社長教会。
クローバーに全て丸投げした神父と社長のコンビは、懺悔室に居た。
「神父ちゃん、まだキレてんのかよぉ」
「キレてないですよ気分爽快ですけど」
早口で言うあたりやっぱりまだイラついているじゃないか、と密かにツッコミを入れる。
「で、何ですゥ懺悔したいことってのはァ……」
「あぁ……」とため息混じりに社長はつぶやく。
今回社長は、懺悔しに来たのだ。
「カリーナのこと、なんだがよぉ……もう元に戻らねぇのかな、あいつ」
重重しい口調で重い話をする。
元に戻らないのかと言うくらいだから、元に戻って欲しかった。
「それは懺悔じゃねーですね」
「あぁ懺悔じゃねぇ、相談だ」
策があると思いたくてたまらない。
救いがあると思いたくてたまらない。
どんなに望み薄だろうとも、何か、ひとつくらいは。
だからこの男に聞いている。
仮にも父親である遠山静ならば、教えてくれると思ったから。
「知りませんよ」
だが希望は打ち砕かれた。
「お前、今まで散々人様のすべてを壊しといてそれですか。甘ったれんじゃねーですよ」
「わかってるよ、甘えてることくらい!だからどうしたらいいかって……!」
「悔い改めたらよろしいです」
返ってきたのは聖職者らしい口上だけ。
社長は次の言葉を待ったが、神父はそれ以上なにも言ってこなかった。