同病相憐れむ「〜〜!! 今日の式、メッチャよかったやんなあ〜〜!!」
「もう百回は聞いたって」
そろそろ深夜と言っても差し支えない時刻だけど、繁華街は今がゴールデンタイムと言わんばかりに煌々と明るい。
勤め人、学生、キャッチに妖術師。様々な人々とすれ違う。素面もいれば、薊が半ば抱えるように肩を組んでいる友人のように泥酔している者もいる。
いつもならここまで酔うようなことはないが今日の友人、柴はタダ酒だからもいつもよりハイペースでグラスを空けていた。
「チヒロくんも大人なってなぁ〜〜!! ほんま、チヒロくんも結婚するようなトシになったんよなぁ……」
「そうだねぇ。チヒロ君も二十歳を過ぎたんだ、好きな人がもできれば結婚だってするさ」
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