キキョウのお土産キキョウのお土産
9月1日はシンの誕生日だ。
ちゃんと忘れないようにしっかりカレンダーに印をした。していたはずだった。それなのに。
「……どうしよう」
僕はやってしまった。最近の忙しさにかまけて、プレゼントを用意し忘れていた。
シンの誕生日まで数時間しかないのに、どうしようと一人自室で思い悩んでいた。
そのタイミングで自室に来訪者が来て、ドキッと身体が跳ねた。
「……隊長。ルナマリアです。失礼します」
「え、う、うん。どうぞ。ルナマリア」
どうにか笑顔を浮かべてルナマリアを迎えると、じっとルナマリアが顔を見て来て冷や汗が流れる。
「隊長……どうかしましたか?」
「え!? な、なんでもないよ??」
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