明日は雨が降らないから。「明日の朝、雨が降ってたらキスしてもいい?」
綺麗に晴れた青空を指さしたレオは俺の目を見てそう言った。
「え?」
「だからぁ」
もう一度言おうとする口に山のように積まれた焼きそばパンを突っ込んで制止させる。ここは学校の屋上で、明日は晴れ予報で、レオと俺はキスする関係だった覚えはない。何から何まで的はずれなレオの言葉。普段だったらもう少し意味が理解できるのに、そう思った矢先だった。
「ああ、アスアイ?」
「んだよ、知ってんのかよ」
凪なのに、と、よくわかんない、なのにを投げられそれをスルーしながらたまごサンドに手を伸ばす。
「明日愛をナントカカントカでしょ」
「そうそう、今流行りの恋愛リアリテァーショー。お前そういうの見んの?」
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