―夜の営みのお供に是非御活用下さい・・・
・・・とメモの添えられた小包が私室で寛ぐ山姥切国広宛に届いた。思い当たる節はない。宛先にみょうと本丸近侍山姥切国広様と記載されており自分宛に間違いないのだとガムテープをビリビリと破った。段ボール箱を開けると中には服のような物が綺麗に畳まれ入っていた。
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山姥切長義は焦っていた。その証拠に渡り廊下にドスドスと音が響く。いつもならこんなに荒々しく床を踏み歩いたりしない。
時の政府の懇意にしている者から報告を受けたのだ。近々お宅の本丸の近侍宛に痺れを切らした上層部から贈り物が届くよと。
あの時の政府からの贈り物だ。どうせ碌でもない物に決まっている。その碌でもない物が騒ぎになる前に何とかしなくてはと焦っていたのだった。
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