Salty sandwich 命の大樹が落ちた数ヶ月後。
ソルティコにて父ジエーゴと十数年越しの和解を果たしたシルビアは、以前のようにイレブンの旅に同行することとなった。
再び心強い仲間を得たイレブンは、未だ離ればなれの者たちとの再会を目指し、今日も歩みを進めている。
「イレブン、怪我はないか?」
「イレブンちゃん! さっきの魔物ちゃんが落としたアイテム、アナタが使うといいわ」
「ありがとう、二人とも」
歳が離れているせいか、イレブンの境遇を思い遣ってか、グレイグもシルビアも何かと彼のことを気にかける。
イレブンは二人を父のように、あるいはうんと年上の兄のように頼もしく思っていた。
では、二人も同じ気持ちなのかと言えば、そんなことはないようで──
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