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    tulip

    ちゅりっぷの妄想により生まれたちびちゃん達の部屋です。
    細かい設定や、メインにあげたお話をこちらにも載せておこうかな…と。随時更新。

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    tulip

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    ふわふわ乳飲み子にドギマギするdmsd話。

    #ダメシャド
    Dark Meta Knight/Shadow Kirby

     言葉にするのは恥ずかしいのだが……愛しの妻がお腹を痛めて俺達の愛の結晶を産み落としてくれた。   
     柔らかく小さい、彼女と同じ灰色で……。勿論、たくさん酸素を吸って泣くために体全体を少し赤くしているその姿もとても愛おしくて思わず俺は目を細めた。


     
     「ダークに似た足の色にぼくとダークの目の色が片目ずつに入っていて………ぼく…とっても嬉しいよ……。」

     産後数日が経ち、お手伝いしてくれていた者たちも城に戻り家族一緒に過ごす事になった初日のこと。
     少し落ち着いたシャドーがそう言いながら慈愛のこもった目で赤ん坊の事を見つめると、同じく落ち着いて横になっていた赤ん坊がシャドーの気配を感じたのかにこりと笑った。
     (新生児微笑か……生まれながらの習性とはいえ……凄く可愛いな……。)

     元々鏡の住人というオリジナルの写し身と言う事もあり子供を作れる身体かどうか分からないという理由やその関係で子供との接点も少なく、俺自身は子供には興味はなかった。
     だが、愛おしいシャドーとの間の子供なら話は別だ。右目が母親であるシャドーの柔らかい灰色の瞳、左目は俺の瞳の色である向日葵のような深い黄色をしているのも理由だろう。互いの遺伝子が混ざりあい一つの命が生まれる…これ程に神秘的で生命の偉大さに気付かせてくれたのもシャドーとこの子のお陰……、俺はそう思いながらシャドーと赤ん坊を交互に見つめ、ゆっくりと微笑んだ。

     「ふふっ……ダークも笑ってる………あかちゃん、君のパパも君に会えて嬉しいって……。」
     シャドーがそう言いながら赤ん坊の頭を優しく撫でる。その姿を見て胸があたたかくなる。

     彼女にとっては念願の子供。勿論、俺にとってもだ。ずっと待ち望んでいた光景に酔いしれていると、赤ん坊がふにゃ…と泣き出した。

     「よしよし……。」
     そう言いながら彼女かが赤ん坊を抱き上げ、優しく声をかける。

     もしかしたらミルクの時間かもしれない…。俺はそう思い、彼女に声をかけながらミルクの準備をしにキッチンへ向かう。
     母乳は出る筈だがまだ日が浅いので完全ではないだろう。それに夫婦であっても俺に見られるのも恥ずかしいだろうと思いながら準備をするのだが、如何せん俺も父親になって時間が経っておらずミルクひとつ作るのにも苦戦する。粉ミルクをお湯で溶かし、溶けたら湯冷ましを入れてから人肌程度までに冷ます…その工程でさえもしっちゃかめっちゃかだ。

     「ふぅ……。」
     何とか人肌の温度まで下げることが出来、シャドーの元に持っていくと、丁度赤ん坊が母乳が足らないと言いながらふにゃふにゃ泣いているところだった。


     「遅くなってすまない。」
     そう言いながらシャドーに哺乳瓶を渡そうとする。ところがシャドーは、
     「ダークも…はじめてのミルク…あげてみて?」と言いながら俺をベッドの横のソファーに座らせた。
     えっ…?あっ………と言っているうちに「手……広げて下に置いて…?」と言われて思わずその通りにするとゆっくりと赤ん坊が俺の左手に乗ってくる。

     ちっちゃい……!軽い……!柔らかい……!
    生まれた時に抱かせて貰った時も感じたのだが、今ふにゃふにゃしている子供を目の前にして驚いているとシャドーが、
    「ミルク、欲しがっているかも……右手に持ってる哺乳瓶をそっと…あかちゃんの口に合わせた角度で入れてあげて…。」と優しく伝えてくれる。俺はそうだな、と思い彼女の言う通りに哺乳瓶の先を口元へ持っていくと赤ん坊も気づいたのか、んくんく…と言いながら哺乳瓶の中にあるミルクを勢いよく飲んでいく。

     うわ…!うわ……!ミルク…飲んでいる…!赤ん坊が俺の作ったミルクを飲んでいる……!そう思って感動していると、抱きかかえている赤ん坊のお尻の方から大きな音がしたのと同時に温かいものがオムツの中で溢れていく感じがした。


     「ふふっ……パパのくれたミルク、おいしかったんだね……。おなかがスッキリしたみたいだからオムツ替えの準備しておくね…。」
     どうやらシャドーは赤ん坊の事を分かっているみたいで、自分のペースでオムツ替えの準備をしていく。俺もオムツ替えデビューが近いな…と思いながら、
     「あのさ…シャドーのタイミングでいいから、赤ん坊のオムツ替え…教えてくれないか…。」と伝えると、
     「ぼくもまだまだ初心者だから…一緒に頑張ろう…。ね?勿論、初心者なりにちゃんと教えるよ。」…と言いながらシャドーは優しく笑った。

     そうだった…俺も初心者なら彼女も初心者だったんだ…!なのに勝手に慣れてると思い込んでいて……。教えてもらう、という表現の仕方をした事に反省しつつ俺は「よろしくお願いします…。」と恥ずかしそうに言いながら頭を下げる。


     「…ダーク、ぼくだってミルク作りは初心者だよ。ぼくがあかちゃんにおっぱいあげてる時にダークが準備してくれているんだもの……。だからそんなに気にしないで?ぼくも後でミルク作り、教えてね。」

     「シャドー………。」
     彼女の優しさに感動していると
     「さ、あかちゃんのオムツ替えの時間ですよ〜。」と言いながら真っさらなオムツの上にオムツをつけたままの赤ん坊を乗せ、手際よくオムツを交換していく。俺はその様子を見ながら、不要になったものを纏めて片付ける事しかできなかった。

     「ありがとう、ダークが片付けを手伝ってくれたからスムーズに終わったよ。」
    一息ついた彼女が手を洗いながら此方を見る。
     「……。」
     そのくらいしかできなくって塞ぎ込んでいる俺を見て彼女は、
     「ダーク、お手伝いっていうのは全てをひとりでやるのがお手伝いじゃないからね?今みたいにぼくがやりやすい様にアシストしてくれるのも立派なお手伝いだよ?……さっきはほんとにありがとう。ダークは立派なパパだからね。」そう言いながらにこり…と笑った。

     「……シャドー……。」

     「……さてと、あかちゃんが寝ている間にぼくも一眠りしないと……。今日から怒涛の一日が始まるからね……。」
     そう言いながら欠伸をする彼女に、
     
     「…ありがとう。」

     と、俺は聞こえるかどうか分からないくらいの小さな声でそっと呟くと、その声が聞こえたのだろう。彼女が此方を向き、
     「こちらこそ。……ダーク、ありがとう。」
     
     と、明るい声と満面の笑みで返してくれた。


     ああ、俺は今…ものすごく幸せだ……愛しの妻と愛する子供に囲まれて……。この幸せを壊したくない……これからもシャドーや子供を含む家族を俺が守るんだ…と強く感じ、決意を胸に右手をぎゅっ…と力強く握りしめた。





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