言葉にすること 早朝からの任務は長丁場で、メンバー全員が帰還した頃にはもう日が暮れていた。皆くたくたではあったが、無事に任務を終えた達成感はそれに勝る。
とはいえ任務後のブリーフィングや報告書の作成など、まだまだやることが山積みの声聞士やロクハラの面々。そういうわけで、地魂男児たちは一足先に風呂で汗を流してくることになった。
タオル1枚になって身も心も温まれば、普段なら言えないようなことも思いきって言えるというもの。それを織り込み済みで、伊予は越後に声をかけた。
「なーなー越後。主と付き合い始めてからどんくらいぞな?」
「もう、みんな知ってるじゃないッスか。……あっこれ、ノロケていい流れッスか!?」
ごほんとわざとらしく咳払いをして、越後は声を張った。
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