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    雨月ゆづり

    @10_Libra_08

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    雨月ゆづり

    DONEニキマヨドロライさんのお題をお借りしました。

    ついマヨイを年下扱いしてしまいがちなニキと、年下扱いをやめてほしいマヨイ。
    一緒に住んでいるニキマヨ。
    「同い年」 話があります、なんて改まって言われたものだから、これは悪い話かもしれない、と思わず身構えた。

    「話ってなんすか」
     律儀にカーペットの上に正座しているマヨイに合わせて、自分も慣れない正座をしながらニキは尋ねた。
    「椎名さんにお願いがありまして」
    「はい」
    「私のこと、年下扱いするのをやめていただけないでしょうかぁ……」
    「……はい?」
     マヨイは視線をさまよわせた。
    「ええと、その……言葉の通りですぅ。ほら、私今日誕生日じゃないですか」
    「うん、おめでとうっす」
    「ありがとうございますぅ。……このやり取り何度目でしょうか」
    「何度目だろ、数えてないっすね」
     日付が変わった時に一回、朝起きて目が合った時に一回、あとは朝食後に、前日からこっそり用意していた誕生日のケーキを見せた時にも一回。マヨイが誕生日を迎えたことを実感するたびに自然とお祝いの言葉が出てしまい、そのたびにマヨイがお礼を言う、というのをもう今日になってから何度も繰り返していた。
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