俺とアンタの逃避行『あんたならやっていけるから、自信持って新しい学校に行きな。寂しくなったら、また戻ってくればいい。アタシは待ってるよ。』
『あと、アタシはあの事を気にしてないから。』
『今ではすっかり元気だし、学校にだって通ってる。シルバが思う程、ヤワじゃない。』
『だから、顔ぐらいは見せなよ…。』
22時を回った長針がが街灯の光に反射してながらカチカチと音をたてる。メトロノームのように速さを変えることも無く、一定のスピードで動いている。レースカーテンから漏れる眩い光とスマホのブルーライトがに照らされながら、誰かが綺麗に整えたシーツの上で仰向けになる。目が痛くなる容赦ない光と一方的に届く親友からのメッセージ。画面には相手からのメッセージカラーである白色の吹き出しだけが羅列している。彼女のメッセージを無視したい訳じゃない。けど、どうしてもメッセージ打つ手が止まってしまう。少し打ったとしても指はバツボタンを長押しするのが定例となっていた。…最後に送ったのはいつだっけな。思っいきり上にスクロールしてみる。1回、2回、3回、4回、5回…といくら指を上下させても白色は続いていた。
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