リーマンパロなぁ
なぁ、毛利
なんで俺たち付き合ってるんだっけ?
定時になると長宗我部は、毛利の机に走った。
いつも気がつけば、いなくなっている。この一週間はそれを覚えて少し前に迎えに行っていた。
でも、この胸の鼓動は焦燥と不安とでごった返していた。
何故か居ないような気がした。
少し前は別に居なくたって、自分には関係の無いはずだったのにこんなにも手汗が止まらない。
毛利はまだ帰っていなかった。
「どうした、長曾我部」
紙コップの珈琲を飲みながら、毛利は悠々と寛いでいた。
もう既に帰る支度は終わっているようで、そうなると俺が来るのを待っていたのか、何て思ってしまう。
「何でもねェ」
「そうか」
飲み干した珈琲の紙コップを捨てて、毛利は鞄を持ち立ち上がった。
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