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    かぶ

    limei_dn

    DONE💛💜♀
    💛の前では強い女の皮をかぶる💜♀の話
    中身が三分の一程減った瓶は、それだけデートを重ねた証だ。一度の準備に使う量は微々たるものだが、これだけ減っているのだ。この瓶の中の空間分、ルカを独占できたことはシュウのプライドである。
    パルファンを手首に乗せると一気に香りが広がる。自然と眉を寄せて顔を背けてしまうが、それでも両手首を擦り合わせた。香りを纏った手首を、結われて邪魔のされていない項にもあてがってそれを移した。
    このきつい香りが苦手だ。でも、ルカとデートをする女の子は皆、“こういう”香りを纏わせている。ルカ自身も香りを纏わせているし、きっと“こういう”のが好きなのだろう。
    「…ルカのは嫌じゃないのにな、」
    ため息と一緒に吐き出される言葉は、全開の窓から目の前の香りと共に流れていった。姿見の前で最終チェックをする。そこに映っている自分は、まるで自分とは思えない。黒色のトップスはデコルテから肩、腕はレースになっていて肌が透けて見える。オフホワイトのタイトなミニスカートはウエストからヒップまでラインがはっきりと出ているし、跳ね上げたアイラインは、元々上がり気味の目尻をより際立たせてきつい印象を与えるだろう。
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