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    あんずじゃむ

    急募:画力
    アナログ画と文をあげます
    デジタル画は当分無理かな
    BL.NL.GL何でもおけな人間です

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    あんずじゃむ

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    こーゆーレが見たくて書いた、完璧な捏造話。解釈違い発生率高いよ
    レオナが生け贄になる話①

    レオナが生け贄になる話ハーツラビュル寮寮長、リドル・ローズハートから始まり、次々とオーバーブロットが起きた1年がもうすぐ終わろうかという頃。世界は、マレウス・ドラコニアのオーバーブロットから日も浅いというのに、再び滅亡の危機に瀕していた。
     『cladis』。それに付ける名前は、それ1つしか考えられなかった。耐え難い悪臭を放ちながら世界中を蠢き回り、生物を溶かす酸を撒き散らす。そして―――人種、国籍、性別その全てに関係なく、人を喰った。そいつは直径10メートル程のスライムのようにどろどろした肉塊で、見るだけで吐き気を催すような、まさに厄災だった。各国の首脳達は会議を開き、様々な対抗策を講じたが、世界屈指の魔法使いであるマレウス・ドラコニアはオーバーブロット直後、茨の谷領主のマレフィシア様が長年卵に魔力を注いでいたせいで絶好調とは程遠いとあっては、cladisを止めるのに必要な魔力量が圧倒的に足りなかった。
     次に頼ったのは、占いだった。力ずくで抑え込めないとなったら、もう頼れるのは神、仏、それらの類いなのである。そして下った神託は。『獅子の体を1体捧げよ』この結果はその重要性から、夕焼けの草原のみに伝えられた。
     翌日。レオナ・キングスカラーは、兄であり、今の夕焼けの草原の国政を担う王、ファレナ・キングスカラーの執務室へとやってきていた。昨日の神託については、もうレオナの知るところであった。レオナが執務室に入ってから数分。押し黙っていたファレナが、ゆっくりと口を開いた。「―――レオナ。頼んでも、いいか…?」レオナは、その言葉だけで全てを悟った。それはそうだ。王を、王妃を、皇太子を。レオナ以外の獅子を、捧げるわけにはいかない。「ああ、分かってる。でも、死ぬのはこの国がいいし、最後に、『アレ』も使わせてほしい。それから、ギリギリまで、NRCにも通いたい。いいよな?」ファレナはハッとしたような顔をし、「もちろんだ。cladisが再びこの国にやってくるまで後2週間だ。それまでは、レオナの、好きに、するといい。」嗚咽をこらえるように、そう言った。兄に背を向け、歩き出す。前々から覚悟はしていた。―――クルーウェルの研究室に、研究者達によって命懸けで採取されたというcladisの欠片がやってきた日。そいつに自らの髪を与えたら、動きが止まった、その日から。まあ、世界と自分を天秤にかけた時、世界の方に傾くのが分からないくらいガキでもない。自嘲気味な笑みをこぼし、レオナはサバナクロー寮に通じる鏡をくぐった。
     
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    あんずじゃむ

    DOODLE監督生(♀)しゃべります 1章後ぐらい
    監督生(♀)が腰まであった髪を切る話監督生は怒っていた。ツイステッドワンダーランドに来てから約2ヶ月。全校生徒の集まる入学式で騒ぎを起こしたり、ハーツラビュル寮寮長、リドル・ローズハートのオーバーブロットの現場に居合わせたとなっては、唯一の女子生徒ということもあって、絡んでくる輩はわんさといる。なかでも最近新たに絡んでくる集団は、少々厄介だった。
    「よう~、監督生。今日は三つあみか?毎日毎日こんな長い髪垂らしてご苦労なこったよなあ。」「こんな長い髪じゃ、魔法も使えねえグズが、さらに足手まといになるんじゃねえか?」「その通りだよなあ。お嬢ちゃん、悪いこと言わないからさっさと元の世界とやらに帰りな!ハハハハハハ!」監督生は嘆息しつつ、無視して歩き続ける。しかし一緒に教室移動をしていたエースやデュース、グリム達が、そいつらの前に立ちはだかった。自分を守ってくれようとするのはありがたいが、次はトレイン先生の魔法史だ。怒ったトレイン先生がどれだけねちっこいか、監督生はこの2ヶ月でいやというほど分かっているつもりだった。あっという間に背後で始まった小競り合いを止めるため、監督生は声を張り上げる。監督生「トレイン先生の授業開始のチャイムまで、残り3分!!!」エース「あ、悪ぃ、監督生。もーそんな時間?」デュース「授業に遅れるわけにはいかない、グリム、急ぐぞ!」グリム「ちぇ、俺様まだ暴れ足りねえんだゾ~。」流石にこの文句は効果覿面であった。横に並んだ3人に、監督生は「私あんなの気にしないから。」と囁く。―――嘘である。ツイステッドワンダーランドに自分なりに迎合しようとし、それを学園長やリドル寮長にも認められている監督生にとって、今のような貶され方―――しかも女の命と腰まで伸ばしてきた髪を―――は我慢ならないものだった。深呼吸して心を落ち着かせ、監督生はまた歩き出した。
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