うちの子
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DOODLEうちの子ルーツSS浪原 一正の話。この世には白か黒以外のものが存在するという。
必要悪やダークヒーロー、グレーだと言われるようなもの。
だが、俺はそんなものは存在しないと断言する。
悪は黒で、正義は白だ。
「…今回は長期任務になりそうだな。」
先日上司から伝えられた内容を確認し、そう呟く。
任務先で何があるか分からないからには、と部屋の整理を始める。
元から荷物が多い方ではないし、そのまま残して困るようなものは持ち合わせていない。いつ死んでこの部屋に戻れなくなってもいいように、長期任務の際は部屋を整理するようにしている。その話を友人にしたら、それならうちに置いておくか?と聞かれたが、まあそこまで大事なものはないし、迷惑はかけられないと断った。
2021必要悪やダークヒーロー、グレーだと言われるようなもの。
だが、俺はそんなものは存在しないと断言する。
悪は黒で、正義は白だ。
「…今回は長期任務になりそうだな。」
先日上司から伝えられた内容を確認し、そう呟く。
任務先で何があるか分からないからには、と部屋の整理を始める。
元から荷物が多い方ではないし、そのまま残して困るようなものは持ち合わせていない。いつ死んでこの部屋に戻れなくなってもいいように、長期任務の際は部屋を整理するようにしている。その話を友人にしたら、それならうちに置いておくか?と聞かれたが、まあそこまで大事なものはないし、迷惑はかけられないと断った。
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DOODLEうちの子ルーツSS堰 朝陽の話。①小陽が生まれた日のことは、昨日のように覚えている。
生まれてくるまでも大変だったから、お母さんは入院してしまって、お父さんは病院と家を往復する日々だった。
寂しいと思っていたこともあった気がするけど、俺には夕陽がいたから。
いつでも俺の隣にいてくれる、大切な相棒。
その認識がちょっと変わったのも、この日だった。
「…小さいね。」
「生まれたばっかりなんだから、当たり前だよ。」
お母さんの腕に抱かれるその存在は、夕陽が言うようにとても小さかった。妹だって言われたけど、性別なんかわかんないな赤ちゃんって。あまりにも静かだから、人形みたいだ。
「ほら、お兄ちゃんがきてくれたわよ。」
その声に反応したのか身じろぎをしたのを見て、生きてることを実感する。ほぼ無意識に伸ばした手を、触ってもいいものかと止めてお母さんの顔を見上げると、笑顔で頷かれる。
926生まれてくるまでも大変だったから、お母さんは入院してしまって、お父さんは病院と家を往復する日々だった。
寂しいと思っていたこともあった気がするけど、俺には夕陽がいたから。
いつでも俺の隣にいてくれる、大切な相棒。
その認識がちょっと変わったのも、この日だった。
「…小さいね。」
「生まれたばっかりなんだから、当たり前だよ。」
お母さんの腕に抱かれるその存在は、夕陽が言うようにとても小さかった。妹だって言われたけど、性別なんかわかんないな赤ちゃんって。あまりにも静かだから、人形みたいだ。
「ほら、お兄ちゃんがきてくれたわよ。」
その声に反応したのか身じろぎをしたのを見て、生きてることを実感する。ほぼ無意識に伸ばした手を、触ってもいいものかと止めてお母さんの顔を見上げると、笑顔で頷かれる。