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    kuuyumekaki

    ラギ監メインに書いてます。雑食です。

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    kuuyumekaki

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    初めて書いたデュ監です。全年齢です。
    エア新刊タグで考えていたものを文にしました。
    初めて書いたデュースくんです、あたたかく見てやってください。

    #デュ監
    duodecimo
    #女監督生
    femaleCollegeStudent
    #twstプラス
    twstPlus

    絶対に秘密!!「おはよう、監督生」
    「あ、おはよう。デュース」
    「今日も頑張ろうな」
    「うん」
     ネイビーの髪がさらりと揺れるのに目を奪われた。朝の挨拶を交わすことにもすっかり慣れた私達は教室までの道のりを歩き始める。少し前をエースとグリムが騒ぎながら歩いていて三人と一匹で過ごすことが当たり前になってきた今日この頃、私は心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかってぐらいドキドキしていた。
     今日も隣を歩くマブがかっこいい。デュースは真面目な優等生、かと思いきや元々はかなりの不良だったらしい。確かに時々元ヤンの香りがするけれど、それでも今は真面目に頑張ろうとしているのが伝わるから……。
    「どうした?」
    「え? ううん。あ、デュース。魔法史の課題終わった?」
    「あぁ。難しかったけれど頑張ったつもりだ。監督生は?」
    「徹夜しちゃったよ。わからないことだらけだから」
    「すごいな、監督生は。本当に何もかも一から学ばなきゃいけないのについていくんだもんな。僕でよかったら手伝うから今度は一緒に課題をやろう」
    「ありがとうデュース」
     デュースにとって私はどうやら真面目なイイコらしい。成績は中の下だと思うけれど真面目に授業を受け、先生に質問をしに行ったり課題をきちんとこなす姿は彼にとっては優等生に見えるようだ。そしてか弱い、助けてあげるべき存在なのだろう。彼は私がトラブルに巻き込まれやすいのを知っているせいかエースと共に常に隣にいてくれて何かあると助けてくれた。
    (ケンカ強いのずるいんだよーーーー! そして優しいのもずるい!)
     下を向いて唇を噛み締め心を落ち着かせる。そう、私は強くて、でも優しい男の人に弱いのだ。つまるところ、マブに恋をしている。だから……。

     絶対に知られてはならない。

     私が、元ヤンだということだけは!


     ある日突然この世界にいた私は絶望した。何故ならその日は他のグループの頭とタイマンを張る予定だったのだ。でもそれは終ぞ叶うことはなかった。魔法がある世界だなんておかしな夢だと思っていたのに一向に覚める気配はない。それどころか男子校だから男装をして過ごしてほしいと学園長に言われ、さらになるべく目立つなと釘を刺される始末。わけがわからずとにかく日々を過ごすのに精一杯で私は荒れ果てていた前の世界の自分を消してしまうぐらい普通に、穏やかに暮らしていた。
     とはいえ色んな事件に巻き込まれ、マブを含め一部の人には女ということがばれているがどうにか過ごしている。時々一人でいると変なやつに絡まれることもあるが、そういう奴らは静かに沈めていた。だいたい油断しているからあっという間に沈めることができる。先生にすぐ報告するのでそいつらのその後は知らない。多分どこかで元気にしてるんだろう。話し方も時々荒くなりがちだが自分を殴りつつ冷静を装った(多分)
     いつ元の世界へ戻れるかわからない私はとりあえず真面目に学校へ通った。自分のいた世界と違う授業の数々に飽きるということはなくて自然と足が向いたのである。そしてグリムやエース、デュースの存在も大きかった。
    「監督生、大丈夫か?」
    「あ」
     どうやらぼうっとしていたらしい。小声で私を呼んだデュースが心配そうに覗き込んでいた。慌てて頷くと少し口角を上げてまた前を向く。私は黒板の文字を急いでノートに書きこんだ。元の世界では考えられないことなのだが今は真面目に授業を受けている。すると小さな紙切れがデュースからころんと飛んできた。開くとそこには少し荒っぽい字で『無理するなよ』と書かれていた。どうやら私が徹夜をしたせいで眠いとでも思っているのだろう。デュースの優しさにじわりと心が温まりつつ、私は複雑な気持ちになっていた。
     絶対にバレちゃだめだ。私がケンカに明け暮れていたなんて。親や先生の言葉に逆らい続け、突っかかってくる奴は男でも女でも相手にしてボコボコに沈めていただなんて。もちろん、元ヤンだと告げれば同じ境遇だと受け入れてくれそうな気もするし共に頑張ろうと肩を組んで歩いていけるとも思う。だけど。
     ちらりとデュースを見れば視線に気づいたのかこちらを向いてくれた。寝てもいいぞなんて口パクで伝えてくれたけれど首を横に振る。すると優しく微笑んで頑張ろうと言ってくれた。
     デュースは今の私を認めてくれている。真面目で優等生な私を。きっと自分よりか弱くて、一生懸命で、問題なんて起こさない私だから優しくしてくれるんだ。


    ***
    「おーい、監督生。次、移動だけど?」
    「え! あ、エースありがとう」
    「デュースとグリム、先に行っちゃったぜ?」
     すっかり考え込んでいたらしい。エースにつつかれ我に返ると勢いよく立ち上がった。遅れるわけにはいかない、教科書を抱えるように持つと急いで教室を後にした。
    「監督生、さっきの授業のこと先生に聞きに行くの?」
    「うん。わからないところあるし……」
    「真面目だねぇ、とてもケンカっぱやい子とは思えない」
    「何か言った?」
    「嘘で~す」
     まいったと言わんばかりに両手を上げるエースに悪びれる様子はない。エースだけには私がちょいとヤンチャなことがばれている。というのも最初の出会いでケンカを売られたと判断した私はエースを地面に沈めたのだ。あまりの衝撃にちょっぴり記憶が飛んでいるようだが体は恐怖を覚えているらしく最初はかなりビビられていたが今ではネタのように揶揄われていた。私がデュースの前で大人しくしているのがわかっているからだ。
    「なぁ、監督生」
    「んー?」
    「デュースに言わねえの?」
    「な、何を?」
    「好き、とか。私も元ヤンなのーとか」
    「また地面に沈みたいの?」
    「悪かったって、拳しまって??」
     思わず右手がグーになってしまったがエースが冷や汗をかいた顔をしていたのでひっこめた。別に私だって誰彼構わず戦いたいわけではない。
    「まぁ好きとかは置いといて、別に監督生がヤンチャしてたの知ったって、アイツは別に変わらないと思うけどね」
    「私だってデュースが偏見を持つとは思わないよ。特に自分と同じようなことをしていたぐらいでさ」
    「でしょー」
    「でも、エースは優しくて大人しいと思っていた女の子が実は強くて、他校の生徒とケンカに明け暮れてたって聞いてもそのまま普通にいられる? ましてや女の子って意識できる?」
    「……まぁ、ちょっとびびるかもね」
    「ほら」
    「でもアイツは大丈夫でしょ」
    「みんな女には夢見るくせに」
    「否定はしないけどさ。でも監督生、今の生活って無理してんの? 意外とそれも素なんじゃないの?」
     そう言われるとその通りだ。私は意外と今の生活が気に入っていて、この過ごし方に違和感も覚えていなかった。あれだけ色んなことにムカついて、学校も家も何もかも嫌だったのにこうして穏やかに学校へ通っている生活に不満なんて一つもない。だからこれもきっと私なんだろう。だけど……。
     仮にこのまま黙っていて、穏やかに時が過ぎていって、いつか思いを伝えて……彼もそれに応えてくれる日がくるとして。それは騙すことになるんだろうか。


    ***
     そんなモヤモヤを抱えつつも、デュースのことを好きだという気持ちが消えることはなくて、むしろ増える感情に悩んでいたある日。グリムがいないことに気が付いた私は放課後、デュースと二人であちこちを探していた。
    「エースもいないから一緒にいるのかもしれない」
    「でも、電話にも出ないしメッセージも返ってこない……どこ行っちゃったのあの二人」
    「僕は購買部のほうへ行ってみる」
    「じゃあ私は植物園を覗いてからオンボロ寮に行くね」
     デュースと別れて私は走り出した。何だか嫌な予感がする。二人とも自由に行動することはあるけれどエースと連絡が取れないのなんて珍しいしグリムもどこかへ行くときは一言告げてくれるはずだ。
     植物園は静かだった。スプリンクラーが作動した直後なのかどの植物も水に濡れてキラキラとしている。少し高い湿度が肌にまとわりついてさらに嫌な予感を加速させた。
    「エース! グリム! どこ?」
    「子分! 来るんじゃねえゾ!」
    「グリム!」
     声がした方へ走っていけばそこには地面に突っ伏しているエースとその上に乗っているグリム、それを囲む生徒が三人立っていた。どう見ても楽しくおしゃべりをしているようには見えない。
    「エース!?」
    「お、監督生じゃ~ん」
     見たことのない生徒がニヤニヤと私に声をかけた。倒れているエースは意識はあるのか私と目が合うと何で逃げないと言わんばかりに睨みつけてくる。どうやらこの三人にやられたようだが何で抵抗しないのか、答えは彼の首にあった。……リドル先輩のユニーク魔法が発動している。
    「……何したの、エース」
    「うるせー」
    「こいつハリネズミの世話をさぼったらしいゾ」
    「グリムは」
    「オレ様とばっちりなんだゾ!!」
     グリムにもお揃いの首輪がつけられていて、これじゃ反撃ができないわけだと私はため息をついた。リドル先輩がとばっちりで魔法を使うとは思えないので絶対に何かをやらかしたんだろうけど今はそれどころじゃない。
    「その二人から離れてください」
    「俺達監督生ちゃんを紹介してって言ってたんだよ」
    「ちょうどよかったよ、君がきてくれて」
    「そうそう、こいつ生意気にさ、俺達には紹介しないって言うからよ」
    「紹介?」
     どうやら私が女だと勘づいているようだがその紹介とはどういう意味なのか。お友達になってくださいと言いそうにはない表情に久しぶりに自然と指を鳴らしてしまう。
    「いつもいつもこいつともう一人と一緒でしょ?」
    「近づけないんだよな」
    「いつもは三人でどんな楽しいことしてんだよ、俺達にも教えてくれよ」
     ゆっくりと私の前に歩いてきた三人はマジカルペンをひらひらと動かしながら私に話しかける。三人とも背は高めだが人間なのが幸いだ。さすがに獣人にケンカふっかけて勝てるかは微妙だから。
    「いつも三人でテスト勉強をしたりボードゲームをしたり、映画見ながらお菓子食べてますよ?」
    「ははっ! まじかよ! さすが一年生は可愛らしいな」
    「おいおい、本当のこと言うわけねえだろ、冗談だよなぁ、監督生ちゃん」
    「ま、俺達がもっと楽しいこと教えてあげるよ」
    「先輩達…あの…マジカルペン、しまってください。怖いです」
     精一杯の高い声を出し、なるべく震わせて上目遣いでそう告げれば奴らには的確に効いたようで慌てたように三人ともペンをしまった。
    「ま、こいつ魔法使えないんだもんな」
    「そうそう、魔法も使えないのにここにいていいご身分だよなぁ」
    「せめて俺達の役に立ってくれよ」
    「ふふふ、先輩ったら面白い」
    「え?」
     私は目の前にいた生徒の顎に思いきり掌底を喰らわしてそのまま急所を蹴り上げる。そのまま隣にいた生徒の鳩尾に左ストレートを決め同じように急所を蹴飛ばした。何が起こっているのかわからない残りの生徒は倒れる二人を見つめて口を大きく開けていた。
    「ねぇ、先輩。私こういう時のために先生たちに魔法のブザーをいただいたんです。クルーウェル先生がいいですか? トレイン先生? それとも一発退学の学園長を呼びます? 選ばせてあげますよ?」
    「え、あ、え?」
     最初に攻撃した相手は顎への一撃が効いたのか失神していた。もう一人は意識はあるが急所を押さえてゴロゴロと呻いている。うざったらしいので足で踏みつければ小さく悲鳴を上げた。
    「あなたがマジカルペンを出すより先に私がブザーを押します」
     手に持ったブザーを見せつければ彼はずるずるとその場に座り込み小さな声でごめんなさいと呟いた。私は彼の前に立って目線を合わせるように屈むとにっこりと笑う。
    「ごめんで済んだら警察も先生達もいらないんだよ。エースとグリムに謝れ」
     ほら! とそいつの首根っこを掴んで倒れているであろうエースやグリムの方へ向かせた瞬間、私は目を見開いた。
    「……デュ、デュース?」
     エースを助け起こし、グリムも抱えていたデュースがこちらを見ていた。私は思わず掴んでいた奴から手を離すとそいつはよろよろと転びながらも植物園から走り去っていった。もう一人の意識があった奴も倒れている仲間を魔法を使って浮かせると大慌てで去っていった。……顔は覚えているけどな。
    「監督生」
    「あ……」
     私を呼ぶデュースの声はいつもと変わらない。表情も特別驚いているようにも見えなかった。いつから? いつから見ていたの? 全部?
     私の目の前まで歩いてきたデュースはそっと手を伸ばして私の両手を掴む。すりっと指でなぞられて思わず顔に熱が集まった。
    「赤くなってるな」
    「え!?」
     顔が真っ赤になっていると指摘されたのかと思ったけれど彼の視線は私の手だった。さっきの奴らを殴ったせいで掌と手の甲が少しだけ赤くなっていた。こんなの慣れっこだが久しぶりに人を殴ってしまった手は痛い。
    「すまない。僕がもう少し早く来ていれば……いや、そもそも監督生を一人にするべきじゃなかった」
    「大丈夫、大丈夫だからね!? ケガもしてないし、あ、それよりエースとグリムの手当てしなきゃ……」
    「監督生」
    「……はい」
     デュースから離れようとしたけれど手を解放してもらえなかった。まだ話したいことがあると言わんばかりにこちらを見つめる澄んだ瞳に体が固まってしまう。
    「……その、見てしまった」
    「はい」
    「すまない…あー…隠したかったんだろう?」
    「え?」
    「何か護身術を習っていたというよりはケンカに慣れているって感じだったから。……僕と同じで」
    「おっしゃる通りでございます」
     そうか、護身術習っていたとか最初から言っておけば! と今更どうしようもない。頭が回らなかった自分が憎い。
    「でもお前のおかげでエースとグリムは無事だった」
    「うん……」
     やっぱりデュースは私の過去を知ってもそのままなんだろう。にっこり笑ってありがとうなと告げてくれることにホッとはしたものの、でもそういう対象からは確実に外れたであろう現実にじわじわと悲しみが溢れてくる。

     初恋だったのだ。初めてドキドキしたりソワソワしたりしたんだ。どうしたら嫌われないか、どうしたら好きになってもらえるか真剣に悩んだんだ。友達ならずっと一緒にいられるかもしれないけれどそれでもやっぱり私は。
    「監督生!? 何で泣いて……? 手が痛いのか? 怖かったか?」
    「ちが、違う」
    「アイツらはちゃんと後で先生に報告しておく。お前が何か仕返しされないようにちゃんと近くにいるから安心してくれ。大丈夫だ、監督生」
     ぎゅっと握られた手が痛い。違う、痛いのは心だ。どんなに優しくても、もう私はデュースの特別な女の子にはなれないんだ。か弱くて、守りたくて、傍にいてあげたいような女の子にはもうなれないんだ。そう思うとボロボロと涙が出てきて手よりも足よりも心が痛くて痛くて仕方がなかった。
    「泣かないでくれ、監督生……お前に泣かれるとその、どうしていいかわからない」
    「何で。っく……こんな……女、気にしなくていいよ、ほ、放っておいていいから」
    「放っておけるわけないだろ?」
    「だって、だって、ケンカ強い女なんてイヤじゃん。自分よりか弱い、可愛い子がみんな好きでしょ?」
    「自分より強くてもそうじゃなくても! 好きなら守り抜きたいし傍にいたいって思うのが男だろ!」
     デュースが大きな声を出して思わず涙が引っ込んだ。パチパチと瞬きをしていると離れた所からヒュウと口笛が聞こえる。もちろんエースだ。
    「……デュースって、私のこと、好きなの?」
     自分で聞いたくせに途端に顔に熱が集まった。と、同時にデュースの言葉が頭を駆け巡って口がパクパクと言葉を紡げなくなる。
    「なっ、あ、いやその……」
     ガシガシと頭をかく仕草はいつもより少しだけ乱暴で、あぁ、これもデュースの素の部分なんだなと見ているとその手はそのまま私の肩へと降りてきた。一瞬だけ強く、でもすぐに優しく両肩を掴まれると至近距離で見つめられて心臓が口から飛び出しそうだ。
    「……はっきりしないのは男らしくない。僕は監督生が好きだ」
    「……でも、私」
    「確かに、真面目で、穏やかで、女の子らしいと思った。最初は」
    「え」
    「そんなところも好きだけど、でも僕が好きなのはいつも一生懸命で、仲間思いで、一緒にいて楽しいからだ。正直さっきの二人を助けようとしているところも痺れるぐらい好きだと思った。僕の目は正しいって思わされた。……どんな監督生でも好きだ」
    「デュース……わ、私も……あの、好きです」
    「本当か!?」
     やった! と叫んでデュースが私を強く抱きしめた。取っ組み合いのケンカをしたことはあったけれどこうして抱きしめられることなんてなかった私は一瞬にしてキャパオーバーになったのだがそんなことに気が付かないデュースはぎゅうぎゅうとさらに力を込めて私を抱きしめる。
    「く、くるし」
    「悪い! 大丈夫か?」
    「うん、ちょっと驚いちゃって」
    「監督生……」
     至近距離で見つめあうなんて想像もしていなくて、綺麗な彼の目に自分が映っている現実に頭が爆発しそうだった。少しずつ近づく距離に思わず目をぎゅっと閉じるとその後に唇に触れたのは想像と違う感触だった。
    「はいストップストーーーーーーップ。お前らオレ達がいること完全に忘れてんだろ。まじでやめてください。そういうのは二人きりでお願いしまーす」
     私がキスをしたのはグリムの体だった。エースが私たちの間にグリムを挟み込んできたのだ。ふなぁぁ! と叫んで嫌がるグリムに少し傷ついたがどうやらデュースにキスされたことが嫌だったらしい。気持ち悪いんだゾォォォ! とデュースの顔にパンチを入れている。
    「あ」
    「あ」
    「あ。じゃねぇんだよ! ったくオレとグリムで先生たちに報告してくるから。ごゆっくり~」
    「いやいやいやいや、私も行くから!」
    「僕も!」
     今ごゆっくりと言われていちゃいちゃできる鋼の心は持ち合わせていない。それはどうやらデュースも同じようで、私達は困ったように笑った。それを見たエースが胸やけがすると呟きさっさと歩き出すもんだから二人で慌てて追いかけた。植物園の花たちが祝福してくれているように輝いて見えた。
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    「ユウ先輩、いい加減話したらどーなんっすか?」
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