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    fmk118

    @fmk118

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    DOODLE特掃のあしやさんとバイトのふじ◯くんの最初のところ
    (ぷらいべったーから移植)
    細かいことは気にしないでください
    「へ、閉店ですか?!」
    「ごめんねぇ、立香くん……」
     大学二年生の夏休み。アルバイト先である個人経営の書店で立香を迎えたのは、ひどく申し訳なさそうな顔をした店主だった。
     立香の住むアパートから徒歩十五分の場所にあるこの書店は地域の住民たちからも愛されており、立香自身もレポート用の参考書や趣味の本を購入するにあたり幾度も世話になってきた。老店主が腰を痛めたのをきっかけに始めた書店でのアルバイトは、いつしか彼の中で大きくウェイトを占めていた。それがなくなってしまうなんて。
    「私ももう歳だからねぇ、そろそろ店仕舞いしようと思って。しばらくは法人向けに教材の仕入れをしてくけど、今年一杯でそれも終りにするつもりだよ。本当に、今までありがとうねぇ……」
    「そんな、オレの方こそありがとうございました!」
    「立香くんの次のアルバイトが見つかるまでは、お店も開けてようと思ってるから」
    「ありがとうございます!」
     心優しい店主の気遣いに、深く頭を下げる。
     その日は予定通り就業し、店の二階にある店主の居住スペースで夕飯に相伴した。
    「立香くんが手伝ってくれるようになってね、随分と楽になったんだよ。も 6520

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    DOODLEサラリーマンあべさん×ネイリストあしやさんの出会い編 カタカタと絶え間なくキーボードを叩いていた指先に、ふと違和感を覚える。パソコンのモニターに固定していた視線を手元に下ろすと、左手薬指の爪が見事に割れてしまっていた。
    「はぁ……」
     溜息を吐き、袖机の一段目から絆創膏の箱を取り出す。箱の中身はもう随分と減っていた。そろそろ買い足しておかねばならないだろう。残り数枚のうちの一枚を取り出してぺりぺりと包み紙を剥がし、指の先に巻きつける。
    「晴明様、またお爪が割れてしまわれたのでしょうか?」
    「ええ。少し爪切りを怠るとすぐにこれです」
     声を掛けてきたのは、晴明の対面の席に座る女性社員、藤原香子だった。同じ大学の出身であり、晴明の部下でもある。
    「あのぅ……晴明様もネイルサロンでお手入れしてもらってはいかがでしょう?」
    「ネイルサロン?」
     自分のPCモニターの陰からおずおずと顔を覗かせて、香子は提案する。
    「私の友人が勤めているネイルサロンでは、男性の方も爪のケアのために来店されるそうです」
    「ほう、男性もですか」
    「はい。私も以前は爪が薄くて割れやすいことが悩みだったのですが、その友人に勧められてネイルをはじめてみたのです。今ではキーボ 4911