別れが怖くてたまらない「アズール先輩、もういい加減にしてください!」
目を釣りあげながら愛しい彼氏が渡そうとしたラッピングされた箱を突き返す。するとオクタヴィネル寮のTOPに君臨する美しい蛸の人魚は不満そうな顔をした。
お付き合いして3ヶ月、だがプレゼントされた物は100個を超える。毎週何かしらの贈り物を渡されたり、「街で見つけたので。」「店の備品を買う時に見つけて。」と言われながら何も無い日も渡される。
そりゃあユウも最初は喜んでいたが1ヶ月を超えたくらいから遠慮し始めた。だが彼は「これも顧客の嗜好を知るためですから。」と言って渡してくるのだ。これでは、ただの貢ぐ者と貢がれる者。いやそれよりも悪い、企業とモニターを頼まれた消費者と同じではないか。
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