「ねぇ、浮奇?私のおねがい、聞いてくれる?」
ベッドに腰掛ける浮奇の足下に膝をつくと、細くても柔らかい太腿へ主人に甘える犬の様に顎を乗せ、上目に美しいオッドアイを見つつ可愛こぶった声音で問う。内心僅かに顔を覗かせる羞恥心からは、それはもう首がもげるんじゃないかという勢いで全力で顔を背けて見ないふりをした。
「スハ、可愛い…おねがいってなぁに?」とにこにこ頭を撫でてくれる浮奇の腰に両腕を回し、僅かに身を乗り出す事で薄い腹部に顔を埋める。そして深い呼吸をひとつ。
「……何言っても怒らない?」
「怒られる様なこと言うつもりなの?」
面白がっていることが窺える声音にそろりと顔を上げ目元だけを覗かせ見上げると、髪を梳いてくれていた指先が額から目元へと下りてくる。その心地好さを甘受しながらも湧き上がる欲求のまま埋めた口を大きく開き、シルクのパジャマに覆い隠された腹部に噛み付けばぴくりと震える身体を押さえ込むように抱きつく腕に力を込め、覚悟を決めて願いを口にした。
「……あのね、」