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    oriesaikou

    @aoisama0928

    かなめです。 忘バ とどち 東リベ🎍右 カクイザ タイミツ 書いてます!!18歳以下は回れ右!!

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    oriesaikou

    ☆silencio seguir

    🏍🎍 黒龍の愛し子

    神様🏍と孤児の🎍が幸せになるはなし

    #東リべ腐
    #真武

    黒龍の愛し子ある村に、絶対に人間が立ち入ってはならない場所があった。
    ――神域。神が住む場所。
    一度入れば、二度と出ることはできない。

    「お母さん! お父さん!」

    その日も、いつもの山菜採りで山へ入った。
    ふたりに手をつながれ、胸が温かくなる。
    しかし、次の瞬間──武器を持った、見知らぬ大人たちに囲まれた。

    彼らの言葉は分からない。
    だが、ここから逃げなければならないことだけは直感した。
    父と母が、俺を庇うように抱きかかえ、走り出す。

    飛んできた武器が、二人に迫る。
    目の前が、一瞬で血の海になった。

    「やだ……やだ、起きてよ! お母さん、お父さん!」

    「なんだこのガキ、変な髪色しやがって……近くの村に捨てていこうぜ」

    俺だけが殺されなかったのは、この見た目のせいだ。
    黒髪の両親から生まれたはずなのに、俺の髪は金色で、瞳は青い。

    こんな姿でも──武道は「かわいいよ。神様が可愛くしてくれたんだね」と褒めてくれた。

    抵抗のすべもなく、両親との別れは、あまりにも突然だった。
     村に連れてこられて、どのくらい経っただろう。
    見た目のせいで子どもからはいじめられ、大人からは家畜と同じ扱いをされていた。

    「髪の毛、変な色。お前なんか遊びに混ぜてやんない」
    「ひとつのこと終わらせるのに、どれだけ時間をかけてるんだ。今日の飯は抜きだ!!」

    機嫌が悪いとご飯を抜かれるなんて、しょっちゅうだ。
    空腹は川の水でごまかしていた。

    「……もう、俺もお父さんたちのところに行きたいよ」

    心は、限界だった。

    ある日のこと。山菜を取りに山の中へ入ると、村の子どもたちがやってきて羽交い締めにされた。
    「こいつ、まだ元気だよな」
    「ここから禁域近かったよな。入れてみようぜ」

    抵抗するが、力の入らないこの身体では何もできない。

    ドサッ。
    集めたカゴごと、暗い洞穴の前に落とされる。
    縛られた手足では、どうすることもできなかった。

    帰りが遅いと、またご飯を抜かれ、打たれてしまう。
    ……それだったら、このまま――。

    そう思っていた、その時だった。

    「大丈夫か?」

    村の中では見たことのない、綺麗な着物を着た黒い瞳の男の人が立っていた。

    心配されるなんて、両親以来だ。
    緩んだ涙腺が崩壊し、目から涙が溢れだす。

    「う……うわぁぁぁん!」

    その人は頭を優しく撫で、自分の服が汚れるのも構わず抱き上げてくれた。
    「腹もへったろ。うち、近くだから寄っていきな」

    真っ暗な洞穴を進むと、そこは別世界のように綺麗な景色が広がっていた。
    豊かな作物、咲き誇る木々や花。
    うちの村では作物は枯れ果て、山菜ですら山奥に行かないと取れないのに……。

    奥へ進むと、立派なお屋敷が建っていた。
    男の人は扉を開け、誰かの名前を呼んだ。

    「臣ー? 若ー? ベンケー?」

    「はいはーい。真ちゃんって、どこの子さらってきた?!」

    「若……さらってはねぇけど、ボロボロで泣いてたから拾ってきた」

    「あ、あの……おれ……」

    ぐぅぅぅ……。
    何日も食べていなかったせいで、腹が大きな音を立てた。

    白くてふわふわな髪のお兄さんが、優しく頭を撫でてくれた。
    「メシの準備しておくから、風呂入ってきな」

    「よし、行くぞ! あ、そういえばお前の名前って何? 俺は真一郎」
    「……武道」
    「武道、いい名前だ! ここにはお前をいじめるやつも、ぶつやつもいない。少し休んでいけ」

     それから、暖かいお風呂に入れてもらい、綺麗な着物を着せてもらった。
    怪我には薬を塗ってくれて、また抱っこされながら別の部屋へ行くと――そこにはたくさんのご馳走が並んでいた。

    「好き嫌いわかんなかったから、一通り作ってみたけど……食える?」
    「うん!」
    「ほら武道、いっぱい食えよ」
    「い、いただきます!」

    久しぶりのちゃんとしたご飯は美味しくて、また涙が出てしまった。
    「おいし、い……」
    「うまいか! いいぞ、もっと食え!」
    「まだいっぱいあるから、ゆっくり食いな」

    美味しくて、頬いっぱいに頬張っていると、玄関の方から声が聞こえた。
    「魚釣れたぞー!」
    「必要なもん買ってきたけど……そのチビどうした? 攫ってきたのか?!」

    「おけーりー! 攫ってねぇって! なんでみんな俺が攫ってくると思ってんの?!」
    「人たらしだから」
    「確かにたらしだな」
    「同意しかねぇや」

    「あ、あの……」

    真一郎くんが誤解されていそうなので、ご飯を飲み込んだ俺は帰ってきた二人に向かって話しかけた。
    「俺が……一人で泣いてたから、真一郎くんは助けてくれたんです。だから……怒らないでください」

    俺がそう言うと、二人はびっくりして目を見開いた。

    「あー大丈夫だ。真一郎はこういうやつだから。俺はベンケイと呼ばれてる」
    「ベンケーくん?」
    「俺は臣」
    「真ちゃんから呼ばれてたけど、ちゃんと言ってなかったな。俺は若。よろしくな、武道」
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