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    いい夫婦の日

    tsugu_yakisoba

    DONEいい夫婦の日に遅刻しました(いつも通りそれは、三浦慶太郎と南奈津乃が新たな惑星で結婚する運びとなり、ささやかな式を挙げた日のこと。
     披露宴という名の飲み会、二次会という名の飲み会、三次会という名の飲み会と、まあつまり結婚式とは新郎新婦を肴に、食べ物と飲み物がある限り無礼講でずっと飲み食べし続けるという会だ。
     子供がいる面子から少しずつ人は減っていき、最後はなぜかみんなで三浦の胴上げをして終わって。笑いに包まれた、本当に楽しい1日だった。
     沖野と比治山も最後までしっかりと残っていて、宴会を楽しんでいた。夜も更けて隣同士の部屋に戻るところだが――今夜は、ただ別れるには名残惜しい。
     どちらともなく酔い覚ましのコーヒーでもということになり、沖野の部屋に上がり込むことになった(尤も、毎日のように「名残惜しい」をやっているのだが)。



    「ああ、楽しかったな、今日は」
     甘めに入れたカフェオレをすすりながら、比治山は破顔した。
    「あの慶太郎が結婚するとは……本当に、喜ばしい」
    「そうだね。奈津乃さんも、嬉しそうだったね」
     恋人たちの会話は、時に意味のないものになりやすい。特に今日のように――酔って、楽しい時などは。
     沖野 3813