お題:読書、🌹夢、タイトル:みにくいあひるのこ高い位置の本に懸命に手を伸ばしていると、背の高い貴婦人と手が触れた。
ゆうに2mを超えているだろう背丈の婦人は、ぎざぎざの歯をむき出しにしてこちらに微笑む。
「久しぶりね〜!元気にしてた~!?ここで働いてたのね!」
彼女の名前はロージー。この図書館のあるカニバルタウンを治める、誰よりも美しいオーバーロードである。
「ねえ、昔を思い出すわね!」
2人で児童書コーナーの低い椅子に腰掛けると、ロージーは私に子どもに話すようにして話しかけてきた。
私は地獄に堕ちた後、ロージーに拾われた孤児だ。子どもでありながら、生前から死肉を屠っていた私は、地獄に堕ちた後、カニバルタウンに流れ着いた。
ずっとロージーに世話をされてきていたが、無理をいって昨年独立し、今は司書として生計を立てている。
1668