すられ、目が覚める。
身を起こし瞳を開ければ、輝く金髪と真っ青な瞳が目に入った。
「休みってのに、書類とにらめっこしてたのかよ。俺のアモーレは、俺より仕事のほうが好きみてーだな?」
机の上に散らばった書類を手で弄びながら、プロシュートが呆れたように言う。
「すまない……ついつい気になってな」
そう返せば、やれやれと溜息をつきながら、俺の隣へと座った。散らばった書類を集めて整えながら、ついでとばかりに口を開く。
2993