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    キラライ

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    キラライ

    MEMOハロウィンネタ2024
    幸と雫のハロウィンSS10月31日の昼間、幸の家では人形達が玄関の装飾やジャックオランタン作りをしていた。一方で幸は唯と雫を誘ってカップケーキを作っていた。

    「幸さん、材料はこれで揃いました?」
    「そうね、唯と雫はこの作り方をみて、カップケーキを作ってね。フレーバーや飾りはこっちで切っておくから。」
    「わかり…ました…、できるかなぁ…」
    「少しずつやっていきましょう。唯もカップケーキなら包丁を使わないから安全にできると思うし。」
    「でも料理なんてあんまりしたことないからなぁ。」
    「落ち着いてやればできるものよ。」

    幸は唯と雫に指示を出しながら、色とりどりのかわいいカップケーキを作っていた。幸が珍しく張り切っているのは、先日、将信がハロウィンの日に地元の仲のいい子供たちを連れて知り合いの家を何件か周るというので、幸もなにかのインスピレーションになるかと思い、将信に家に来てもいいと言ったのだ。子供たちに配るためのお菓子として、カップケーキを作ろうと思い、たくさん作るために二人を誘ったのだ。結果的に料理の経験や、楽しい思い出になっているので、すでにとても楽しめている。不安と言えば、いきなりきた子供たちにお菓子をあげたところで、いたずらされたりたくさん話すことになって緊張したりないかと言ったところだが、そのときはそのときで将信にフォローしてもらうことにしよう。
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    TRAININGフォーチュンドール本編41
    フォーチュンドール6章2話クランと雨と凛太郎は川辺を歩いていた。川はそこそこ大きく魚が泳いでおり、その魚の鱗が太陽の光に反射して川全体がキラキラとしている。

    「この辺に小屋があってそこに魔女がいるようだね。」
    「どんな魔女か聞いてこなかったけどねえ、悪い奴じゃねえっていうのはちょっと怪しいけどな~。」
    「怖い人じゃないといいな…あっあの小屋じゃない?」

    3人が歩いていると、少し開けた場所に出てきた。そこには質素な家がぽつんと立っていた。クランがその家の扉をノックし挨拶するが返事は来ない。留守なのだろうか?もう一度同じようにノックするが何も起こらない。近くに外出しているのだろうか?とクランが言うと雨が小屋の高い所に窓かついていることを確認し、バレないように覗けるかクランに確認をとった。そしてクランは雨に体を念力で浮かせてもらうと窓の中を見る。中にはちゃぶ台と、その付近に座る男がいた。つるつるの頭に目は眉毛で隠れており、口の周りには白く立派な髭を携えていた。いかにもおじいちゃんである。人が中にいることをクランが雨と凛太郎に伝えると、雨はそのおじいちゃんが何か知っているかもしれないと、小屋の扉を開けて声をかけた。おじいちゃんがゆったりと雨の方を見ると
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    TRAININGフォーチュンドール本編40
    フォーチュンドール6章1話凛太郎は機嫌がよかった。数日前の研究所の事で完全に魔導書と縁を切ることが出来たためである。少しずつではあるが魔力も取り戻し、あとは何をしたらいいか考えていた。何気なく外に出て散歩していると、ふと目の前には唯が歩いているのが見えて、声をかけた。唯もそれに応え、凛太郎に近付いた。

    「やっほー凛太郎さん!どこかお出かけ?」
    「やぁ、唯ちゃん。なんとなく散歩していただけ、唯ちゃんはどこに行くの?」
    「これから魔女の集会場に行く予定で、しずと待ち合わせしているんですよ。」
    「唯ちゃん、こっちじゃないワン。」

    唯の足元にはティンダロスがいて、頭を唯に擦り付けていた。唯が凛太郎に気をとられて道を間違えたかと思い、ティンダロスが修正しようとしていたのだ。唯がティンダロスを抱っこすると、ティンダロスは凛太郎を見てふふんっと自慢げにする。凛太郎はむっとするが唯の方を向き直す。すると唯は凛太郎も一緒に来ないかと誘うのだった。これに対しティンダロスは少し体を跳ね上がらせて、動揺し、凛太郎はそれを見てどや顔をする。しかし、凛太郎は魔女にされたこと考えるとちょっと気が引ける話で、でも唯と一緒に居られる時間が増えると思うと行きたい気もする、悩んでいるとティンダロスがあっち行けと言わんばかりに前足をばたばたさせる。
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    TRAININGフォーチュンドール本編37
    フォーチュンドール5章9話ドクターが幸の魔力強化をしようとしたが、魔導書の能力がドクターの魔力を吸い取り、巨大なクジラの魔物と化した。ドクターは逃げ出し、幸も気絶している状況で将信たちはクジラの魔物と戦うことになった。将信は幸を守るため、ひとまず地属性魔法で幸の周りを囲う。将信は室内戦があまり得意ではない旨をクランたちに伝えるとクランはここは任せてくれといい、光の弾を宙に浮かせ、魔物の周りで爆発させた。しかし、その爆発をの魔物は大きな口を開けて吸い込み、その後に咆哮をした。クランたちは何とか持ちこたえる。零子が後ろにまわり剣を投げ、雨は念力で宙に浮き、魔物の上に乗っかり拳で思いっきり殴りかかる。すると、魔物は大きく尻尾を動かし、零子は上手くよける。そしてクジラ型の魔物であるために潮吹き攻撃をする。ちょうど雨のいる足元から光が当たると虹色になる白濁とした液体が吹き出し、雨に直撃する。雨に纏わりつくその液体は次第に凝固していき、雨は上手く身動きが取れなくなり、下まで落ちてしまう。それをクランがキャッチしに行き、ダメージを抑えることができた。零子も雨を心配し、そちらに行く。
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    TRAININGフォーチュンドール本編36
    フォーチュンドール5章8話幸、唯、雫の3人はカフェで女子会をして楽しんだ。しかし、幸の様子が何かいつもとは違うように唯は感じた。幸に調子が悪いのか聞くと、何でもないというが明らかに表情は険しかった。雫も唯に言われて幸の表情を見る。幸は二人の視線が鬱陶しいのか早歩きをして、2人の前を歩くようにした。唯が何かしたなら謝ると言い、幸に手を伸ばすと、幸はその手を振りほどき、唯にビンタをした。雫は動揺し、幸の腕をつかみ揺さぶると、幸は雫を突き飛ばす。唯が幸の名を呼ぶと、幸は我に返り、何が起きたのかわからず、頭を抱える。

    「幸さん?どうしたんですか?本当に幸さん?」
    「わからない…今私は何を?」

    「っていうことがあったんですよ。」

    唯と雫は昨日の幸の事を凛太郎に話した。凛太郎は幸が魔導書を読んでいるという話を聞いていたので、それは魔導書の副作用のようなものではないかという。実際に凛太郎も魔導書を読んだ時に常に空腹を覚えていたので、魔導書の有害性を2人に話した。雫はぎょっとして、幸の性格が治らなかったらと心配した。唯が凛太郎の魔導書の能力がなくなった時はどうしたかを聞くと、魔女たちに捕まっていろいろされたというのだ。そして、魔導書の能力を本に戻す魔女は今は眠っていると聞いているので、他に案はないだろうかと考えていると、そこに信楽が現れた。信楽にも幸の話をすると、ちょうどいい機会だと雫に魔女の集会場に行ってみることを提案する。しかし、凛太郎はあまり乗り気ではなく、また魔女たちに何かされると考えると恐怖でしかなかった。そのため、雫と信楽で魔女の集会場へ行くことになった。と言っても信楽は場所を案内しただけで、あとのことは雫1人に任せたのだった。一人ぼっちになった雫は戸惑った。これなら唯ちゃんも連れてきたら心強かったなぁと思うが、せめてこの場所を一通り覚えようと見て周っていた。どこがどういった場所か聞こうにも、知り合いの魔女がほかにいるわけでもなく、話しかけるのも難しいと思っているし、さらに言えば他の魔女たちに怪しい視線で睨まれているような気がして、怖くなってきた。そんなところに、博士のような帽子に袖の長い白衣、ぐるぐる眼鏡をかけた女性が話しかけてきた。
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    TRAININGフォーチュンドール本編31
    フォーチュンドール5章3話衝撃吸収の能力を手に入れてから数日、まだその能力が上手く使いこなせていない幸であるが、ここ数日は気分転換も兼ねて人形作りに励んでいた。

    「幸~、今日はどんな人形を作っているの?」
    「これは零子にプレゼントしようかと思っているの。」
    「えぇ!幸ってば、ああいうテンションの人は苦手じゃないの?」
    「まぁ、うん。でもこの前も話してパパの人形の事本当に気に入ってくれてたし、せっかくだから、魂入りの人形を渡そうと思ってね。」

    連絡先を交換してから幸は零子と話す機会もあり、自分だけでは知らなかった父親の人形の情報を聞くことができた。零子は本当にアマハドールシリーズが好きなようで、幸も今回は特に張り切っているようだ。しかし、1つ難点があるとするなら、他人様に渡すものだが魂の入ったものであるため、失礼のないようにある程度の常識を教えなければいけないということ。人形を完成させて、魂を入れる。数年前とは違い、魂を入れた瞬間に何かあっても、自らの力やグレーラ達もいるので何とか対処できると思いながら様子を見た。緑色の髪、水色の目、黄色、先程より濃い緑、黒を基調とした服を着ているその人形は意識を得て、きょろきょろと周りを見渡す。幸はその人形にミラルージュと名をつけると、他の人形達もミラルージュの周りに集まってきて、それぞれ自己紹介をする。幸が一仕事終えて、ふぅと息をつく、時間を確認すると、将信たちとの鍛錬の時間が迫っていた。人形作りに集中しすぎてこんなに時間が経っていると思わず、少し焦った幸は、戦うことを想定していないミラルージュにいきなり戦っているところを見られても…と思い、他の人形達にミラルージュに常識を覚えてもらうためにいろいろ教えてあげてほしいと頼む。鍛錬は幸とグレーラで行くことになり、他の人形達は幸を見送った後に、ミラルージュのほうを向く。
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    TRAININGフォーチュンドール本編27
    フォーチュンドール4章5話「そうか、あいつもあそこに来てたか、一発殴ってくるか…」

    世界的な事件がきっかけに起きた魔女狩りの襲撃、その日に夜とクランと戦って大けがをした誉はこの1年半ですっかり回復していた。蛇を崇拝する村の人の中には誉と同様に貝森高校系列の生徒であった者もいるので、貝森特区の様子を鶴花が下見に行ってたのだ。貝森特区には誉の親友もいるというので、誉も貝森特区に足を運ぼうとしていた。そこに夜を見かけたという鶴花の証言から、夜に一発殴る程度に何かしてやろうと企んでいた。

    蛇を崇拝する村には、四天と呼ばれる強者がいる。蛇のパートナーを持たずとも、四属性のいずれかの強力な魔力と実績を持つ者たちで、この者たちもまた蛇を崇拝する村を支えている。そして、この現代に四天の1人である水天に最年少で選ばれたスイも貝森第二高校に通っていたというので、誉は彼女を誘い、貝森特区に行くことになった。スイはかなり強力な魔力を持ち、それは今までの四天でも類をみないほどで、魔女ほどではないが熟練の魔導士よりもずっと高い魔力を持っており、蛇神様の使いであるが現在パートナーがいないため表に出ることができないはずの上級蛇のミズチを、降ろすことができたというだ。これも蛇神様たちの予想外の出来事であったので、誉のパートナーの蛇のロイもこの世代はいろいろ異常なのではないかと混乱しているのである。
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    TRAININGフォーチュンドール番外編
    フォーチュンドール3章番外編ここは蛇を崇拝する者たちの住む村、先祖代々蛇を崇拝している。蛇神様からかなり恩恵を受けており、村では争いごとも少なく、作物も不良になることもなく、村の人たちはみな美男美女である。そんな村では、蛇神様からパートナーとなる蛇を授かることもあり、それが決まるのは村で生まれた子が3歳になるまでに蛇神様からの手紙が届くのだという。その手紙には選ばれた子が3歳になったら、蛇の教会に赴くことが書かれているようだ。そしてある年にその蛇を授かる儀式が行われた。選ばれたのは鶴花という女の子であるが、一つイレギュラーが発生していた。本来、一つ前の年に来るはずだった、兄である誉が4歳でこの蛇の教会に入るという。まぁ、一年ずれたとことで特に問題はないのだが、ビビりな鶴花はなかなか教会の中に入ろうとしないのである。そこで、誉が鶴花の手を取り、お兄ちゃんから離れるんじゃないぞと言わんばかりに固く手を握り、教会の中に入っていく。教会の中は薄暗く、今にも泣きだしそうな鶴花は誉の右腕にしがみつき、誉は歩きにくそうに前に進んだ。そして、教会の中の広くいくつかの廊下につながっている部屋にたどり着くと、壁にかかっているいくつものろうそくの火でその部屋が照らされている。いくつもある廊下の向こうから大量の大蛇が顔をのぞかせ、目を光らせると、兄妹は2人とも目を見開き、硬直した。先に動いたのは鶴花である。鶴花は誉の腕から手を放し、大泣きして来た道を戻り、教会の外に逃げてしまったのである。一方、誉は目を輝かせ、一番近くの蛇に挨拶し、戯れる。ある程度戯れたら次の蛇、またある程度戯れたら次の蛇、次から次へと挨拶を繰り返し、そして、ある蛇と目が合うと時間が止まる。誉はこの蛇に間違えないと運命を感じ、手を伸ばす。その蛇、呪いの大蛇もそれに答えるように尻尾を差し出した。これが彼らの出会いである。その後、誉には鶴化に託すはずだった蛇壺を持たせ、呪いの大蛇とともに教会から出るのであった。その日の夜、誉は疲れからか呪いの大蛇に包まれながらぐっすりと寝ていたという。しかし、この後、人間の子育てに慣れた呪いの大蛇でも想像がつかないほどの子に誉は育つのである。
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