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    かわいがり

    すすき

    DOODLE【ブラカイ/パラロ】
    ボスにキスしたいなって思うカインと、カインをかわいがりたいボスの話。
    誕生日ボイスがめちゃくちゃなブラカイで強すぎてしんで、何かもういちゃいちゃしてくれないと割に合わないなって思って書いました。
    いつものいちゃいちゃです
    あ、キスしたいなとふと思った。
    カインにとっては唐突なことではなかったが、うまそうにグラスを傾けるのを邪魔するのは少し気が引けた。今日はとっておきだと言っていたから。でもちょっとだけ、頬や額にならと考えて、それだと満足できないだろうなという結論に至って小さくため息を吐く。ほんの些細な吐息に気づいて、どうしたと聞いてくる視線に、やっぱり好きだなと思う。
    「なあ、ボス。……キスしていいか?」
    結局黙ったままではいられなくて、手元のグラスを置いた。ブラッドリーが楽しそうに喉を鳴らす。
    「さっきから考えてたのはそれか?」
    気づいてたのかとも言えずに頷くしかない。自分でもちょっと挙動不審だったかもと思う。
    テーブルの上のボトルはまだ残りがある。ブラッドリーがカインも好きだろうと選んでくれた酒なのは知っている。いつも飲んでる安いエールみたいに一気飲みして楽しむようなものじゃないのも分かってる。グラスに口をつけたままじゃキスはできないけれど、二人きりでゆっくり酒を飲んで話す時間も大切だ。
    1972

    夜間科

    DOODLE「余色、惹かれて」
    猫の日に一日限定で猫になったサミ(とくもさん)。前半はいつもの犬(?)かわいがり事務部屋、後半がたいさみです。
    「にゃー」
    「猫殺しくん?……いや」
    聴き慣れた鳴き声、とは微妙に違う。もっと落ち着いた、深みのある音色だ。しかもここは事務室。何より、その鳴き声は発生源の意思に沿って、意識的に発せられたもののようだった。おそらくそこに呪いは介在しない。
    「五月雨か」
    「ええ、私です。今日は猫の日だと頭から聞いたものですから。雲さんもいますよ」
    五月雨の後ろから顔を出している片割れの姿が見える。目が合うと、先程の堂々とした鳴き声より幾分か小さな「にゃあ」が長義を和ませた。
    「わあ、愛らしい猫が二匹も」
    これは僕の弟だ、きみには渡さない。そんな意味の一瞥を長義にくれてやったあと、松井は二匹の猫を両腕いっぱいにまとめて抱きしめる。松井の体はとても温かいとはいえないが、思いの外逞しくて優しい腕だ。その中で五月雨と村雲は目を細めて笑いあう。
    「お前達、はしゃぐのはいいが自分が受け持った分の仕事くらいは終わったんだろうな」
    「出たよ長谷部」
    「どうして俺達の癒しを邪魔するのかな」
    休憩を許さない事務方のボスに、松井と長義はふたりして白い目を向けた。
    「そういうのは義務を果たしてからやってくれ。それから、手が空い 1650