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    447_yoshi

    @447_yoshi

    どうでもいいハイノイさんの小話を(ノ・ω・)ノ⌒°ポイッ
    する予定です。そのうち多分

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    447_yoshi

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    ノイハイ♀︎ですよ!ご注意を!
    3話目。心の中のチャのツッコミがうるさくて進まなかったやつ。

    なんかこう···ノイがね、ノイが!ノイなんですよ!
    何なのあの男!私知らない!誰が書いたのよ!
    あとルナマリアが萌えてますね笑
    感想あれば受け付けてます(笑)

    #ノイハイ
    #女体注意
    Warning: Feminization

    ノイハイ♀︎③ ノイマン大尉からの衝撃の知らせ。彼と私がココに二人でいたと、艦長が知っていると。自分でも驚くほど大きな声が出た。
    「はぁっ?」
     ヤバいヤバいヤバい、絶対面白がっている。
    「あ、コノエ大佐が起きたら連絡くれって。俺とも話が聞きたいから一緒にいる時に連絡欲しいって言ってた。今から連絡する?」
     あぁ確定だ。脳裏に愉しげに笑う彼の顔が見える。ノイマン大尉は呑気に「あ、でも寝起きで連絡って嫌だよな。というか大佐も寝てるんじゃないかな?後にする?」などと言っている。いつ連絡を入れても結果は同じだ。あの人は例え寝ていたとしても何食わぬ顔で出るだろう。
     頭を掻きむしりたい衝動に駆られ手を上げた。ふわりと目の前をよぎる彼の制服が目に入った。まだ、握りしめたままだった事を忘れていた。
    「あ」
     声が重なる。
    「ああ!ごめんなさい!本当に、申し訳ありません!」
     手を離せば握りしめていた所は皺になっている。それはもうクシャクシャに。手の平で伸ばしてみたけれど、そんな事で直るはずもなく。
    「本当に、ごめんなさい」
     謝ればヒョイっと隊服を受け取り袖を通す。
    「着ればわからない」
     そんなハズないのに。ツイっと私の方を指さし
    「貴女も、そのまま寝てたから皺がついてる」
     見れば下にしていた方が少しだけ跡がついていた。
    「おあいこ」
     そんなハズない。どちらも私がつけたものだ。けれど彼の笑顔は『いいから』と言っている。頷けばクシャっと頭を撫でられた。
     大きくて温かい手の平が一撫でしていった。思わず彼の温もりを確かめたくて自分の頭を触る。今ココを彼が触った、撫でた、まだ温もりがある気がした。嬉しかった。口許がムズムズして、頬が熱くて、そんな顔見られたくなくて俯いた。
    「あ、いやゴメン。つい···イヤだったよな」
     かぶりを振る。イヤじゃない。違う。けど目を見て言うには恥ずかしくて、チラとだけ見る。
    「イヤじゃない···から、謝らなくて、いい、です」
    「そう、ですか···」
    「はい···」
    「あ、何か飲みますか?」
     私の赤面が移ったのか顔を逸らした彼の耳が赤くなっているのが見えた。私も何か飲もう。飲んで落ち着こう。借りたブランケットを丁寧に畳み、靴を履いて彼の横に立つ。横に立てば頭ひとつ分彼の方が高い。そうとわかるほどの至近距離に居る事に、一つ心臓が脈打つ。
    「何飲むの?」
     正直悩む。コーヒーという気分ではない。かと言ってジュース類などは嫌だし。
    「水で。部屋なら紅茶にする所だけど」
     正直ぬるいし美味しくはないのだが仕方ない。
    「意外。コーヒーかと思った」
    「空きっ腹にコーヒーは後で不快になるから。そのジュース類も香料と甘ったるいだけのものだし、ぬるくて美味しくはないけど水がマシなだけ」
     ふぅん、と水を二本取り片方を渡してくれる。
     水を飲み脳に酸素を送りやっと落ち着いた、ハズ。
    「では、コノエ大佐に連絡を入れます。···別にノイマン大尉も一緒でなくても構わないと思うんだけど」
    「けど、一応上官命令だし。貴女の事を心配しているんじゃないかな」
    「そんなハズない。絶対面白がっているだけでしょう」
     不思議そうに首を傾げているけど、あの人はそういう人だ。見た目に騙されてはいけない。あの人の良さそうな顔の下には悪戯っ子が隠されているんだから。けれど付き合いが長い私ならいざ知らず、ノイマン大尉はほんの数刻の付き合いだ。仕方ないだろう。
     イヤイヤ端末を操作しコノエを呼び出す。数コール後にあのいつもと変わらない飄々とした声が聞こえる。
    『やあハインライン大尉。ちゃんと連絡をくれて嬉しいよ』
    「上官命令ですので」
    『連れないね。ちゃんと眠れたかい』
    「おかげさまで」
    『そんなに嫌そうな声を出さなくてもいいのに。ノイマン大尉は近くにいるのかな?』
     貴方が一緒に居る時に連絡しろと言ったのではないのか。それに今スピーカーにしている事ぐらいわかってるだろうに。イラッとしたのがわかったのだろう。ノイマン大尉がポンと頭に手を置く。ただそれだけで苛立ちは霧散する。直ぐに手は離れていったが気持ちの切り替えが出来た。
    「こちらに。おはようございますコノエ大佐」
    『ふふ、おはようノイマン大尉。ハインライン大尉が迷惑をかけたようだね。君の休憩時間だったのに申し訳ないね』
    「いえ、私は先に休憩に入らせて頂いておりましたし、実際のところいつまで休憩かわかり兼ねるところでもありましたから。私の方こそハインライン大尉の休憩のお邪魔をしてしまったようなものです」
    『その事についてだがね、詳細が決まりそうだからこのまま伝えさせてもらうよ』
     詳細が決まったのか。互いに目配せ仕事の頭に切り替える。
    『今ここで詳細を話すことは出来ないけれど、アスハ代表の時間が取れたからね。1400に二人ともブリーフィングルームへ』
    「「はっ」」
     映像が繋がっているわけではないが、揃って敬礼をする。微かに通話の向こうで笑う声がした。
    『それまではゆっくりしなさい。ハインライン大尉、ちゃんと朝食と昼食を食べるんだよ』
     仕事の話はここで終わりと言わんばかりに小言を言われる。
    「······」
     昼食はともかく朝食はいいかなと考えていたのがバレた。ゆっくりしろと言ったではないか。脳を使わないなら別に構わないだろう。
    『···ノイマン大尉、もし構わなければハインライン大尉の食事に付き合ってもらっても構わないかな?』
    「ちょっ!」
     なんて事を言い出すんだ。夕食だって一緒にしてくれたのに、そこでまた一緒に食事とか。絶対、夕食も食べた事を把握しているはずだ。
    「ハインライン大尉が構わないのであれば、朝食も昼食もご一緒させて頂きます」
     彼がそう言うのはわかっていた。コノエ〝大佐〟が言っているのだ。彼が拒否することなどない。···私が彼を拒否する事も、ない。
    「あぁそうだ、食事といえば。コノエ大佐、今この時間はプライベートなものと捉えても構いませんか?」
    『うん?そうだね。仕事、ではないかな』
    「でしたら、一つ質問が」
    『許可しよう。何かな?』
    「恐らくこの艦は、オーブに向かうでしょう?」
    『ふむ、それで?』
    「ハインライン大尉はその時に休暇を取れますか?」
    『ハインライン大尉次第かと思うよ。私が休めと言ってもなかなか素直に休まないからねえ』
    「では、大尉がオーブにいる間に休暇が取れれば下艦許可を頂けますか」
    『うん?ノイマン大尉がハインライン大尉の下艦許可を取るのかい?』
    「はい。コノエ大佐ではなく、アレクセイ・コノエさんに許可を取っています。推測ですが貴方は彼女の保護者代理のような方なのでは?」
    『ははは、君は、なかなか面白いね。そして聡い』
     ノイマン大尉とコノエ艦長の話をポカンと眺めていたが、コノエの笑い声と常にない真剣な声に我に返る。
    『そうだね、彼女には不服かもしれないが後見人のつもりだよ』
     不服なんてない。彼はいつも私のことを考えてくれている。私のために、私を導いてくれているのだから。
    『下艦中はノイマン大尉がついていてくれるのかい?申し訳ないが彼女を一人にするわけにはいかないのだよ』
     確かに食事をしようと話したが、これでは彼に護衛を頼んでいるようなものではないか。···そんなの全然嬉しくなんかない。
    「それは私にハインライン大尉の護衛をせよと?」
     ほんの少し、先程まで聞いていた優しくて落ち着いた、落ち着ける彼の声と違う事が気になり横にある顔を見つめる。薄く眉間に皺が寄り不快、いや不服か?そんな顔。
    『言っただろう。一人で外に出させるわけには行かないのだよ』
    「護衛をせよと申されるのであれば、お断りさせて頂きます」
    「え」
     彼の発言に思わず声が漏れる。
    「けれど一人にするとも申してはおりません」
    『どういう意味だい?』
    「プライベートな誘いだと、申しております」
     それは、いわゆる、その、
    『はははははっ』
     端末越しにコノエの笑い声が響く。我慢できないと言わんばかりに笑い、恐らく肩を震わせ涙が出るほど笑っている。
    『は、ははっ。いや失礼···ふ、んんっ。···っふ、』
     全然堪えられていない笑いをこぼしているコノエ艦長に、少しだけ冷静になれた。横にいる彼の袖を引けばこちらに視線を向けてくれる。先程の不服そうな顔ではなく、目を細め微笑んでくれる。
    『はぁ···、いや失礼。こんなに笑ったのは久方振りだよ』
     そうでしょうね。私もここ数年見た気がしない。
    『下艦を許可しよう。ハインライン大尉、君も同意の上かね?』
    「はい。まぁ休暇が取れればという前提ですが。私が海鮮料理が食べたいと申しましたので、ノイマン大尉が連れて行って下さると」
     あくまでも食事に行くのだ、と。自分にもコノエにも言い聞かせる。
    『そうかい。楽しんでくるといいよ』
     では後ほど、と通信を終える。はぁ、とため息が出る。大変ご機嫌に通話を切ったコノエに思う事はないわけではないが、今は目の前にいる彼だ。
    「どういうつもりで、あのような事を」
     まるでコノエを挑発するような。
    「あちらも俺を挑発してきたから、売られた喧嘩を買っただけ」
     そうなのか。全くわからなかった。···貴方がプライベートだと言ったとしてもあんな風にコノエに言うなんて、思いもしなかった。
    「まぁ最終的には許可も出たし、いいんじゃないか?」
     それはそうだが。
    「そうだ、朝食どうする?さっきも言ったけど俺はハインライン大尉さえ良ければご一緒したいけど?」
    「···それは、コノエ艦長が言ったからでしょう?」
    「心外だな。本当にそう思ってるのに」
     わざとムッとした顔を作っている。いいのか?その言葉に甘えて。
    「···一緒に、食べます」
     今は食堂に行くには早い時間だ。まだ静かな艦の中を彼と居住エリアへ。三十分後に食堂で、そう待ち合わせをして通路で別れる。
     とりあえず隊服を着替え顔を洗おうと鏡の前に立ち、自分がスッピンだと気付いた。
    「最悪だ···」
     髪だって結んでないからそのままだし。いくら無頓着だといえどコレはないだろう。
     いつもより念入りにスキンケアをした。髪を纏めているのが格好良いって言ってくれたけれど仕事は午後からだから、緩くまとめる。朝食を食べるだけだから。決して「素敵だ」と褒めてくれたからではないから。
     約束の三十分後、食堂の前にノイマン大尉はいた。まだ早い時間だから利用している人はいない。こんな時間から隊員は働いているんだな、なんて今まで気にも留めなかった事が見えた。
     昨日と同じ様に向かい合って食べる。昨日と違うのは二人がけの机だという事。
     メニューはパンとサラダとポタージュ。このポタージュが難題。粘度があるからなかなか冷めない。パン片手にクルクルとスプーンを回し何とか冷まそうとしている。一口掬い口につける。まだ少し熱い。もうこれ冷めないんじゃないか、と現実逃避しかけた。
    「ふっ」
     目の前から笑いがこぼれる。
    「なに、笑ってる」
    「いや、可愛いなって」
    「んなっ!···わ、私は、可愛いくなんてないっ」
    「そんな事ないのに。まあ俺が勝手にそう思ってるだけだから気にしないで」
     気にしないでって、気にするだろう。
    「ソレまだ熱い?」
     ポタージュを指さす。
    「少し。飲めないわけじゃないけど。作ってくれた人には悪いけど、もういいかなと」
    「ああ俺も熱いなって思ったから、やっぱり。飲まないなら貰っていい?」
    「···どうぞ」
     やっぱりまだちょっと熱いかな、と私の代わりに飲み干しトレーを持つ。
    「食後はコーヒー?」
    「え?あ、うん」
    「ミルクとシュガーは?」
    「一つずつ」
    「了解。持ってくるから、ゆっくり食べてて」
     ありがとうとお礼を言い彼の後ろ姿を見送る。モソモソとパンを齧っていればコーヒーを持って現れる。「はい」と目の前に出されたコーヒーには既にミルクとシュガーが入れてあるからと告げられる。至れり尽くせりの対応に恐縮すれば、また「自分がしたいだけだから」と言われる。向かいに座り私が食べる姿を見つめている。···大変居心地が悪い。
    「あの、そんなに見られると食べづらい」
    「え?ああゴメン。リスみたいだなぁって思って」
     可愛い、とまた言う。不意打ちに口の中にいたパンが喉につまる。
    「んぐっ」
     飲み物、咄嗟に目の前にあったコーヒーを口に含む。しまった、熱い。
     コクっと飲み込んだソレは私が飲める温度。他の人にはぬるめだろう。
    「熱くない···」
     不思議に思い、持ってきた本人を見る。
    「なんで」
    「ちょっと氷を貰った」
     だから既にミルクとシュガーが入ってたのか。
    「薄くない?」
    「大丈夫」
    「そう、なら良かった」
     笑う彼の顔が眩しくて地球で見た太陽の様だと思った。

     コーヒーを飲み終わるまでの時間はあっという間で、パラパラと人が入ってきだしたのもあり、また後ほどと別れる。自室に戻る途中ルナマリアとすれ違う。
    「ルナマリア」
    「あ、ハインライン大尉おはようございます」
    「後で部屋に伺っても構わないか?」
    「あ、アレですか?私が大尉の部屋に伺っても構いませんが」
    「いや、うん、」
    「···?ご飯食べ終わったら連絡入れますね」
    「ああ、すまない」
     聞きたいことがあった。他に聞ける人が居ないというのもあるが。

     招き入れてもらったルナマリアの部屋は同じ艦内なのに私の部屋とは違った。持ち込めるものは限られているが女性らしいというか。無機質な私の部屋とは違う。
    「本来はクリーニングに出してから返すべきなんだろうが」
    「いえ、お気になさらず」
    「···助かった、色々」
    「大尉には普段から助けられていますから。こんな事で返せたとは思いませんが」
     普段から助けられてる?首を傾げれば
    「ミレニアムとかMSとか、大尉のおかげで動かせているんです」
    「それは整備班がしている事だし、私は」
    「いいえ、整備班もそうですが大尉が身を削ってしておられること、わかってますから。少なくとも私は貴女に感謝しているんです。···核が迫った時、二射目は無理だと貴女は言った。逃げろと。普通の軍人なら撃ち落とせ、ですよ。···その言葉があったから、直前で私は逃げられた」
     若い生命を散らして欲しくなかった。艦長が指示を出すより前に言っていた。
    「私は、私が成すべきことを成しているだけだ」
     そう、私ができることをしただけ。若い彼女たちを戦場に送り出しているのだ。十全にMSを駆れるようにすることが私の使命。
    ※※※
     本当に、真面目な人だ。自分が出来ることをしているだけだと言うが、それがいかに大変か。
    「ハインライン大尉、今時間大丈夫ですか?」
    「ああ」
    「でしたら、少し話をしませんか」
    「話?」
     ベッドに座るよう促し、横に座ることに許可を貰い口を開く。
    「一つ、懺悔を。艦長にハインライン大尉とノイマン大尉が居ることを報告したのは私です」
     本当は報告しなくても良い案件だ。二人とも大人だし、もしあそこで何かがあったとしても、それは二人の問題だ。ノイマン大尉の事は信用しているしそんな人じゃない事くらいわかってる。
    「ノイマン大尉を信用はしていますが、ハインライン大尉に傷ついて欲しくなかったので、差出がましいとは思いましたが、保険を掛けさせて頂きました」
     ムッと眉間に皺がよる。怒っているだろう。彼女のプライベートな部分を他人に開けさせたのだから。
    「申し訳ございません」
     頭を下げる。出来るのはこれぐらいだ。
    「いい。謝る必要はない」
    「けど、」
    「いいと言っている。···悪いと、思っているなら、その、私の話を聞いてくれるか」
     顔を上げれば常に見れない顔の大尉がいた。白い頬を薄ピンクに染め、チラッと揺れる瞳が私を見ていた。
    「もちろんです」
     大尉の話を要約すれば、昨夜はノイマン大尉とおしゃべりをしていた(ノイマン大尉も話をしていたと言っていたし)。そこでこの後オーブに降りた時に食事に行こうと誘われたと。それってデートじゃないのと思っていればハインライン大尉も満更でもない様子で。で、今朝コノエ艦長に下艦の許可を貰ったと。
    「なあルナマリア、これはどういう意味だと思う」
     ああ、この人は今まで恋愛相談なんてしてこなかったんだろう。いや恋愛なんてしている暇なんてなかったのと、彼女の琴線に触れる人がいなかったんだ。けれど、付き合いが長いわけでもなく、面と向かって話したことなどほぼ無いあの人に、この人は恋をしたんだ。そして多分あの人も。
    それって運命なんじゃないかな。デスティニープランとかじゃなくて、言うなればこの世が定めた運命。そこに二人の運命が重なったんだ。その場所に今、私は触れている。たまたまノイマン大尉がシンの連絡先を知ってて、私を頼ってくれたから今この瞬間があって。ハインライン大尉からしてみれば私はあの時に関わった人間で、他の人に相談すれば面倒だからと思ってなのかもしれない。私なら詳細を話す必要がないからと。けれど頬を染め不安そうな彼女を見て、十歳も年上のこの人を『可愛い』と思ってしまった。なんなら実の妹のメイリンより。
    「デート、じゃないですか?」
     そう告げれば不安そうな顔の眉がさらに下がる。
    「やはり、そうなら私は断りたい」
     はい?なんで。こんなに恋してるのに。さっきまで満更でもなさそうだったじゃない。
    「どうしてですか」
     そう聞けば
    「先ほど着替える時にクローゼットを開けたのだ。···その、服がない」
     意外な落とし穴だ。
    「いやそんな事、私服ありますよね。休みの日とか」
    「艦にいる時はインナーで、どこかに寄港している時は仕事をしているし、アプリリウスで下艦する時も大概隊服で、唯一ある外出着も堅めというか」
     デート向きではないと。乙女かな可愛いな!
    「諦めるのはまだ早いですよ!私に任せて下さい!」
     勢い良く立ち上がった私をパチクリと見上げる。
    「ようは、着ていく服がないから断りたいんですよね?有ればオーケーなんですよね?」
     圧を強めに確認すれば頷く。よし!
    「手配します」
    「え?」
    「こっちにはオーブ在住、仕事ができる妹がいますので」
     親指を立てサムズアップする。
    「もちろん詳細は話しません。あ~でも大尉の服って事は話しても構いません?」
    「え?ああ構わない」
     サイズは、あの子ならわかるか。後は大尉がどういう系統の服がいいかよね。綺麗な顔だし何でも似合いそうだけど。
    「大尉、スカートとパンツ、どちらがいいですか」
    「···スカートは履き慣れていない」
    「じゃあパンツスタイルで、トップスは~」
     それから戸惑う大尉にクローゼットから持って来た服をあて色味から形と彼女の好みを引き出す。纏めた資料をメイリンに送り、ふぅとひと仕事終え心地よい満足感に浸る。大尉は慣れない着せ替えに疲れた顔だ。意外だなぁ。いい所の出だから慣れてると思ったのに。
    「···世の女性は皆こんなに大変な事をしているのか?」
     こぼした言葉に思わず吹き出す。ムッと睨まれるが怒っているわけじゃない事はわかるから。
    「どうでしょう。けど一人の人のために用意するのって、確かに大変だけどその間その人の事を考えて、その時間は幸せな時間かなって思いますよ」
     心当たりがあるのか反論はない。
    「今回は私とメイリンが用意しますけど、次は大尉がご自身で選んでもいいと思います。もし良ければご一緒しますし」
     だってこの人素材がいいから楽しくって。実際に店に行って彼女に合う服を選びたい。
    「構わないのか?」
    「もちろんですよ。荷物持ちにシンも呼びましょう」
     護衛も兼ねて。
    「······よろしく頼む」
     はにかんだ大尉を見て思わず呟いてしまった。
    「可愛い」
     年上の女性に言う事じゃないけど、もう本当に可愛いくって!
    「どうしてルナマリアまでそんな事言うのだ。私は可愛くなどないっ」
     聞き逃さない。ルナマリア「まで」と言った。赤く染まった頬で言えば、誰に言われたかなんて一目瞭然で。ちょっとだけからかってみたくて。
    「他の誰かにも言われたんですか?」
     うっと口を噤むが、モゴモゴ動かし
    「···ノイマン大尉が、···言うのだ。しかも二回も言った!」
     ヤケクソ気味で白状した大尉はやっぱり可愛い。いや〜ノイマン大尉の気持ちわかるわぁ。同性の私でさえ愛でたいのだから、その心情、幾ばくか。
    「素直に受け取っていいと思いますよ」
    「だから、私は可愛くはないと言っている」
    「そう思ってるって事じゃないですか?少なくとも私は今の大尉を可愛いと思います。仕事中の大尉は格好良いですけど」
     納得いかない顔だが、多分これもノイマン大尉に言われたんだろうなぁ。口元がモゴモゴしている。
     大尉の端末から電子の着信音が鳴る。そういえばそろそろ昼前だ。お相手はノイマン大尉かな。ハインライン大尉のプライベートな時間に連絡を入れられる人なんて限られている。
    「昼食のお誘いですか?」
    「コノエ艦長が、彼に」
     けど、命令でも義務でもないんじゃないかなぁ。ハインライン大尉の寝顔を見る彼の顔は、愛おしい者を見る目だったように思う。
    「今から行けばそれほど人は居ないと思いますよ。あと一時間くらいしたら手が空いてる人達が来ると思いますし」
     邪魔されたくないだろうし。今からでも良いらしく、部屋を出る大尉を見送る。
    「上手くいくといいなぁ」
     

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    447_yoshi

    DOODLEちっぱいハイ♀︎のお話
    まだ何も始まっていない。ハイの1人語りが長すぎて1万字超えるとこだった💦
    過去と家族を捏造。ノイとハイの口調がどっちも「私+敬語」で私が混乱🤣
    その内続き書きます。書きたいシーンまで全然行き着いてない
    ノイハイ♀︎のお話その1 私の名前はアルバート・ハインライン。プラントにあるハインライン設計局は私の一族の物だ。
     父は優秀な技術者で、母はハインライン直系の一人っ子だ。そして彼女もまた優秀な技術者だ。だった。2人は婚姻統制によりマッチングされ結婚を機に母は一線を退いたという。夫婦仲は悪くなく程なくして私を身ごもった。直系の子供という事で懐妊はたいそう喜ばれた。産まれた私を見て父と母は「大切な私達の子」と喜んで慈しんで愛して育ててくれた。 しかし他の者は違った。「なぜ男児ではないのか。女が跡を継げるわけないだろう」と。両親は「性別で跡を継げるか継げないかは決まらないだろう、時代錯誤でナンセンスだ」と言い、私に出来る限りの教育と教養と愛情をくれた。私自身も2人の能力を継ぎ優秀だった。教えてくれた事は全て吸収し彼らの期待に応えようとした。しかし、私の運命はある日一変する。
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