お好みはそれぞれメイド服(クラシカル(カガリ)、ミニスカ(シン)、フレンチ(アスラン)、バニー(ラクス)希望。
お好みはそれぞれ
「だーかーらー! クラシカル一択に決まってるだろう!?」
バンッとカガリが机を叩く。
「はぁー!? 何言ってんすか! ミニスカの方がいいに決まってんでしょ!? この良さが分からないとか、大丈夫っすか!?」
負けじとシンもカガリに食ってかかる。
「2人とも落ち着け。シンもカガリはオーブ代表というのを忘れるなよ? いくら休暇中とはいえ、暴言を吐くんじゃない。それに、フレンチが1番に決まってるだろ?」
しれっと自分の好みをぶち込むアスラン
「「はぁーー!?」」
「アスランっ! お前、あんな破廉恥な格好がいいって言うのか!?」
「アスラン! あんたって人は!!」
カガリとシンが揃ってアスランにギャンギャン文句を言うもアスランには効かない。
「あらあらー。お2人とも落ち着いて下さいな」
困ったようにラクスが間に入ると、カガリもシンもラクスを見る。
「ラクスはどうなんだ!?」
「ラクスさんはきっと可愛い方がいいですよね!?」
「私ですか? 私はバニーちゃんがよろしいかと思いますわ」
「「⋯⋯」」
まさかのラクスからの回答にカガリもシンも黙るしか無かった。
「ラクス、流石だな」
「あらあら。アスランも中々のご趣味ですわ」
ニコニコとするラクスとアスランの間に火花が散った様に見えた。
「ごめんねー、やっとひと段落着いたよ」
部屋に入ってきたキラが疲れたーとボヤきながら4人が座るソファーに近寄る。
「キラ!」
「キラさん!」
「キラ」
「キラ、お待ちしていましたわ!」
「う⋯⋯ん? な、なに?」
4人それぞれから同時に名前を呼ばれ、頭に疑問符が浮かぶキラ。
「キラは着るならこのクラシカルなメイド服がいいよな!?」
「いいや! キラさん! 着るならこのミニスカでお願いします!」
「いい加減にしろ! キラにはこのフレンチが一番似合うに決まってるだろう!?」
「あらあらー。3人とも分かっていませんわね。キラにはこのバニーメイド服が1番に決まっていますわ! ね? キラ♡」
4人から目の前に突きつけられるメイド服に、キラは立ちくらみを覚えた。
「⋯⋯ちょっと待って? なんで僕が着るの? 僕、男なんだけど⋯⋯? 着るならカガリとラクスが着たら⋯⋯」
「キラ!今の時代、男もメイド服着ることは何も問題ないんだぞ!?」
「そうですわ! 私はキラだからこそ着て欲しいのですわ!」
「ええーー!? ま、まって! 僕着ないからね!?」
絶対着ないと手でバッテンを作って拒否するキラに、サイドからアスランとシン両方から腕を取られる。
「キラ、お前に拒否権はないからな?」
「すみません、キラさん。俺はどうしても見たいんです!」
「ちょ! 2人とも!?」
2人から逃げるなんてキラには不可能だ。
「さぁ。キラ」
「選べないのであれば、全部着て頂くほかありませんわ」
そう言ってそれぞれ希望のメイド服を持ち、近付いてくるカガリとラクス。
「や、やだ! 僕、僕は!」
「諦めろ、キラ」
「そうですよ。諦めて下さい」
「やーだー!!」
キラの叫びも虚しく、その後それぞれのメイド服を代わる代わる着せ替えられ、写真まで撮られたキラはしばらく4人と口を聞かなくなったらしい。