「オルゴールが停まるまで」 それがオルゴールだということを知ったのは、何気無く問いかけた時だった。
興味の広い陸奥守の部屋はゴタゴタと色々な物が雑多に、本人曰くは「ちゃんと把握しちゅうよ!」という具合で、それは我が名高き二代目であるところの『兄上』の部屋とはまた違った意味で散らかった物の多い部屋だった。
身内といえば身内である歌仙の部屋と言い、幕末仲間と括られることの多い陸奥守の部屋と言い、ちったぁ片付けやがれ! と思っていた副長気質の和泉守にしてみれば「ここもかよ……」となる部屋の一つであった。
まだ親しいと言うほど親しくもない上に見方によっては仇敵同士の来歴持ちだ。一応は気を遣って整理整頓を説いていたら見事に後頭部を打ったので流石に苦情を述べた。というか、まあ怒鳴った。
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