オメガバースばじふゆ「千冬ぅ、行くか」
「場地さん!はい、行きましょう!」
団地の踊り場で制服から特攻服に着替えて壱番隊の隊長の場地さんを待っていれば、カンカンという足音と共に場地さんが降りて来る。
学校生活ではガリ勉スタイルを徹底する場地さんの髪は、少し結んでいた癖を残しつつも、綺麗なウェーブの黒髪を揺らしながらオレの近くまでやってくる。
これから東京卍會の集会場所へと向かう為の待ち合わせだ。
どうも今日は、重要な知らせがある、との通達までされている。
オレたちはバイクが置いてある駐輪場へと歩きながら場地さんへと問いを投げかけた。
「場地さん、今日の重要な知らせってなんでしょうね?」
「あ?あー……多分最近動きがデカくなってるチームのことじゃね?そんな事言ってたかもしれねぇワ」
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